ダンジョンクリエイト -洞穴から始まる異世界攻略-

初期ダンジョン

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その陶器製の人形なようなものは僕が産み出した。
だから、嫌悪感も恐怖もなかった。
居て当然の存在と感じる。

守護者は魔物とは違う役割を持つ特別な存在だ。
コアを守り、コアに尽くすよう宿命づけられている。

蜘蛛が誰に教わるでもなく巣を作るように、僕もダンジョンを理解している。これは本能に根差したものだ。

守護者と魔物との一番の違いはカスタマイズ性だ。
魔物は決まったスペックからアソビはほとんどない。

例えばゴブリンなら、身長や能力、装備品まで規格が決まっている。ダンジョンを構成するパーツとして最適化されているのだ。夢も希望もないね。

対して守護者はカスタマイズ可能だ。外見や性格、能力に至るまで全てコアが描く通りになれる唯一無二の存在と言って良く、故にダンジョンの守り手として最強に至る。

ダンジョンという世界の中で、守護者は自由の極地にいる。

もちろんカスタマイズに制限がある。欲しい能力や外見など、その要素を一度はダンジョンに取り込む必要がある。

その意味で、ダンジョンの最終戦力たる守護者は完全に外界に依存しており、それが制限となる。



　コアのある殺風景な部屋、、いや空間というか、、は、地中深くに突然出現した異物だ。
まだ、地上と繋がってもいない。

成長する為に、地上へのルートを構築しつつダンジョンのダンジョンたる所以を作るのだ。

単純に通路や部屋を作って魔物を配置しても簡単に攻略されてしまうだろう。

まずはダンジョン構築の基本方針を定める必要がある。やれる事は少ないけど外と繋がる前なら時間は十分にある。

僕が産まれたこの地がどの程度の危険性があるのか、、それはわからない。

コアは外部からの贈り物、、生命であったり人工物などダンジョン外の存在を吸収する事で成長する。
ゲームのチュートリアルの様に易しく段階的に進むと考えるのは余りに都合がいい。

とは言え、贈り物を取り込むまで出来ることはかなり限られているのだ。自らの能力と、、運を味方につけるほかないだろう。

まずは、、