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しおりを挟む仙彦は若く、自慰すら最近仲間に教えられたばかりだ。人目を盗んで何度もする程に性に飢えていた。その未熟さゆえに、相手が得体の知れない影だろうと蛇だろうと与えられる刺激には抗えない。
このままでは呑まれてしまう。
怠い身体に鞭打ち、ずるずると両腕で地面を這って逃げようとするが、影はそれを許さない。両方の足首を持ち、強引に広げてまたそこを掴む。
「もうやだ、ああっ」
着物が捲れ、ランタンの灯りを受けて艶かしく光る陰部。赤く熟れ、淫らに濡れている。
影の与える刺激に従順だったという証をまざまざと見せつけられているようで、悔しさに涙が滲む。
黒い影は遠慮なく仙彦を縛り嬲り続ける。下腹部だけでは飽き足らず、その手はやがて後ろの蕾に伸びた。
「ひっん」
形を変え、硬く閉じているはずの後孔に何なく侵入した影は、遊ぶように中の壁を押し広げていく。
「ぐ、るしい、い…」
乱暴に奥へ移動し、そして戻って外へ出て来ては、また中へ入っていく。まるで腹の中で拳が蠢いているようだ。
「が…っあ…った、たすけ、て」
仲間のひとりに縋るように手を伸ばす。一番はじめに取り憑かれた少年だ。
彼は虚ろな目のまま、驚くほど力強く仙彦の手を取った。
そして急にニヤニヤと下卑た笑いを浮かべたかと思うと、その手を自身の下腹部へ押し当てた。それは熱く、痛いほど猛っていた。
「!?」
どうして?
疑問を口にする前に、少年は仙彦の手に昂りを握らせ、上下に擦る。
茫然としていると、今度は別の少年も真似するようにもう片方の手を取って自身の陰部を握らせた。
そして三人目の少年は仙彦の前に立ち、頭を掴んで引き寄せた。
「いやだ! いや、んぶ」
ハッとしたのも束の間。
ぐぷ、と音を立て口の中に熱い陰部が押し込まれる。
蒸れた匂いが口いっぱいに広がり仙彦は嘔吐く。しかし少年は頭を強く固定して離さず、喉の奥まで蹂躙する。
頭を振り、涙目で必死に訴える仙彦の行為も虚しく、恍惚の表情で腰を動かし始めた。
「ん、おぇ、んん――」
苦しい
全身が熱い――
少年たちに弄ばれている間も、腹の中では影が縦横無尽に蠢いている。
虫も鳴かない森の中、粘り気のある水の音がひっそりと鳴り続ける。
助けが来る気配はない。時折、獣の声が聞こえるだけだ。
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