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第92話 ぬいぐるみ愛好協会
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「当たり前のこというけど、基樹さんと紗哩ちゃんにはずっと生きててほしいもん」
「そうだな」
俺は答える。
そうかもしれない。
紗哩が借金をつくったあのとき、正直頭が真っ白になった。紗哩を責める気持ちなんてのは全然なかった、だって明らかに俺のためにやったことだったし。
泣きじゃくる紗哩が、
『あたし、死ぬ……ごめんなさい……死ぬね……』
って言ったとき、俺は妹を抱きしめてそんなことを言うな、俺がなんとしかしてやるから、なんていえなかった。
俺も一緒に死んでやるよ、と言ったんだった。
絶対に間違った選択だった、とは今でも思ってない、でもさ。
でも。
運よくみっしーが遭難してくれて、結果的に俺たちはまだ生きてる。
そうなってあのときのことを振り返って思い出すと、もうすこしやりようはあった気がする。
ヒュドラが火を吐く。
「ていっ」
アニエスさんがそれを手で叩き落し、そのままその首に突進する。
ストン、とヒュドラの首が落ちた。
「私に言わせればさー」
ローラが言った。
「まじめすぎるんだよねー。借金で死ぬくらいならどっかに夜逃げすればよかったのに。で、その辺のダンジョンでおもしろおかしく謎の探索者として生活すりゃよかったんだよ、借金の名義はシャーリーちゃんだし、ってことはモトキの口座は生きてるんだから、マネーインジェクションも使えるし。そうじゃなくたって、まあやりようはいろいろあるよねー。まじめすぎだよ、もっと視界を広くもったほうがよかったよ、19歳の女の子をはめ込むFX会社なんて損失被らせてやればいいんだし」
それもそうかもな。
最愛の妹を死に追いやるくらいなら、俺ももっとずぶとく生きる方法はあったかもな。
「確かに、そうだな。あんときは視界が狭かった。死ぬしかないと思ったんだ。今思うと……それしか見えてなかった、なんかこう真っ暗のトンネルの中で、死って書いた出口だけが見えてた。でも、本当は……トンネルなんかじゃなかったのかもしれない。見えてなかっただけで、ほかに行く道はいくらでもあったのかもしれない」
アニエスさんの攻撃!
ヒュドラの首をはねた!
みっしーが言った。
「死ぬのは目立つ道だけど、正しい道じゃない。楽な道でもない。正しく歩きやすい道が見えてないだけだって、うさちゃん社長が言ってた。あの人も苦労人だから。……実は、さっきから私が言ってることってほとんどうさちゃん社長の受け売りなんだけどね、えへへ。
だけど基樹さんと紗哩ちゃんにはずっとなにがなんでも図太く生きていてほしいのは本当。自分のことを大切だって、大事だってちゃんと思ってほしい。
私は、基樹さんと紗哩ちゃんのことが大好き。命の恩人だってだけじゃなくて。とても大切な人。だから、基樹さんも紗哩ちゃんも、自分のことを大好きになって大切にしてあげて」
俺たちの親はあんまりいい親じゃなかったから、俺たちをあまり愛さなかった、と思う。
存在を軽んじられて育ってきた俺たちは、自然と自分のことを大事にも大切にも思わなくなって、しかもそれが当たり前だと思い込んでた。
大切にされないのが普通だ、って思ってた。
でも。
違うんだよな。
俺は、俺が紗哩を大切に思うのと同じくらい、自分のことを大切に思ってもいいんだ、その逆もそうだし。
ヒュドラがアニエスさんに襲い掛かる。
それをなんなくかわすアニエスさん、しかしなんと牙がブラ代わりにしていた風呂敷にひっかかってそれがとれてしまった。
顎がするどくとがったキャラの描かれた風呂敷がひらりと舞い落ちる。
片手で胸を隠しつつ、
「当店、おさわり禁止」
といってアニエスさんは片手でヒュドラのその首を切り落とした。
落ちた風呂敷を拾い、こちらをちらっと見るアニエスさん、俺と目が合うと顔を真っ赤にして向こうをむき、風呂敷を胸に巻く。
まだ生きているヒュドラの首あるんだけど、余裕あるなあ。
あの余裕が世界一と言われるニンジャの秘訣なのかもしれない。
そう、余裕だ。
人間には余裕が必要で、追い詰められるとまともな判断ができなくなる。
「わかった」
俺は答えた。
「紗哩」
俺は妹の手を取った。
そしてそのままぐいっとひっぱって、身体を抱きしめた。
「わ!? お兄ちゃん!?」
紗哩のサイドテールがくすぐったい。
妹の体温は俺より高くて、あったかかった。
妹の匂い、十数年一緒にいた匂いだ。
「紗哩、悪かった、俺がお兄ちゃんなのにな。俺は、もう死なない。お前のことも死なせない、すまなかった。約束する。これからずっとお前のことは俺が守る」
「う、うん、わかったよ、あたしもごめんね、もうお兄ちゃんにだまってお金使わない……」
「それはほんとに頼むぞ」
そして紗哩から身体を離すと、俺は続けて言った。
「みっしー、ローラ、お前らのことも俺は守る、死なせない。みんなで絶対このダンジョンを脱出するぞ!」
「うん! 基樹さん、頼りにしてるよっ!」
とみっしーが笑顔で言い、
「おおー、男に守るって言われるの、なかなかいい感じだねー」
とローラが言った。
と、そこに早くもヒュドラの残りの首を切り落としたアニエスさんがやってきた。
おいおい、強すぎだろ。
「おい、モトキ、私のことも、守るって言え」
いや、あなたちょっと強すぎるし……。
「言え」
「あ、ああ、アニエスさんのことも守ってやるからな」
アニエスさんはほっぺたを真っ赤にして、
「初めて言われた……ふ、ふふふふ、わりと悪くない……」
といって、照れ隠しのようにぺしぺしとライムを叩いている。
ただたまたま隣にいただけなのに、ライムも災難だな。
首をはねられないようにしろよ。
……スライムに首ってあるんだろうかね。
「戦いながら聞いてたが、モトキ、男ってのは時には大ざっぱにいろんなものを蹴散らしながら進んでもいいんだぞ? 多少周りに迷惑をかけてもかまわん、頭を動かすな、体を動かせ、棒で邪魔なものをぶっ叩きながら進め。男なら雑に生きていいときもある。むしろ雑に生きろ、雑に。そっちのが女にモテる。パートナーはモテる方が自慢になる」
うーん、このマッチョな考え方はアニエスさんらしい。
「それはそうだけどそこまでの元気がないときもあるからさ。このメンバーでなにか困ったら必ずお互いに一報いれるようにしようよ。人に助けて、って言えるのも強さだからさ。もう私等生命をかけて共に戦ってお互いの排泄物を見ても何も思わない程度には一緒に探索してきたんだから、そんじょそこらの親友だの恋人だのよりも強いつながりがあるんだから。困ったらSOS! トントントンツーツーツートントントン! ね?」
それを聞いてみっしーが笑った。そうだな、あのSOSが始まりだったんだ。
助けを呼ぶ強さ。
ローラの言う通りだな、俺にはその強さがなかった。
「みっしー、じゃあ早速だけど帰還したら税理士さん紹介してくれ」
「うん、もちろん! 法人成り考えてもいいかもね!」
「株式会社シャーリー爆誕!?」
「なんでお前の名前なんだよ」
「私のSociety of Stuffed Toy Loversの日本支部になってもいい」
とアニエスさんが言う。
「ああ、SSTLだっけ、アニエスさんの団体だよな、ところでそれってどういう意味だ?」
「ぬいぐるみ愛好協会」
「は?」
「私、さみしがりや。ぬいぐるみいっぱいの部屋じゃないと眠れない。探索はパーティでやるから、寂しくなくていい」
まさかぬいぐるみ愛好家だったとは……。
アニエスさんは青いメッシュの入った金髪を揺らし、俺をまっすぐ見て瞳をうるうるさせていった。
「あともう一回、お前を守るって言ってみてくれ。身体の芯にズンときた。ズンと」
人類最強のくせに結構可愛いとこある。
「そうだな」
俺は答える。
そうかもしれない。
紗哩が借金をつくったあのとき、正直頭が真っ白になった。紗哩を責める気持ちなんてのは全然なかった、だって明らかに俺のためにやったことだったし。
泣きじゃくる紗哩が、
『あたし、死ぬ……ごめんなさい……死ぬね……』
って言ったとき、俺は妹を抱きしめてそんなことを言うな、俺がなんとしかしてやるから、なんていえなかった。
俺も一緒に死んでやるよ、と言ったんだった。
絶対に間違った選択だった、とは今でも思ってない、でもさ。
でも。
運よくみっしーが遭難してくれて、結果的に俺たちはまだ生きてる。
そうなってあのときのことを振り返って思い出すと、もうすこしやりようはあった気がする。
ヒュドラが火を吐く。
「ていっ」
アニエスさんがそれを手で叩き落し、そのままその首に突進する。
ストン、とヒュドラの首が落ちた。
「私に言わせればさー」
ローラが言った。
「まじめすぎるんだよねー。借金で死ぬくらいならどっかに夜逃げすればよかったのに。で、その辺のダンジョンでおもしろおかしく謎の探索者として生活すりゃよかったんだよ、借金の名義はシャーリーちゃんだし、ってことはモトキの口座は生きてるんだから、マネーインジェクションも使えるし。そうじゃなくたって、まあやりようはいろいろあるよねー。まじめすぎだよ、もっと視界を広くもったほうがよかったよ、19歳の女の子をはめ込むFX会社なんて損失被らせてやればいいんだし」
それもそうかもな。
最愛の妹を死に追いやるくらいなら、俺ももっとずぶとく生きる方法はあったかもな。
「確かに、そうだな。あんときは視界が狭かった。死ぬしかないと思ったんだ。今思うと……それしか見えてなかった、なんかこう真っ暗のトンネルの中で、死って書いた出口だけが見えてた。でも、本当は……トンネルなんかじゃなかったのかもしれない。見えてなかっただけで、ほかに行く道はいくらでもあったのかもしれない」
アニエスさんの攻撃!
ヒュドラの首をはねた!
みっしーが言った。
「死ぬのは目立つ道だけど、正しい道じゃない。楽な道でもない。正しく歩きやすい道が見えてないだけだって、うさちゃん社長が言ってた。あの人も苦労人だから。……実は、さっきから私が言ってることってほとんどうさちゃん社長の受け売りなんだけどね、えへへ。
だけど基樹さんと紗哩ちゃんにはずっとなにがなんでも図太く生きていてほしいのは本当。自分のことを大切だって、大事だってちゃんと思ってほしい。
私は、基樹さんと紗哩ちゃんのことが大好き。命の恩人だってだけじゃなくて。とても大切な人。だから、基樹さんも紗哩ちゃんも、自分のことを大好きになって大切にしてあげて」
俺たちの親はあんまりいい親じゃなかったから、俺たちをあまり愛さなかった、と思う。
存在を軽んじられて育ってきた俺たちは、自然と自分のことを大事にも大切にも思わなくなって、しかもそれが当たり前だと思い込んでた。
大切にされないのが普通だ、って思ってた。
でも。
違うんだよな。
俺は、俺が紗哩を大切に思うのと同じくらい、自分のことを大切に思ってもいいんだ、その逆もそうだし。
ヒュドラがアニエスさんに襲い掛かる。
それをなんなくかわすアニエスさん、しかしなんと牙がブラ代わりにしていた風呂敷にひっかかってそれがとれてしまった。
顎がするどくとがったキャラの描かれた風呂敷がひらりと舞い落ちる。
片手で胸を隠しつつ、
「当店、おさわり禁止」
といってアニエスさんは片手でヒュドラのその首を切り落とした。
落ちた風呂敷を拾い、こちらをちらっと見るアニエスさん、俺と目が合うと顔を真っ赤にして向こうをむき、風呂敷を胸に巻く。
まだ生きているヒュドラの首あるんだけど、余裕あるなあ。
あの余裕が世界一と言われるニンジャの秘訣なのかもしれない。
そう、余裕だ。
人間には余裕が必要で、追い詰められるとまともな判断ができなくなる。
「わかった」
俺は答えた。
「紗哩」
俺は妹の手を取った。
そしてそのままぐいっとひっぱって、身体を抱きしめた。
「わ!? お兄ちゃん!?」
紗哩のサイドテールがくすぐったい。
妹の体温は俺より高くて、あったかかった。
妹の匂い、十数年一緒にいた匂いだ。
「紗哩、悪かった、俺がお兄ちゃんなのにな。俺は、もう死なない。お前のことも死なせない、すまなかった。約束する。これからずっとお前のことは俺が守る」
「う、うん、わかったよ、あたしもごめんね、もうお兄ちゃんにだまってお金使わない……」
「それはほんとに頼むぞ」
そして紗哩から身体を離すと、俺は続けて言った。
「みっしー、ローラ、お前らのことも俺は守る、死なせない。みんなで絶対このダンジョンを脱出するぞ!」
「うん! 基樹さん、頼りにしてるよっ!」
とみっしーが笑顔で言い、
「おおー、男に守るって言われるの、なかなかいい感じだねー」
とローラが言った。
と、そこに早くもヒュドラの残りの首を切り落としたアニエスさんがやってきた。
おいおい、強すぎだろ。
「おい、モトキ、私のことも、守るって言え」
いや、あなたちょっと強すぎるし……。
「言え」
「あ、ああ、アニエスさんのことも守ってやるからな」
アニエスさんはほっぺたを真っ赤にして、
「初めて言われた……ふ、ふふふふ、わりと悪くない……」
といって、照れ隠しのようにぺしぺしとライムを叩いている。
ただたまたま隣にいただけなのに、ライムも災難だな。
首をはねられないようにしろよ。
……スライムに首ってあるんだろうかね。
「戦いながら聞いてたが、モトキ、男ってのは時には大ざっぱにいろんなものを蹴散らしながら進んでもいいんだぞ? 多少周りに迷惑をかけてもかまわん、頭を動かすな、体を動かせ、棒で邪魔なものをぶっ叩きながら進め。男なら雑に生きていいときもある。むしろ雑に生きろ、雑に。そっちのが女にモテる。パートナーはモテる方が自慢になる」
うーん、このマッチョな考え方はアニエスさんらしい。
「それはそうだけどそこまでの元気がないときもあるからさ。このメンバーでなにか困ったら必ずお互いに一報いれるようにしようよ。人に助けて、って言えるのも強さだからさ。もう私等生命をかけて共に戦ってお互いの排泄物を見ても何も思わない程度には一緒に探索してきたんだから、そんじょそこらの親友だの恋人だのよりも強いつながりがあるんだから。困ったらSOS! トントントンツーツーツートントントン! ね?」
それを聞いてみっしーが笑った。そうだな、あのSOSが始まりだったんだ。
助けを呼ぶ強さ。
ローラの言う通りだな、俺にはその強さがなかった。
「みっしー、じゃあ早速だけど帰還したら税理士さん紹介してくれ」
「うん、もちろん! 法人成り考えてもいいかもね!」
「株式会社シャーリー爆誕!?」
「なんでお前の名前なんだよ」
「私のSociety of Stuffed Toy Loversの日本支部になってもいい」
とアニエスさんが言う。
「ああ、SSTLだっけ、アニエスさんの団体だよな、ところでそれってどういう意味だ?」
「ぬいぐるみ愛好協会」
「は?」
「私、さみしがりや。ぬいぐるみいっぱいの部屋じゃないと眠れない。探索はパーティでやるから、寂しくなくていい」
まさかぬいぐるみ愛好家だったとは……。
アニエスさんは青いメッシュの入った金髪を揺らし、俺をまっすぐ見て瞳をうるうるさせていった。
「あともう一回、お前を守るって言ってみてくれ。身体の芯にズンときた。ズンと」
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