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最終話 今日も平和でなにより
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「自動車かあ。私は写真で見たことしかないな」
佳希が上手く夏恋の話題を拾うと、しばらく夏恋の車への愛が語られることとなった。ガソリン自動車から始まり、隕石衝突前にはAIによる自動アシスト運転があったことまで、それはもう嬉しそうに語られる。
「だから、コンピュータやってる天花先輩とも共通の話題が多かったの」
で、見事に話題が天花に繋がった。これに俺たち男子は思わず拍手してしまう。
「凄えな」
「なあ。俺にあの話術はねえな」
「無理無理」
俺たちは女子の腕前を素直に賞賛し、そしてどうなるんだと見守る。
「天花先輩って、記憶喪失になっちゃったっていう。大丈夫なの?」
詳しい事情を知らない紬が、さらに上手く話題を誘導している。
「うん。普段の生活には問題ないの。でも、あれだけ頑張って取り組んでいたことを忘れちゃって、どうしたんだろうって思って心配で。それで佳希ちゃんや胡桃っちたち薬学科に相談したんだよね」
夏恋はその後どうなのと二人を見る。
「く、胡桃っち」
俺は夏恋の呼び方に笑ってしまうと、胡桃から放たれたらしい消しゴムが頭にクリーンヒットする。
「いでっ」
「藤城が頑張って調べてくれてるわよ」
で、胡桃は悪意ある笑みを浮かべてこちらを指差す。俺は曖昧な笑顔を浮かべるのみだ。
「そうなんだ。やっぱり記憶喪失よね」
夏恋はこちらにぺこりと頭を下げ、どうなのと再び佳希と胡桃を見る。しかし、その言い方に俺だけでなく、全員が引っ掛かった。
「ひょっとして、夏恋ちゃんは天花先輩が自分でやってるプログラミングで悩んでるって知ってたの?」
代表するようになんでもずかずか質問する胡桃が訊いた。
「えっ、うん、そう。だって、これが出来たら石川先生の自信も取り戻せるはずって、とっても頑張ってたのに」
で、夏恋からようやく核心部分が飛び出した。
「石川先生か。どこか自信がなさそうだもんね」
佳希が同情するように言うと、夏恋はこくりと頷く。
「そうなの。もちろん、他の科より目立たないし、せっかく魔法学院を卒業しても、その後の進路は一般の人と変わらない感じだったり、活躍の場が少ないってのは解るんだけど、石川先生はちょっと卑下しすぎっていうか」
そして、夏恋も心配しているのだと言う。
「まあ、心配になるよな。あの先生」
「だな」
「魔法科はもちろん、薬学科や医学科みたいに目玉の先生もいないからだろうな」
大狼があの先生が唯一の工学科で目立つ先生なんじゃないのかと、石川に関してそう評する。
となると、並ぶのが期待のホープの増田、薬学権威の朝倉、アンデッド権威の藤井となり、その並びの辛さが浮き彫りになる。
「ああ。そりゃあ、自信はなくなる」
「駄目だろ。そのメンバーと張り合っちゃ」
俺と旅人は瞬時に石川に同情。そして、その中でも自信を取り戻すための研究となると
「人工知能かな。AIって、人工知能のことだろ」
俺は天花が挑んでいたのはこれかと気づく。
「可能性はあるな」
「ふうん。じゃあ、頑張るのは夏恋しかいねえよな」
これはもう本当に工学科の中の問題だなと、俺は残りのアイスコーヒーを一気飲みしていた。
その後、定期的に女子会が行われているらしいが、記憶喪失の話題は綺麗さっぱり忘れ去られていた。
そして、それどころではない問題が俺たちの前にはある。
「ぬおおおっ、終わらねえ」
「お前はまだいい方だよ。俺、何個ビーカーを割り、そのたびに激マズと戦う羽目になっているか」
俺と旅人はそれぞれ教科書を前に唸り合う。
その理由はただ一つ、一学期の期末試験だ。これを無事にクリアしないと、夏休み返上の特別講習を受けることになる。とはいえ、中学の時のような定期考査ではなく、薬学科は基本的に課題を提出するものばかりだ。その点は気楽なのだが、量が多い。やってもやっても終わらない。小学生の時の夏休みの宿題を思い出す量だ。
「はあ。惚れ薬だ工学科の問題だで、復習とかしなかったしなあ」
俺はやれやれと薬学基礎の教科書を開きながら、提出する課題の穴埋めを進めていく。教科書を見ていいという条件であるが、何一つ覚えていないから全部調べなきゃならないというのは、それはそれで辛い。
「ぐう。俺は実験実技Ⅰをクリア出来るのか不安だ。お前、もう薬を作って提出済みなんだろ」
「ああ」
同じく穴埋め問題をしつつも、旅人を苦しめているのは実験実技Ⅰの課題の薬品作りだった。どうにも力が入ってしまうらしく、変性魔法の度にビーカーを割っているのだ。このままでは確実に夏休みは須藤と会うことになる。
「いいんじゃねえの。須藤なら」
「嫌だよ。なんで夏休みまで激マズを飲まなきゃならんわけ?」
「あっ、まだやってる。提出まであと一週間だよ」
ぎゃあぎゃあ言いながら教室で課題を進めていると、胡桃が呆れた様子で声を掛けて来た。
「うるせえ。女子会やりながら課題を終わらせやがって」
俺は話し掛けんなと胡桃を睨む。が、それでへこたれる胡桃ではない。
「へへん。ちゃんとお勉強会だからね。そうそう、夏恋ちゃん。天花先輩と石川先生と一緒にAIの組み立てやることになったんだって。それで夏休みは丸々終わりそうって言ってたな」
「へえ」
それは良かったなと、自然と問題が解決したことに俺は素直に感心する。
でも、夏恋にしても天花にしても、そして友葉にしても、みんなそれぞれ壁にぶつかりながらも、何となくで選んだ進路の中でもがき、先に進んでいるのだ。
「俺たちも頑張らねえとな」
「そうだな。結局、入学式に言われたとおり、俺たちって薬学にどっぷりっぽいし」
俺と旅人は思わず顔を見合わせて笑ってしまう。
「確かにねえ」
それに胡桃も同意するように笑ったが
『助けてくれ。農園のサボテンが大バトルを繰り広げている!』
佳希からの思念伝達が入り、俺たちは慌てて農園に駆けつけることになった。
まあ、ともかく、今日も魔法薬学研究科は平和そのもの、楽しい毎日だ。
佳希が上手く夏恋の話題を拾うと、しばらく夏恋の車への愛が語られることとなった。ガソリン自動車から始まり、隕石衝突前にはAIによる自動アシスト運転があったことまで、それはもう嬉しそうに語られる。
「だから、コンピュータやってる天花先輩とも共通の話題が多かったの」
で、見事に話題が天花に繋がった。これに俺たち男子は思わず拍手してしまう。
「凄えな」
「なあ。俺にあの話術はねえな」
「無理無理」
俺たちは女子の腕前を素直に賞賛し、そしてどうなるんだと見守る。
「天花先輩って、記憶喪失になっちゃったっていう。大丈夫なの?」
詳しい事情を知らない紬が、さらに上手く話題を誘導している。
「うん。普段の生活には問題ないの。でも、あれだけ頑張って取り組んでいたことを忘れちゃって、どうしたんだろうって思って心配で。それで佳希ちゃんや胡桃っちたち薬学科に相談したんだよね」
夏恋はその後どうなのと二人を見る。
「く、胡桃っち」
俺は夏恋の呼び方に笑ってしまうと、胡桃から放たれたらしい消しゴムが頭にクリーンヒットする。
「いでっ」
「藤城が頑張って調べてくれてるわよ」
で、胡桃は悪意ある笑みを浮かべてこちらを指差す。俺は曖昧な笑顔を浮かべるのみだ。
「そうなんだ。やっぱり記憶喪失よね」
夏恋はこちらにぺこりと頭を下げ、どうなのと再び佳希と胡桃を見る。しかし、その言い方に俺だけでなく、全員が引っ掛かった。
「ひょっとして、夏恋ちゃんは天花先輩が自分でやってるプログラミングで悩んでるって知ってたの?」
代表するようになんでもずかずか質問する胡桃が訊いた。
「えっ、うん、そう。だって、これが出来たら石川先生の自信も取り戻せるはずって、とっても頑張ってたのに」
で、夏恋からようやく核心部分が飛び出した。
「石川先生か。どこか自信がなさそうだもんね」
佳希が同情するように言うと、夏恋はこくりと頷く。
「そうなの。もちろん、他の科より目立たないし、せっかく魔法学院を卒業しても、その後の進路は一般の人と変わらない感じだったり、活躍の場が少ないってのは解るんだけど、石川先生はちょっと卑下しすぎっていうか」
そして、夏恋も心配しているのだと言う。
「まあ、心配になるよな。あの先生」
「だな」
「魔法科はもちろん、薬学科や医学科みたいに目玉の先生もいないからだろうな」
大狼があの先生が唯一の工学科で目立つ先生なんじゃないのかと、石川に関してそう評する。
となると、並ぶのが期待のホープの増田、薬学権威の朝倉、アンデッド権威の藤井となり、その並びの辛さが浮き彫りになる。
「ああ。そりゃあ、自信はなくなる」
「駄目だろ。そのメンバーと張り合っちゃ」
俺と旅人は瞬時に石川に同情。そして、その中でも自信を取り戻すための研究となると
「人工知能かな。AIって、人工知能のことだろ」
俺は天花が挑んでいたのはこれかと気づく。
「可能性はあるな」
「ふうん。じゃあ、頑張るのは夏恋しかいねえよな」
これはもう本当に工学科の中の問題だなと、俺は残りのアイスコーヒーを一気飲みしていた。
その後、定期的に女子会が行われているらしいが、記憶喪失の話題は綺麗さっぱり忘れ去られていた。
そして、それどころではない問題が俺たちの前にはある。
「ぬおおおっ、終わらねえ」
「お前はまだいい方だよ。俺、何個ビーカーを割り、そのたびに激マズと戦う羽目になっているか」
俺と旅人はそれぞれ教科書を前に唸り合う。
その理由はただ一つ、一学期の期末試験だ。これを無事にクリアしないと、夏休み返上の特別講習を受けることになる。とはいえ、中学の時のような定期考査ではなく、薬学科は基本的に課題を提出するものばかりだ。その点は気楽なのだが、量が多い。やってもやっても終わらない。小学生の時の夏休みの宿題を思い出す量だ。
「はあ。惚れ薬だ工学科の問題だで、復習とかしなかったしなあ」
俺はやれやれと薬学基礎の教科書を開きながら、提出する課題の穴埋めを進めていく。教科書を見ていいという条件であるが、何一つ覚えていないから全部調べなきゃならないというのは、それはそれで辛い。
「ぐう。俺は実験実技Ⅰをクリア出来るのか不安だ。お前、もう薬を作って提出済みなんだろ」
「ああ」
同じく穴埋め問題をしつつも、旅人を苦しめているのは実験実技Ⅰの課題の薬品作りだった。どうにも力が入ってしまうらしく、変性魔法の度にビーカーを割っているのだ。このままでは確実に夏休みは須藤と会うことになる。
「いいんじゃねえの。須藤なら」
「嫌だよ。なんで夏休みまで激マズを飲まなきゃならんわけ?」
「あっ、まだやってる。提出まであと一週間だよ」
ぎゃあぎゃあ言いながら教室で課題を進めていると、胡桃が呆れた様子で声を掛けて来た。
「うるせえ。女子会やりながら課題を終わらせやがって」
俺は話し掛けんなと胡桃を睨む。が、それでへこたれる胡桃ではない。
「へへん。ちゃんとお勉強会だからね。そうそう、夏恋ちゃん。天花先輩と石川先生と一緒にAIの組み立てやることになったんだって。それで夏休みは丸々終わりそうって言ってたな」
「へえ」
それは良かったなと、自然と問題が解決したことに俺は素直に感心する。
でも、夏恋にしても天花にしても、そして友葉にしても、みんなそれぞれ壁にぶつかりながらも、何となくで選んだ進路の中でもがき、先に進んでいるのだ。
「俺たちも頑張らねえとな」
「そうだな。結局、入学式に言われたとおり、俺たちって薬学にどっぷりっぽいし」
俺と旅人は思わず顔を見合わせて笑ってしまう。
「確かにねえ」
それに胡桃も同意するように笑ったが
『助けてくれ。農園のサボテンが大バトルを繰り広げている!』
佳希からの思念伝達が入り、俺たちは慌てて農園に駆けつけることになった。
まあ、ともかく、今日も魔法薬学研究科は平和そのもの、楽しい毎日だ。
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