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第1章・好奇心はほどほどに。

1.大事な人質とは名ばかり。

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 第1章・好奇心はほどほどに。


 1.大事な人質とは名ばかり。



 クレマチス小王国の姫君、リアンとして生まれてしまったこと。

 それが仇となり、ギルディ帝国へ連れてこられてしまった。

 この世界は、邪気が濃すぎる妖魔界。

 邪王の欠片を宿す六代妖魔王が、その世界をほとんど制していることもあり、あちらこちら戦乱が広がっている。
 
 私の住む小王国は、影響を受けない平和な森深い場所で、南西の大国である帝国の支配下の一つであることには変わらなかった。

 帝国は、莫大な富と権威を維持するために植民地として奪い取った国々から、年齢を拘ることなく姫君を一人、人質として手に入れる習慣がある。

  そのために、王国から離れた場所で隠れて暮らしていた私は、大事に育てられた母違いの姫君たちの身代わりとなり、連れて来られたのだけど。

  人質の習慣には、他にも理由があり、それでも関わりあわなければお伽話のようなものなのに。

  邪王の欠片を宿すことで、帝国の王族となると莫大な力をその身に取り込むことが出来る。

  それに支配権すべてを委ねれば、穢れた感情がその身体をむやみに蝕み、周囲のものや他国に操られて国を統治するなど出来ない。

  その上、直系の王子となれば、幼さゆえに十代までは邪王の欠片の影響で、狂いかねない現状。

 濃すぎる穢れを払う儀式が多々必要で、人質としてきた姫君たちを姫巫女としての教育する施設があるとは、思っていなかった。

 大切に育てられた他国の姫君を禍々しい浄化の儀にまで、利用するとは。

 養成のためとはいえ、過酷な労働を強いるとは。

 さすがは穢れ濃く漂う帝国、鬼畜すぎます。

 



※お読みいただき、ありがとうございます。
   作者は、焦りやすく抜けている性格なもので、ゆっくり丁寧に書きます。
   ゆえに、文字数500~1000くらいで進みます。
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