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第14話 豚骨醤油ラーメンは高級品
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「爆風」
これだけ広範囲に被害が出ているのだ。グラウンドで魔法が予想外の変化を起こして爆発。そして大量の風が襲ったというわけか。
「見学してたの。そしたら、急に」
友葉は俺にしがみつきながら、そう教えてくれた。
「魔法科の三年の授業だったみたいだからな。国家魔法師の試験に向けて、実践的なことをやっていたんだろう」
早瀬が汗を拭って、友葉の説明に付け足す。そしてぐびっと回復薬を飲んだ。治療が一段落したらしい。見てみると、友葉の足の傷はあと少しで綺麗に治るところまで来ていた。
「すげえな」
「それほどでも」
俺が褒めると、早瀬は素っ気なく返す。ちょっとムカッとしたが、少し照れたようにほっぺたを掻いていたから、ただ感情表現が下手なだけのようだ。
「それにしても、ここら辺を吹っ飛ばすなんて、やっぱ、国家魔法師になれる奴の力って凄いんだな」
「ふん。国家魔法師はオールマイティに魔法が使えるというだけだ。回復魔法では医学科の足元にも及ばない」
「あっそ」
しかし、少し見直そうかと思った気持ちは、捻くれまくっている発言を聞いて撤回しておいた。やっぱりあんまりこいつとは仲良くなれなさそう。
「仲いいんだね」
が、友葉がそんなことを言ってきて、俺はぎょっとする。
「誰が」
「こっちこそ願い下げだ。ぼんやり薬学科」
「なんだとう」
「ケンカしてないで、治療に専念しろ!」
ケンカを始めそうになる俺たちに、須藤から注意が飛んできた。俺たちは首を竦め、須藤の方を見る。その須藤は、回復薬やその他の薬を駆使して、ぐったりしている学生の治療をしていた。
「あと一息だ。やるぞ」
「ああ」
俺たちは一時休戦をして、すぐに友葉の治療に戻ったのだった。
「大変だったな」
「なあ」
「白衣がドロドロになったわ」
「ふむ」
一通りの治療を終えた頃には午後の二時となっていて、俺たち一年は薬学研究科に戻ってぐったりとしていた。昼ご飯を食べる気力もなく、四人揃って教室でだらっとしてしまう。
「おう、一年。お疲れ」
と、普段は教室にやって来ない朝倉が顔を見せた。相変わらず覇気のないオッサンだが、薬学科の中で一番働いたのはこの男だろう。回復魔法で治しきれないものは、朝倉が独自に調合した強力回復薬が用いられたと、先ほど早瀬から聞いていた。
「お疲れ様です」
俺たちがそう返すと、朝倉はにやっと笑って教室の中に入ってくる。その手にはなぜか岡持があった。
「魚介系じゃないラーメンの差し入れだ。有り難く食え」
「マジっすか」
「ラーメン!」
隕石衝突前から人気のあるラーメンだが、今の世界では豚が変化してしまい、豚骨スープを使用したものは、なかなか食べられないものとなっていた。俺たちは手を叩いて喜ぶ。
「それも豚骨醤油、最上級だぞ」
「おおおっ」
「これが」
「へえ」
「ほうほう」
俺たちはそれぞれどんぶりを受け取り、こってりしたスープに目を輝かせる。そして、いただきますと手を合せると勢いよく食べていた。
「普段とは違う、癖のある味わい」
「おおっ。昔は動物系スープが人気だったのが解るな」
俺と旅人はそれぞれその味の濃さに感動だ。魚介系はあの手この手で昔の味が再現されているが、このこってりスープはなかなか登場しない。
「豚が空飛ぶようになっちゃったしね」
「そうよね。しかも隕石付近にしか生息しなくなっちゃったから」
女子たちもこれが豚の味かとしみじみしていた。
そう、牛は巨大化しただけだが、豚は何故か飛行能力を手に入れていた。しかも隕石付近の魔力が強い地帯の空気や植物を好むため、魔力濃度が強く、捕まえるだけでなく処理に手間の掛かるものと化しているのだ。
「はあ、幸せ」
俺は名残惜しくなりつつも、スープを綺麗に飲み干す。その顔を見て朝倉も満足そうだ。
「回復薬より効くだろ?」
そしてそう訊いてきた。
「そうっすね」
「これで明日も元気に学院に来れるな」
が、その先の言葉に、俺はちょっと警戒した。横の旅人もごほっと咽せている。
「今日の事故で回復魔法薬の在庫が不足気味だ。明日は急遽、その材料を薬学科総出で取りに行くことになる。というわけで、明日までにしっかり回復しておくように。今日はラーメンを食ったら解散。あっ、ラーメンは今日のご褒美だから、明日のことと関係ないからね。じゃあ」
そう言って去って行く朝倉に、俺たちは嘘吐け、買収されたようなもんじゃねえかと頭を抱えたのは言うまでもなかった。
ちなみに豚骨醤油ラーメン、この世界では一杯五千五百円である。学生はもちろん、多くの人が食べられないものだということだけは事実で、俺たちは早々に家に帰って体力回復に専念していた。
「ああ。ここで動くソテツが困るわけだ」
森の中、俺は回復魔法薬の原材料の一つ、ソテツを思い出して遠い目をしていた。っていうか、回復魔法薬の原材料、採りにくいやつが多い!
「そう。一時間に一メートルとはいえ、侮れないよね。あっ、そこに甘草がある。採らないと!」
胡桃がそれも回復薬だよと教えてくれて、俺は慌てて引き返す。が、どれが甘草か解らない。
「ちっ。魔法を使うしかないか」
こういう時、昔あったようなハンドブックみたいなものが欲しいところだ。俺は頭の中に記憶魔法で定着させておいた図鑑を開いて確認する。
これだけ広範囲に被害が出ているのだ。グラウンドで魔法が予想外の変化を起こして爆発。そして大量の風が襲ったというわけか。
「見学してたの。そしたら、急に」
友葉は俺にしがみつきながら、そう教えてくれた。
「魔法科の三年の授業だったみたいだからな。国家魔法師の試験に向けて、実践的なことをやっていたんだろう」
早瀬が汗を拭って、友葉の説明に付け足す。そしてぐびっと回復薬を飲んだ。治療が一段落したらしい。見てみると、友葉の足の傷はあと少しで綺麗に治るところまで来ていた。
「すげえな」
「それほどでも」
俺が褒めると、早瀬は素っ気なく返す。ちょっとムカッとしたが、少し照れたようにほっぺたを掻いていたから、ただ感情表現が下手なだけのようだ。
「それにしても、ここら辺を吹っ飛ばすなんて、やっぱ、国家魔法師になれる奴の力って凄いんだな」
「ふん。国家魔法師はオールマイティに魔法が使えるというだけだ。回復魔法では医学科の足元にも及ばない」
「あっそ」
しかし、少し見直そうかと思った気持ちは、捻くれまくっている発言を聞いて撤回しておいた。やっぱりあんまりこいつとは仲良くなれなさそう。
「仲いいんだね」
が、友葉がそんなことを言ってきて、俺はぎょっとする。
「誰が」
「こっちこそ願い下げだ。ぼんやり薬学科」
「なんだとう」
「ケンカしてないで、治療に専念しろ!」
ケンカを始めそうになる俺たちに、須藤から注意が飛んできた。俺たちは首を竦め、須藤の方を見る。その須藤は、回復薬やその他の薬を駆使して、ぐったりしている学生の治療をしていた。
「あと一息だ。やるぞ」
「ああ」
俺たちは一時休戦をして、すぐに友葉の治療に戻ったのだった。
「大変だったな」
「なあ」
「白衣がドロドロになったわ」
「ふむ」
一通りの治療を終えた頃には午後の二時となっていて、俺たち一年は薬学研究科に戻ってぐったりとしていた。昼ご飯を食べる気力もなく、四人揃って教室でだらっとしてしまう。
「おう、一年。お疲れ」
と、普段は教室にやって来ない朝倉が顔を見せた。相変わらず覇気のないオッサンだが、薬学科の中で一番働いたのはこの男だろう。回復魔法で治しきれないものは、朝倉が独自に調合した強力回復薬が用いられたと、先ほど早瀬から聞いていた。
「お疲れ様です」
俺たちがそう返すと、朝倉はにやっと笑って教室の中に入ってくる。その手にはなぜか岡持があった。
「魚介系じゃないラーメンの差し入れだ。有り難く食え」
「マジっすか」
「ラーメン!」
隕石衝突前から人気のあるラーメンだが、今の世界では豚が変化してしまい、豚骨スープを使用したものは、なかなか食べられないものとなっていた。俺たちは手を叩いて喜ぶ。
「それも豚骨醤油、最上級だぞ」
「おおおっ」
「これが」
「へえ」
「ほうほう」
俺たちはそれぞれどんぶりを受け取り、こってりしたスープに目を輝かせる。そして、いただきますと手を合せると勢いよく食べていた。
「普段とは違う、癖のある味わい」
「おおっ。昔は動物系スープが人気だったのが解るな」
俺と旅人はそれぞれその味の濃さに感動だ。魚介系はあの手この手で昔の味が再現されているが、このこってりスープはなかなか登場しない。
「豚が空飛ぶようになっちゃったしね」
「そうよね。しかも隕石付近にしか生息しなくなっちゃったから」
女子たちもこれが豚の味かとしみじみしていた。
そう、牛は巨大化しただけだが、豚は何故か飛行能力を手に入れていた。しかも隕石付近の魔力が強い地帯の空気や植物を好むため、魔力濃度が強く、捕まえるだけでなく処理に手間の掛かるものと化しているのだ。
「はあ、幸せ」
俺は名残惜しくなりつつも、スープを綺麗に飲み干す。その顔を見て朝倉も満足そうだ。
「回復薬より効くだろ?」
そしてそう訊いてきた。
「そうっすね」
「これで明日も元気に学院に来れるな」
が、その先の言葉に、俺はちょっと警戒した。横の旅人もごほっと咽せている。
「今日の事故で回復魔法薬の在庫が不足気味だ。明日は急遽、その材料を薬学科総出で取りに行くことになる。というわけで、明日までにしっかり回復しておくように。今日はラーメンを食ったら解散。あっ、ラーメンは今日のご褒美だから、明日のことと関係ないからね。じゃあ」
そう言って去って行く朝倉に、俺たちは嘘吐け、買収されたようなもんじゃねえかと頭を抱えたのは言うまでもなかった。
ちなみに豚骨醤油ラーメン、この世界では一杯五千五百円である。学生はもちろん、多くの人が食べられないものだということだけは事実で、俺たちは早々に家に帰って体力回復に専念していた。
「ああ。ここで動くソテツが困るわけだ」
森の中、俺は回復魔法薬の原材料の一つ、ソテツを思い出して遠い目をしていた。っていうか、回復魔法薬の原材料、採りにくいやつが多い!
「そう。一時間に一メートルとはいえ、侮れないよね。あっ、そこに甘草がある。採らないと!」
胡桃がそれも回復薬だよと教えてくれて、俺は慌てて引き返す。が、どれが甘草か解らない。
「ちっ。魔法を使うしかないか」
こういう時、昔あったようなハンドブックみたいなものが欲しいところだ。俺は頭の中に記憶魔法で定着させておいた図鑑を開いて確認する。
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