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第34話 脳細胞焼かれてる
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困った、と武士郎は心底思った。
配信後、武士郎はコメント一覧から例のコメントをしたアカウントを覗いてみる。
ただの捨てアカっぽい。
「どうしよう、お兄ちゃん」
舞亜瑠が不安そうな顔で聞いてくる。
「うーん、とりあえずこいつコメントBANしておくか」
「でもそれで逆上してどんどん情報書かれたら困る」
「それもそうだな……」
このコメント主は、リアルでの武士郎たちを知っているばかりか、二人が転校したこと、そもそも本当の兄妹じゃないことまで知っている。
ってことは武士郎か舞亜瑠と面識のある人物である可能性も高い。
こっちの学校に転校してきて以来、二人が兄妹であることを知っているのは教師くらいだろうし……。
「まさか……先生のうち誰かが……?」
「やだ、怖い怖い怖い!」
学校にVtuber活動を知られるのも良くない気がするし、悪意のある教師だったらどんな手でどういう脅しをかけてくるか……?
もちろん、生徒の可能性もある。
「もーほんと怖いんだけど……どうしよう、山本先輩?」
「そうだな……。一番怖いのは、配信しているVtuber水面みずほが身バレすることだな。これが一番怖い。だって、お前、チャンネル登録者数五十二万人だぞ。五十二万人もいたら中にはやべー奴もたくさんいるかもしれない。最悪、学校に凸してくる奴もいるかもしれん」
「凸って……」
「直接会いにくるやつな。あと、学校内で俺たちが有名Vtuberだってこともばれる」
「それもやだなー」
「血のつながっていない兄妹で、実は今はもう義理の兄妹ですらないってこともばれるけど、まあそのくらいならいいが……」
「待って。それも私はいや」
とにかく、今後は配信も慎重にしなきゃいけないなあ。
俺はただ毎日を楽しく過ごせればいいだけなのに、どうしてこうトラブルがきちゃうんだろうな、と武士郎は思った。
「そういえばさ、舞亜瑠」
「笠原!」
「…………だって、お前は俺のいも……」
「笠原って呼んで! これは譲らないから」
「……わかったよ、笠原。ほんと意味わからんな。で、笠原、小南江のことなんだけど」
「私、今思ったんだけど、山本先輩って小南江ちゃんのこと小南江って呼ぶよね? 後輩なんだから普通苗字の九文字って呼ばない?」
唇をとがらしてそう言ってくる舞亜瑠。
「うーん、いやまあ本人から『気軽に小南江ってよんでくださいす』とか言われたから、その流れで……。駄目なのか、これ?」
「いや、別に本人がいいならいいけど、なんというか、私が笠原で小南江ちゃんが小南江って変……」
「いやだからお前を舞亜瑠って呼べばいいんじゃないかな」
「……笠原です、山本先輩。……この戦略、間違っている気がしてきたけどもう引き返せない……」
「何の話だ?」
「知りません!」
もう本当に意味わからんな、この妹は。どうしたいんだ?
「で、小南江ちゃんがなんですって?」
「ああ、あいつ、なんか踊っているのを撮らされただろ、俺」
「ああ……あれね……。小南江ちゃん、あれで有名なタックトッカーなんだよ」
「タックトッカーって……TakTokだかっていうsnsだよな? 俺やってないからわかんねえ……」
「実は私もやってないからわかんないんだけど、あはは」
ふーん?
「小南江ちゃん、小学生のころからダンス習ってたんだって。で、中学生のころからTakTokやり始めてダンス動画投稿しはじめたんだけど、結構バズったみたいで、承認欲求に脳細胞を焼かれちゃってるんだよね……」
わかる、と武士郎は思った。
なぜなら武士郎自身もVtuberとして活動を始めて登録者数は一万八千人、正直これだけの人に登録してもらえるとなかなかの快感でもうやめられないところもある。
舞亜瑠にいたっては水面みずほとして登録者数五十二万人なのだ。
配信すればたくさんの人が称賛と大好きコメントをしてくれる。
普通に生活していればありえないほど、みんなにかまってもらえるのだ。
もちろんアンチコメントもあるけど、そういうのはそっとBANしている。
まだ高校生のこの二人の元兄妹にとって、こんなに大勢の視聴者を集める配信はちょっとした麻薬にも似ているほどの快感がある部分もあった。
もちろん、自覚はしている。
「うん、私もわかる……。実際、私たちも脳細胞焼かれてるところあるよね」
「そうだな、気をつけようぜ、まじで……。あと俺たち身バレもしていそうだからな、すこし配信頻度落とそうぜ」
「うん……あ、でも、お昼休みにはお弁当持っていくから」
「それは続けるんだな」
★★★
★★★
別の時、別の場所で。
薄暗い部屋の中、yphoneの画面。
そこには以前めちゃくちゃバズった、例のyootubeのショート動画が流れている。
ツインテール姿の美少女がパントマイマーの騎士に脅されて、
「うっきゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ~~~~~~!!!」
というとんでもない悲鳴をあげている。
そのあとカメラ目線で、
「びっくりしたーえへへ」
と笑ってる少女。
わずか数十秒のその動画を何度も見る。
指がyphoneの画面をタップすると、今度は別の動画。
Vtuberの配信のアーカイブ動画だ。
ホラーゲーム実況、シークバーを動かして途中から。
すると画面の端から突然幽霊が出てきて、Vtuberが叫ぶ。
「うっきゃあああああああああああああああああ!!! ひぃ、怖い怖い怖いっ!」
驚いて身体のどこかをデスクかなにかにぶつけたのか、ガタンゴトン、という物音、十秒くらいの沈黙の後、そのVtuberが言う。
「あーびっくりしたーえへへ」
そのセリフを何度か繰り返してみる。
次に画面をタップすると、TakTokのアプリを立ち上げる。
そこには別の少女が制服姿で踊っている。
端正な顔立ち、白い肌に黒髪のショートカット、紺色の冬服ブレザー。
中学生くらいの少女が挑発するような笑顔で踊り、その画面のはしっこにそれを眺めて笑っているもう一人の少女も見切れている。
ふわふわのツインテール、とんでもない美少女、あきらかにさっきの騎士に驚いていた少女と同一人物に見えた。
次から次へとタップしていくと、ショートカットの少女がダンスしている動画がどんどんと流れる。
映っているのは一人だったり、さっきの少女と一緒だったり、二人で踊っていたり。
さらに動画をさかのぼっていけばいくほど、ショートカットの子の顔も幼くなっていく。
そのうちツインテールの子は出てこなくなり、そのかわり別の女子と一緒に踊っている動画が多くなる。
このころにショートカットの子はツインテールの子と仲良くなったのだろう。
bluetooth接続のスピーカーから流れる音楽とともに、ショートカットの少女はyphoneの中で延々と笑顔で踊り続けていた。
配信後、武士郎はコメント一覧から例のコメントをしたアカウントを覗いてみる。
ただの捨てアカっぽい。
「どうしよう、お兄ちゃん」
舞亜瑠が不安そうな顔で聞いてくる。
「うーん、とりあえずこいつコメントBANしておくか」
「でもそれで逆上してどんどん情報書かれたら困る」
「それもそうだな……」
このコメント主は、リアルでの武士郎たちを知っているばかりか、二人が転校したこと、そもそも本当の兄妹じゃないことまで知っている。
ってことは武士郎か舞亜瑠と面識のある人物である可能性も高い。
こっちの学校に転校してきて以来、二人が兄妹であることを知っているのは教師くらいだろうし……。
「まさか……先生のうち誰かが……?」
「やだ、怖い怖い怖い!」
学校にVtuber活動を知られるのも良くない気がするし、悪意のある教師だったらどんな手でどういう脅しをかけてくるか……?
もちろん、生徒の可能性もある。
「もーほんと怖いんだけど……どうしよう、山本先輩?」
「そうだな……。一番怖いのは、配信しているVtuber水面みずほが身バレすることだな。これが一番怖い。だって、お前、チャンネル登録者数五十二万人だぞ。五十二万人もいたら中にはやべー奴もたくさんいるかもしれない。最悪、学校に凸してくる奴もいるかもしれん」
「凸って……」
「直接会いにくるやつな。あと、学校内で俺たちが有名Vtuberだってこともばれる」
「それもやだなー」
「血のつながっていない兄妹で、実は今はもう義理の兄妹ですらないってこともばれるけど、まあそのくらいならいいが……」
「待って。それも私はいや」
とにかく、今後は配信も慎重にしなきゃいけないなあ。
俺はただ毎日を楽しく過ごせればいいだけなのに、どうしてこうトラブルがきちゃうんだろうな、と武士郎は思った。
「そういえばさ、舞亜瑠」
「笠原!」
「…………だって、お前は俺のいも……」
「笠原って呼んで! これは譲らないから」
「……わかったよ、笠原。ほんと意味わからんな。で、笠原、小南江のことなんだけど」
「私、今思ったんだけど、山本先輩って小南江ちゃんのこと小南江って呼ぶよね? 後輩なんだから普通苗字の九文字って呼ばない?」
唇をとがらしてそう言ってくる舞亜瑠。
「うーん、いやまあ本人から『気軽に小南江ってよんでくださいす』とか言われたから、その流れで……。駄目なのか、これ?」
「いや、別に本人がいいならいいけど、なんというか、私が笠原で小南江ちゃんが小南江って変……」
「いやだからお前を舞亜瑠って呼べばいいんじゃないかな」
「……笠原です、山本先輩。……この戦略、間違っている気がしてきたけどもう引き返せない……」
「何の話だ?」
「知りません!」
もう本当に意味わからんな、この妹は。どうしたいんだ?
「で、小南江ちゃんがなんですって?」
「ああ、あいつ、なんか踊っているのを撮らされただろ、俺」
「ああ……あれね……。小南江ちゃん、あれで有名なタックトッカーなんだよ」
「タックトッカーって……TakTokだかっていうsnsだよな? 俺やってないからわかんねえ……」
「実は私もやってないからわかんないんだけど、あはは」
ふーん?
「小南江ちゃん、小学生のころからダンス習ってたんだって。で、中学生のころからTakTokやり始めてダンス動画投稿しはじめたんだけど、結構バズったみたいで、承認欲求に脳細胞を焼かれちゃってるんだよね……」
わかる、と武士郎は思った。
なぜなら武士郎自身もVtuberとして活動を始めて登録者数は一万八千人、正直これだけの人に登録してもらえるとなかなかの快感でもうやめられないところもある。
舞亜瑠にいたっては水面みずほとして登録者数五十二万人なのだ。
配信すればたくさんの人が称賛と大好きコメントをしてくれる。
普通に生活していればありえないほど、みんなにかまってもらえるのだ。
もちろんアンチコメントもあるけど、そういうのはそっとBANしている。
まだ高校生のこの二人の元兄妹にとって、こんなに大勢の視聴者を集める配信はちょっとした麻薬にも似ているほどの快感がある部分もあった。
もちろん、自覚はしている。
「うん、私もわかる……。実際、私たちも脳細胞焼かれてるところあるよね」
「そうだな、気をつけようぜ、まじで……。あと俺たち身バレもしていそうだからな、すこし配信頻度落とそうぜ」
「うん……あ、でも、お昼休みにはお弁当持っていくから」
「それは続けるんだな」
★★★
★★★
別の時、別の場所で。
薄暗い部屋の中、yphoneの画面。
そこには以前めちゃくちゃバズった、例のyootubeのショート動画が流れている。
ツインテール姿の美少女がパントマイマーの騎士に脅されて、
「うっきゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ~~~~~~!!!」
というとんでもない悲鳴をあげている。
そのあとカメラ目線で、
「びっくりしたーえへへ」
と笑ってる少女。
わずか数十秒のその動画を何度も見る。
指がyphoneの画面をタップすると、今度は別の動画。
Vtuberの配信のアーカイブ動画だ。
ホラーゲーム実況、シークバーを動かして途中から。
すると画面の端から突然幽霊が出てきて、Vtuberが叫ぶ。
「うっきゃあああああああああああああああああ!!! ひぃ、怖い怖い怖いっ!」
驚いて身体のどこかをデスクかなにかにぶつけたのか、ガタンゴトン、という物音、十秒くらいの沈黙の後、そのVtuberが言う。
「あーびっくりしたーえへへ」
そのセリフを何度か繰り返してみる。
次に画面をタップすると、TakTokのアプリを立ち上げる。
そこには別の少女が制服姿で踊っている。
端正な顔立ち、白い肌に黒髪のショートカット、紺色の冬服ブレザー。
中学生くらいの少女が挑発するような笑顔で踊り、その画面のはしっこにそれを眺めて笑っているもう一人の少女も見切れている。
ふわふわのツインテール、とんでもない美少女、あきらかにさっきの騎士に驚いていた少女と同一人物に見えた。
次から次へとタップしていくと、ショートカットの少女がダンスしている動画がどんどんと流れる。
映っているのは一人だったり、さっきの少女と一緒だったり、二人で踊っていたり。
さらに動画をさかのぼっていけばいくほど、ショートカットの子の顔も幼くなっていく。
そのうちツインテールの子は出てこなくなり、そのかわり別の女子と一緒に踊っている動画が多くなる。
このころにショートカットの子はツインテールの子と仲良くなったのだろう。
bluetooth接続のスピーカーから流れる音楽とともに、ショートカットの少女はyphoneの中で延々と笑顔で踊り続けていた。
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