65 / 65
二十二膳目
行方不明のわかと温かな粕汁・上
しおりを挟む
俺たちの財宝は尊さんの力を借りて、千円分だけはすぐに換金して貰った。そして残りは、ゆっくりと換金している。そして、保管も尊さんにして貰っていた。やはり薬研家の力でも、あれだけの金や貴重な赤珊瑚などはすぐに動かせない。それに、今は洋風の建物を作ることが多くなっていて、資材や大工がすぐに届かないのだ。
家や畑は俺の名義に変わって手に入っているので、別に焦ることもなかった。家賃を払わずに営業できるから、売り上げは俺たちのものになる。
それに尊さんは洋風の建物が作れる大工の手配もしてくれているので、換金が出来て資材が用意出来ればすぐに蕗谷亭は改装工事が始まる予定だ。
年が明けて、明治四十三年の三月。先月は、例年通り俺たちの十四歳の誕生日のお祝いをした。でも、今年は尊さんと勝吉さんも参加してくれて賑やかだった。おっかさんも楽しそうにしてくれていて、本当に幸せな日を過ごせた。
何より、おっかさんは勝吉さんの事を気に入ったようだった。彼の事情は話していたが、おっかさんは勝吉さんの仕事ぶりを眺めていて「いい子じゃないか」と、笑った。
勝吉さんは、大根泥棒未遂をしたのが噓のように、蕗谷亭で真面目に働いてくれている。任せっぱなしにしてしまった畑も、彼は松吉さんに聞いて勉強したみたいで今年の冬野菜は豊富に育った。空いている時間はしのに読み書きと算術を習って、そして俺から包丁の使い方も学んでいる。今のところ、火の当番と三度の飯炊き、洗い物は勝吉さんが率先してやってくれていた。驚くほどの、頑張り具合だ。
しかし冬の洗い物は、今でも慣れない。あかぎれが出来て、その傷口には水が染みる。勝吉さんの手は、俺たちよりあかぎれがひどくて赤い手をしている。それでも、黙々と勝吉さんは頑張ってくれていた。
「恭介、今月も給金ありがとう」
今日は、給料日だ。俺は現代で叔父さんにバイト代を貰っていた二十日を、給料日にしていた。今まで曖昧な給料を支払っていたりんさんにも、勝吉さんと同じ金額を払うことになっていた。
勝吉さんと違って長屋代があるから少し多く支払うと言ったが、りんさんは勝吉さんと同じでいいと言って、譲らなかった。確かにその申し出は、今の蕗谷亭にはありがたい。まだ、たくさん稼いでいるわけではないからね。
「こちらこそ、ありがとう。勝吉さんのおかげで畑が豊作になって、本当に助かるよ。野菜が豊富だから、定食の献立を考えるのが毎日楽しいんだ」
朝しのと一緒に蕗谷亭に行くと、もう勝吉さんは起きて竈に火をつけている所だった。それが落ち着くと、彼に給料を手渡した。勝吉さんは、俺が渡したお金を大事そうに受け取ってくれた。
「勝吉さん、これどうぞ。確か、財布は持ってなかったよね?」
俺たちのやり取りを見てから、しのが着物の襟元から手縫いの財布を取り出した。着物の端切れを使って、しのは最近夜遅くまで縫っていた。勝吉さんの生活用品は用意できる分はすぐに揃えたが、こういった小物は気が付いた時に俺たちや長屋のみんなが彼に渡していた。
でもこういったやり取りは、彼にだけではない。長屋のみんなでもやっていることだ。俺の小さくなった着物も、先月清に渡している。
「しのちゃんが縫ってくれたのか?」
「うん。裁縫は得意だからね」
まだ眠そうなしのは、眼鏡を一度外して目をこすってからそう言って、小さく笑った。確かに昔からしのは、俺たちの着物を直したり虫食い跡を繕ってくれていた。得意にならざるを得なかった状況なのだが、それを明るく言ってくれるしのは本当に優しい子だ。
「ありがとうな、大切にするよ。お金は、今なるべく貯めてるんだ。助かるよ」
少し照れたように勝吉さんは笑いながらしのから受け取ると、俺に貰った給料をその財布に入れた。そして、邪魔にならないように帯に挟む。
「おはようさん」
そこに、りんさんもやって来た。畑に寄ったのか、泥が付いた長ねぎと蕪を手にしている。
「おはようございます。あ、葱をありがとうございます。蕪も、ずいぶん大きくなってるね」
「これ以上大きくなると、味が悪くなるからねぇ。昨日から気になってたから、家を出てから畑に寄って取ってきておいたよ。これは、漬物にしておくね」
「おはようございます。俺、泥を洗ってきます」
早速勝吉さんは、りんさんの手から蕪を受け取ると井戸に向かった。
「働き者だねぇ」
その様子に、りんさんは嬉しそうに笑った。そんなりんさんにも給料を支払って、俺たちも朝飯の用意をそれぞれ始めることにした。
「あら?」
昼飯の時間。源三さんと一緒に来たとよさんが、不思議そうな顔になった。視線の先には、まつさん一家があった。
「治郎ちゃんとわかは、まだなのかしら?」
松吉さんとまつさん、清は食事を途中で止めた。
「おとよさん、治郎は昨日からの熱でまだ家で寝てますよ? 昨日、話したよね? わかちゃんがどうしたんだい?」
まつさんがそう答えると、おとよさんの顔色が変わった。
「そうでした! 私、ちゃんと聞いていたのに……! おとっつあん!」
慌てた様子のおとよさんに、食事に来ていた長屋のみんなと定食を食べに来ていた客が驚いたように視線を向けた。
「私、朝飯の後わかにいつものように治郎ちゃんと遊んでおいでって……家の前で別れて、おとっつあんと一緒に店に向かったんです! どうしよう、さっき長屋に寄りましたが、わかの姿は見えなくて!」
おとよさんは、口元を手で押さえて青い顔になっていた。「しっかりしろ!」と、源三さんが、そんなおとよさんの肩を支えていた。
わかは、今年になって数えの五歳。こんな寒い日に迷子になっていたら、大変だ!
「俺、探してきますよ」
すぐに、勝吉さんがそう言ってくれた。俺と揃いの藍染の前掛けを外すと、おとよさんのそばに行く。俺たちは昼の営業が忙しくて、手伝えない。
「俺たちも行きますよ。清、お前はかっちゃんと一緒に探してくれるかい?」
「分かった」
清は尋常小学校から帰ったばかりで、わかの姿を見ていないのだろう。熱が出ている治郎も、この春から尋常小学校に通うことになっている。清は、心配そうな顔をしていた。
「まつ、お前は治郎を看ててくれ。あいつの熱はまだ下がっていない。俺が、源三さんと探すからよ。わかは小さい、そう遠くには行けないはずだ」
すぐに飛び出そうとしていたまつさんを抑えて、松吉さんがそう言った。その言葉に、源三さんも頷く。
「治郎の容態が悪くなったらいけねぇ。まつさん、すまんが松吉さんと清を借りる――恭介、勝吉を借りるぞ!」
長屋のリーダーである源三さんの指揮は、的確だ。俺は「お願いします」と返した。本当に寒い日だ。客が温かい飯を食べに、たくさん来ている。わかが凍えて風邪をひいてしまったら、大変だ。一刻も早く探さないと!
そうして昼飯も途中に松吉さんと清は立ち上がると、源三さんととよさんと勝吉さんと一緒に蕗谷亭を出て行った。俺たちも一緒に探しに行きたかったが、今日の客は多い。無事を願うしかなかった。
「今日は、こんなに寒いのに……わかちゃんは大丈夫かね……」
りんさんの声は、沈んでいた。そして、少し声を潜めた。
「拐かしに遭ってないといいけれど……」
この時代、子供の誘拐は多い。男の子なら労働に。女の子なら遊郭に。警察が現代ほど発達していないから、そうなったら見つけるのは絶望的だ。まだ小さいわか。色々あったが今はおとよさんと源三さんと、家族三人で幸せに暮らしているんだ。
無事でいてくれ!
俺は昼定食を作りながらも、蕗谷亭の戸が開かれるたびに期待を込めて何度も視線を向けていた。
家や畑は俺の名義に変わって手に入っているので、別に焦ることもなかった。家賃を払わずに営業できるから、売り上げは俺たちのものになる。
それに尊さんは洋風の建物が作れる大工の手配もしてくれているので、換金が出来て資材が用意出来ればすぐに蕗谷亭は改装工事が始まる予定だ。
年が明けて、明治四十三年の三月。先月は、例年通り俺たちの十四歳の誕生日のお祝いをした。でも、今年は尊さんと勝吉さんも参加してくれて賑やかだった。おっかさんも楽しそうにしてくれていて、本当に幸せな日を過ごせた。
何より、おっかさんは勝吉さんの事を気に入ったようだった。彼の事情は話していたが、おっかさんは勝吉さんの仕事ぶりを眺めていて「いい子じゃないか」と、笑った。
勝吉さんは、大根泥棒未遂をしたのが噓のように、蕗谷亭で真面目に働いてくれている。任せっぱなしにしてしまった畑も、彼は松吉さんに聞いて勉強したみたいで今年の冬野菜は豊富に育った。空いている時間はしのに読み書きと算術を習って、そして俺から包丁の使い方も学んでいる。今のところ、火の当番と三度の飯炊き、洗い物は勝吉さんが率先してやってくれていた。驚くほどの、頑張り具合だ。
しかし冬の洗い物は、今でも慣れない。あかぎれが出来て、その傷口には水が染みる。勝吉さんの手は、俺たちよりあかぎれがひどくて赤い手をしている。それでも、黙々と勝吉さんは頑張ってくれていた。
「恭介、今月も給金ありがとう」
今日は、給料日だ。俺は現代で叔父さんにバイト代を貰っていた二十日を、給料日にしていた。今まで曖昧な給料を支払っていたりんさんにも、勝吉さんと同じ金額を払うことになっていた。
勝吉さんと違って長屋代があるから少し多く支払うと言ったが、りんさんは勝吉さんと同じでいいと言って、譲らなかった。確かにその申し出は、今の蕗谷亭にはありがたい。まだ、たくさん稼いでいるわけではないからね。
「こちらこそ、ありがとう。勝吉さんのおかげで畑が豊作になって、本当に助かるよ。野菜が豊富だから、定食の献立を考えるのが毎日楽しいんだ」
朝しのと一緒に蕗谷亭に行くと、もう勝吉さんは起きて竈に火をつけている所だった。それが落ち着くと、彼に給料を手渡した。勝吉さんは、俺が渡したお金を大事そうに受け取ってくれた。
「勝吉さん、これどうぞ。確か、財布は持ってなかったよね?」
俺たちのやり取りを見てから、しのが着物の襟元から手縫いの財布を取り出した。着物の端切れを使って、しのは最近夜遅くまで縫っていた。勝吉さんの生活用品は用意できる分はすぐに揃えたが、こういった小物は気が付いた時に俺たちや長屋のみんなが彼に渡していた。
でもこういったやり取りは、彼にだけではない。長屋のみんなでもやっていることだ。俺の小さくなった着物も、先月清に渡している。
「しのちゃんが縫ってくれたのか?」
「うん。裁縫は得意だからね」
まだ眠そうなしのは、眼鏡を一度外して目をこすってからそう言って、小さく笑った。確かに昔からしのは、俺たちの着物を直したり虫食い跡を繕ってくれていた。得意にならざるを得なかった状況なのだが、それを明るく言ってくれるしのは本当に優しい子だ。
「ありがとうな、大切にするよ。お金は、今なるべく貯めてるんだ。助かるよ」
少し照れたように勝吉さんは笑いながらしのから受け取ると、俺に貰った給料をその財布に入れた。そして、邪魔にならないように帯に挟む。
「おはようさん」
そこに、りんさんもやって来た。畑に寄ったのか、泥が付いた長ねぎと蕪を手にしている。
「おはようございます。あ、葱をありがとうございます。蕪も、ずいぶん大きくなってるね」
「これ以上大きくなると、味が悪くなるからねぇ。昨日から気になってたから、家を出てから畑に寄って取ってきておいたよ。これは、漬物にしておくね」
「おはようございます。俺、泥を洗ってきます」
早速勝吉さんは、りんさんの手から蕪を受け取ると井戸に向かった。
「働き者だねぇ」
その様子に、りんさんは嬉しそうに笑った。そんなりんさんにも給料を支払って、俺たちも朝飯の用意をそれぞれ始めることにした。
「あら?」
昼飯の時間。源三さんと一緒に来たとよさんが、不思議そうな顔になった。視線の先には、まつさん一家があった。
「治郎ちゃんとわかは、まだなのかしら?」
松吉さんとまつさん、清は食事を途中で止めた。
「おとよさん、治郎は昨日からの熱でまだ家で寝てますよ? 昨日、話したよね? わかちゃんがどうしたんだい?」
まつさんがそう答えると、おとよさんの顔色が変わった。
「そうでした! 私、ちゃんと聞いていたのに……! おとっつあん!」
慌てた様子のおとよさんに、食事に来ていた長屋のみんなと定食を食べに来ていた客が驚いたように視線を向けた。
「私、朝飯の後わかにいつものように治郎ちゃんと遊んでおいでって……家の前で別れて、おとっつあんと一緒に店に向かったんです! どうしよう、さっき長屋に寄りましたが、わかの姿は見えなくて!」
おとよさんは、口元を手で押さえて青い顔になっていた。「しっかりしろ!」と、源三さんが、そんなおとよさんの肩を支えていた。
わかは、今年になって数えの五歳。こんな寒い日に迷子になっていたら、大変だ!
「俺、探してきますよ」
すぐに、勝吉さんがそう言ってくれた。俺と揃いの藍染の前掛けを外すと、おとよさんのそばに行く。俺たちは昼の営業が忙しくて、手伝えない。
「俺たちも行きますよ。清、お前はかっちゃんと一緒に探してくれるかい?」
「分かった」
清は尋常小学校から帰ったばかりで、わかの姿を見ていないのだろう。熱が出ている治郎も、この春から尋常小学校に通うことになっている。清は、心配そうな顔をしていた。
「まつ、お前は治郎を看ててくれ。あいつの熱はまだ下がっていない。俺が、源三さんと探すからよ。わかは小さい、そう遠くには行けないはずだ」
すぐに飛び出そうとしていたまつさんを抑えて、松吉さんがそう言った。その言葉に、源三さんも頷く。
「治郎の容態が悪くなったらいけねぇ。まつさん、すまんが松吉さんと清を借りる――恭介、勝吉を借りるぞ!」
長屋のリーダーである源三さんの指揮は、的確だ。俺は「お願いします」と返した。本当に寒い日だ。客が温かい飯を食べに、たくさん来ている。わかが凍えて風邪をひいてしまったら、大変だ。一刻も早く探さないと!
そうして昼飯も途中に松吉さんと清は立ち上がると、源三さんととよさんと勝吉さんと一緒に蕗谷亭を出て行った。俺たちも一緒に探しに行きたかったが、今日の客は多い。無事を願うしかなかった。
「今日は、こんなに寒いのに……わかちゃんは大丈夫かね……」
りんさんの声は、沈んでいた。そして、少し声を潜めた。
「拐かしに遭ってないといいけれど……」
この時代、子供の誘拐は多い。男の子なら労働に。女の子なら遊郭に。警察が現代ほど発達していないから、そうなったら見つけるのは絶望的だ。まだ小さいわか。色々あったが今はおとよさんと源三さんと、家族三人で幸せに暮らしているんだ。
無事でいてくれ!
俺は昼定食を作りながらも、蕗谷亭の戸が開かれるたびに期待を込めて何度も視線を向けていた。
0
お気に入りに追加
16
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
蛍地獄奇譚
玉楼二千佳
ライト文芸
地獄の門番が何者かに襲われ、妖怪達が人間界に解き放たれた。閻魔大王は、我が次男蛍を人間界に下界させ、蛍は三吉をお供に調査を開始する。蛍は絢詩野学園の生徒として、潜伏する。そこで、人間の少女なずなと出逢う。
蛍となずな。決して出逢うことのなかった二人が出逢った時、運命の歯車は動き始める…。
*表紙のイラストは鯛飯好様から頂きました。
著作権は鯛飯好様にあります。無断転載厳禁
もっさいおっさんと眼鏡女子
なななん
ライト文芸
もっさいおっさん(実は売れっ子芸人)と眼鏡女子(実は鳴かず飛ばすのアイドル)の恋愛話。
おっさんの理不尽アタックに眼鏡女子は……もっさいおっさんは、常にずるいのです。
*今作は「小説家になろう」にも掲載されています。
DARSE BIRTHZ。(ダースバース。)
十川弥生
ライト文芸
これは世界の謎を解き明かす物語———。
2020年3月14日、日出国(ひいずるこく)上空に突如謎の球体が出現。それにより未知の化物、化(ローザ)が全国各地に現れ、街々は壊滅的な状況となった。そんな中、たった一人の男の登場により事態は収束の一途を辿る———。
時は流れ、化(ローザ)と交戦する一つの職業が生まれた。人はそれを化掃士(かそうし)と呼ぶ。
球体が現れた衝撃の理由とは———
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
隣の家の幼馴染は学園一の美少女だが、ぼっちの僕が好きらしい
四乃森ゆいな
ライト文芸
『この感情は、幼馴染としての感情か。それとも……親友以上の感情だろうか──。』
孤独な読書家《凪宮晴斗》には、いわゆる『幼馴染』という者が存在する。それが、クラスは愚か学校中からも注目を集める才色兼備の美少女《一之瀬渚》である。
しかし、学校での直接的な接触は無く、あってもメッセージのやり取りのみ。せいぜい、誰もいなくなった教室で一緒に勉強するか読書をするぐらいだった。
ところが今年の春休み──晴斗は渚から……、
「──私、ハル君のことが好きなの!」と、告白をされてしまう。
この告白を機に、二人の関係性に変化が起き始めることとなる。
他愛のないメッセージのやり取り、部室でのお昼、放課後の教室。そして、お泊まり。今までにも送ってきた『いつもの日常』が、少しずつ〝特別〟なものへと変わっていく。
だが幼馴染からの僅かな関係の変化に、晴斗達は戸惑うばかり……。
更には過去のトラウマが引っかかり、相手には迷惑をかけまいと中々本音を言い出せず、悩みが生まれてしまい──。
親友以上恋人未満。
これはそんな曖昧な関係性の幼馴染たちが、本当の恋人となるまでの“一年間”を描く青春ラブコメである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる