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本編
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次の日…。学校です。普段とそう変わらない日常がまた始まりました。今でも見えてますよ。オバケさんたち。あと何故か小さい神様まで見えるようになり、症状は悪化しています。
神様達は「姫様おはようございます。」とか「姫様お元気ですか?」とか。私は姫様では無いんだけどなぁー。後はオバケ=妖怪達は周りに神様がいるのが影響してか脅かしてきたりイタズラが減りました。
学校の人間?相変わらず声には出さず視線だけこちらに向いている感じ。うげぇ、お金持ちってコワイワー。
生徒会は生徒会で話し合いしなきゃだし、風紀委員には誘われてるし。疲れる…。
「はぁ…。」
『神無様大丈夫ですか?お体が優れないのならお休みになった方が…』
「大丈夫。心配してくれてありがとう白ちゃん。」
『いえ、そんな…無理しないで下さいね。』
そう言ってちょこんと肩に乗る白ちゃん。もふもふで気持ちいいなー。とか思ってたら…。
「あら庶民の桜坂さんではありませんの。」
めんどくさいの来たよ。次はなんの要件ですかね…。
「宮小路さん。おはようございます。どうかしたんですか?」
「ええ、あの、桜坂さんが昨日凄く綺麗な殿方と一緒に歩いていたのを見たんですの。」
はぁ、またか。それも次は神様が原因ですか。
「ああ、そうなんですか。」
「それで、あの殿方とはどういうご関係ですの?」
「知り合いですけど、それが何か…?」
「いいえ、あんなに素敵な殿方と一緒にいらっしゃったのでてっきり想いあっているのかと。」
「そういう訳じゃないです。手伝って貰っただけですし。」
「そうなんですか。良ければあの殿方を紹介して頂けませんこと?」
……要するに菜々は神様と仲良くなりたいと。私とそんなに仲良くも無い癖に何を言い出すかと思ったら。人の事どんだけ馬鹿にするんでしょうかね。
「あの、桜坂さん?」
なんで早く返事してくれないんですか?紹介してくれますよね!みたいな自信満々な顔してんですか。このお馬鹿さんは。
「あのーーー」
「あら、神無さん!」
「わぁっ、って、八重さん!」
いきなり声をかけられたと思ったら宮小路(姉)の八重さんです。
「お姉様っ!」
「ビックリさせてしまったかしら?って、菜々もいたのね。神無さんに何か用事でも?」
「ええ、そうなんです。この前桜坂さんが素敵な殿方と一緒に歩いているところを見かけましたの!その殿方のことを聞いたらお知り合いと聞いたので紹介していただけないかと話していたんですの!」
あのさ、そもそも紹介しますなんて言ってないし、空気読めないKY…この言い方は古いか…とにかく迷惑だって分からないのかな?
「そうだわ、お姉様!お姉様からも紹介してくださるようにお願いしてください!本当に素敵な殿方でしたのよ!是非仲良くしたいですわ!」
「菜々、仲良くとは誰と仲良くしたいんですの?」
殿方、殿方とテンションの上がる妹とは違い、八重さんは怒っているのかどんどんこの場の空気が重くなっていきます。
「仲良く…?もちろんあの素敵な殿方とですわ!」
「そう。神無さん。こんな愚妹置いて行きましょう。」
妹の答えを聞いて苦虫を噛み潰したような顔をして吐き捨てるようにひと言だけ妹に言葉を投げつけるとクルッと私の方を向き微笑んで私の腕をとり廊下を進んで行く。
「ちょっと!お姉様!私が桜坂さんとお話していましたのよ!なのに桜坂さんを連れて行くなんてっ…」
「菜々、貴女には幻滅したわ。貴女の行動は馬鹿でとても幼稚なことよ。それに神無さんが貴女に対して殿方を紹介する?ふざけるのもいい加減にしなさい。
庶民庶民と蔑む発言をしていた事は風紀委員会まで報告が来ています。妹だからと委員会の仲間を説得し、貴女には注意までしたのにそれをまるで聞かないのね。」
「お姉様に馬鹿と言われるようなことはしていませんわっ!それに私はふざけていません!」
「ふざけていないのなら、神無さんを甘く見てるのかしら?それとも貴女より才能もあり優れている神無さんに対して何か一つでも貴女がまともに誇れる物があるのかしら?…と言っても貴女が神無さんに対して誇れる事は下衆という所だけだと思うけれど。」
「いくら何でもお姉様にそこまで言われることなどしてないですわっ!!」
「そうなの?では神無さんの教科書を隠すという幼稚なことを貴女はしていないと言うのね。」
「それは言わないとっ…!…あ、、」
……馬鹿だ…。
「自分からわかりやすい罠にハマって墓穴を掘るなんて、つくづく馬鹿な子ね。風紀委員、この子を生徒指導室まで連れて行ってちょうだい。」
八重さんの指示に従って風紀委員がどこからともなく現れあっという間に菜々さんが拘束されました。
「あなた達離しなさい!庶民を庶民と言って何が悪いのっ!私は宮小路家の次女よっ!貴族なのよ!こんな事したらお父様が黙っていないんだからっ!!!」
「…可哀想な子、親に甘やかされた結果よ。」
ボソッと八重さんが何かを言っていたがギャーギャーわめく菜々の声でかき消された。
神様達は「姫様おはようございます。」とか「姫様お元気ですか?」とか。私は姫様では無いんだけどなぁー。後はオバケ=妖怪達は周りに神様がいるのが影響してか脅かしてきたりイタズラが減りました。
学校の人間?相変わらず声には出さず視線だけこちらに向いている感じ。うげぇ、お金持ちってコワイワー。
生徒会は生徒会で話し合いしなきゃだし、風紀委員には誘われてるし。疲れる…。
「はぁ…。」
『神無様大丈夫ですか?お体が優れないのならお休みになった方が…』
「大丈夫。心配してくれてありがとう白ちゃん。」
『いえ、そんな…無理しないで下さいね。』
そう言ってちょこんと肩に乗る白ちゃん。もふもふで気持ちいいなー。とか思ってたら…。
「あら庶民の桜坂さんではありませんの。」
めんどくさいの来たよ。次はなんの要件ですかね…。
「宮小路さん。おはようございます。どうかしたんですか?」
「ええ、あの、桜坂さんが昨日凄く綺麗な殿方と一緒に歩いていたのを見たんですの。」
はぁ、またか。それも次は神様が原因ですか。
「ああ、そうなんですか。」
「それで、あの殿方とはどういうご関係ですの?」
「知り合いですけど、それが何か…?」
「いいえ、あんなに素敵な殿方と一緒にいらっしゃったのでてっきり想いあっているのかと。」
「そういう訳じゃないです。手伝って貰っただけですし。」
「そうなんですか。良ければあの殿方を紹介して頂けませんこと?」
……要するに菜々は神様と仲良くなりたいと。私とそんなに仲良くも無い癖に何を言い出すかと思ったら。人の事どんだけ馬鹿にするんでしょうかね。
「あの、桜坂さん?」
なんで早く返事してくれないんですか?紹介してくれますよね!みたいな自信満々な顔してんですか。このお馬鹿さんは。
「あのーーー」
「あら、神無さん!」
「わぁっ、って、八重さん!」
いきなり声をかけられたと思ったら宮小路(姉)の八重さんです。
「お姉様っ!」
「ビックリさせてしまったかしら?って、菜々もいたのね。神無さんに何か用事でも?」
「ええ、そうなんです。この前桜坂さんが素敵な殿方と一緒に歩いているところを見かけましたの!その殿方のことを聞いたらお知り合いと聞いたので紹介していただけないかと話していたんですの!」
あのさ、そもそも紹介しますなんて言ってないし、空気読めないKY…この言い方は古いか…とにかく迷惑だって分からないのかな?
「そうだわ、お姉様!お姉様からも紹介してくださるようにお願いしてください!本当に素敵な殿方でしたのよ!是非仲良くしたいですわ!」
「菜々、仲良くとは誰と仲良くしたいんですの?」
殿方、殿方とテンションの上がる妹とは違い、八重さんは怒っているのかどんどんこの場の空気が重くなっていきます。
「仲良く…?もちろんあの素敵な殿方とですわ!」
「そう。神無さん。こんな愚妹置いて行きましょう。」
妹の答えを聞いて苦虫を噛み潰したような顔をして吐き捨てるようにひと言だけ妹に言葉を投げつけるとクルッと私の方を向き微笑んで私の腕をとり廊下を進んで行く。
「ちょっと!お姉様!私が桜坂さんとお話していましたのよ!なのに桜坂さんを連れて行くなんてっ…」
「菜々、貴女には幻滅したわ。貴女の行動は馬鹿でとても幼稚なことよ。それに神無さんが貴女に対して殿方を紹介する?ふざけるのもいい加減にしなさい。
庶民庶民と蔑む発言をしていた事は風紀委員会まで報告が来ています。妹だからと委員会の仲間を説得し、貴女には注意までしたのにそれをまるで聞かないのね。」
「お姉様に馬鹿と言われるようなことはしていませんわっ!それに私はふざけていません!」
「ふざけていないのなら、神無さんを甘く見てるのかしら?それとも貴女より才能もあり優れている神無さんに対して何か一つでも貴女がまともに誇れる物があるのかしら?…と言っても貴女が神無さんに対して誇れる事は下衆という所だけだと思うけれど。」
「いくら何でもお姉様にそこまで言われることなどしてないですわっ!!」
「そうなの?では神無さんの教科書を隠すという幼稚なことを貴女はしていないと言うのね。」
「それは言わないとっ…!…あ、、」
……馬鹿だ…。
「自分からわかりやすい罠にハマって墓穴を掘るなんて、つくづく馬鹿な子ね。風紀委員、この子を生徒指導室まで連れて行ってちょうだい。」
八重さんの指示に従って風紀委員がどこからともなく現れあっという間に菜々さんが拘束されました。
「あなた達離しなさい!庶民を庶民と言って何が悪いのっ!私は宮小路家の次女よっ!貴族なのよ!こんな事したらお父様が黙っていないんだからっ!!!」
「…可哀想な子、親に甘やかされた結果よ。」
ボソッと八重さんが何かを言っていたがギャーギャーわめく菜々の声でかき消された。
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