僕の自省録
「エピローグ」
目の前にそびえる洋館に目を奪われた。あたりにはそれ以外なにもなく、重そうなそのドアが僕を見つめる。
意を決してドアを開けるとそこは洒落たカフェだった。赤い絨毯にオレンジの照明。カウンター席とテーブル席があった。まったく人っ気がなかったが奥のテーブル席にひとり人がいる。僕を見るとその人は手招きした。手招きされたのでは仕方ない、その人と対面する形で席に座った。
「よく来たね。」
髪の毛は癖っ毛なのかクルクルしていて肌は白く、目はサファイアのように青い。鼻は高く、外人の方だとすぐに分かった。
返事をしないで相手を見ている僕をみてまた彼は言った。
「よく来たね。」
「はぁ、でもカフェに来るつもりなんてなかったんですけど…。」
相手の方が大人、僕は高校生なので敬語を使った。
「それはそうだろうな。」
彼は笑って言った。
「どういうことですか?」
なぜこんなとこにいるんだろう…。
なにをしていたんだろう…。
「わからないのも無理はない。まず一つ一つ思い出して私に話たまえ。」
「はぁ…」
「おっとすまない、自己紹介はまだだったな私はアントニヌスだ、よろしく。」
「はい、よろしくお願いします。僕の名前は……。
僕の名前は……。
***
目の前にそびえる洋館に目を奪われた。あたりにはそれ以外なにもなく、重そうなそのドアが僕を見つめる。
意を決してドアを開けるとそこは洒落たカフェだった。赤い絨毯にオレンジの照明。カウンター席とテーブル席があった。まったく人っ気がなかったが奥のテーブル席にひとり人がいる。僕を見るとその人は手招きした。手招きされたのでは仕方ない、その人と対面する形で席に座った。
「よく来たね。」
髪の毛は癖っ毛なのかクルクルしていて肌は白く、目はサファイアのように青い。鼻は高く、外人の方だとすぐに分かった。
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「おっとすまない、自己紹介はまだだったな私はアントニヌスだ、よろしく。」
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僕の名前は……。
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