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第五章 本当の恋の予行練習
第十六話
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さて。
セフレという非常に不誠実な関係を手に入れて早数週間。社長代理と私の日々はあまりにも単調に過ぎていった。
いつもどおりに出勤をして、いつもどおりに仕事をこなす。「変にドキドキしないかな」とか「気持ちが顔に出ちゃわないかな」とか、はじめは色々不安だったけど、意外になんとでもなるものだ。
電車を降りて駅に立つと同時に、私は仕事中の仮面を被る。仕事に真摯な秘書として与えられた業務を淡々とこなし、社長代理と話をする時も顔色を変えることはない。
ある意味、こういう関係になる以前の方が浮き足立っていたかもしれない。
(でも、あの日のやり取りは何だったんだ)
社長代理も社長代理で、何かが変わった様子はない。あるいは私、やっぱり彼にからかわれただけだったのだろうか。
いつものように一人でランチを食べていると、デスク脇に置いておいたスマホがぶるっと振動した。薄暗いディスプレイの真ん中にメッセージアプリの通知が浮かび上がる――『椎名玲一』!?
思わずとっさに社長室の方を振り返ってしまい、隣のデスクの先輩に「何かあった?」と訊かれてしまった。私は慌てて首を振りながら、できるだけ平静を装ってそっとスマホを引き寄せる。
『今夜ひま? 夕飯いこう』
あまりにも短い誘い文句だけど、仮面に隠れた私のテンションは踊りまくりの有頂天だ。
からかわれたわけじゃなかった、というちょっと情けない安心感。そして一緒に過ごせる無邪気な喜びに、顔が火照って心が熱くてご飯が喉を通らない。
(……ん? でも、お夕飯だけ?)
セフレ……なんていうくらいだから、お夕飯を食べて、それからなんか、そういう雰囲気になるのだろうか。
ブラウスの胸元を引っ掴んで今日の下着を確認しかけ、さすがにそれはマズイだろうとすぐ一瞬で思いなおした。ここは秘書室だ、落ち着け凛。どうせ最後には全部脱ぐじゃないか。
『行きたいです、お願いします』
こちらも短い言葉を返し、既読がつくまでじっと待つ。すぐついた。うう、にやけてしまいそう。
ほんとうの彼を知る貴重な機会だ。一分たりとも無駄にしないためにも、私は心のほっぺを叩くと午後の仕事へと気合を入れた。
そう何度も二人で会社を出るわけにいかないから、最寄り駅で待ち合わせになった。
なんとなくスマホをいじる気にもなれず、駅の片隅でもじもじと待つ。やがて白黒な人ごみの中から、カラフルな彼が近づいてきた。
「お待たせ」
「はい! あ、いえ、全然待ってないです!」
完全に頭が真っ白な私に、社長代理は肩をすくめると、
「なに、そんな緊張しちゃって」
と私の背中をぽんと叩いた。
彼の隣に並んで歩き出す。隣だ。後ろじゃなくて、隣。
さっきから胸がどきどきしっぱなしで、このまま不整脈で倒れてしまいそう。
「店はもう予約してあるから」
相変わらずスマートにエスコートされて、さっきからもうされるがまま、私は彼についていくばかり。
そうしてたどり着いたお店は、なんだかエキゾチックでアジアンで――どこか懐かしい異国情緒に、はっと私は顔を上げる。
「ここ、もしかして」
「うん」
目を輝かせた私を見下ろし、社長代理はにこと笑う。
「シンガポール料理、嫌いじゃないでしょ?」
もともとシンガポールに住んでいたという店員さんに案内されて、私と社長代理は窓際の席に腰を下ろした。
スパイスの香りにマーライオン、飾られている写真もシンガポールのものだ。なんだか旅行の日に戻ったみたいで、ついあちこちを見回してしまう。
「凛ちゃん全然誘ってこないから、俺の方から誘っちゃったけど……嫌じゃなかった?」
特に気後れもなく言う社長代理に、私は慌てて首を横に振る。
「社長代理はお忙しい方だから、お声がけするのは気が引けて」
嫌なんてそんな、とんでもない。むしろ私から誘っても良かったのかと、改めて嬉しくなっちゃったくらいだ。
社長代理はメニューをゆっくりとめくりながら、
「玲一でいいよ」
と、伏し目がちに呟いた。
「今は仕事中じゃないし、こんなところでそう呼ばれるのは嫌だし」
「あ、……は、はい。……」
何も飲んでないのに喉が鳴る。
それから急に口の中が渇いてきた気がして、私は手元の冷たいお水を一気に喉へ流し込んだ。ふぅとため息。軽く口元をぬぐうふりをして、丸めた唇に勇気を込める。
「……玲一さん……」
実際に声に出してしまうと、途方もなく膨大で熱い感情が胸の内から溢れそうになった。シンガポールで一緒だった時はもっとスムーズに呼べていたのに、自分の気持ちを自覚した後だとどうしてこうもまごつくのだろう。
社長代理は――玲一さんは、ほんの少しだけまつ毛を持ち上げ、
「なあに」
と薄く微笑んでみせた。
ぐっ、と瞬時に奥歯を噛みしめ、頬がみっともなくにやけるのを堪える。応えてくれた。しかも笑ってくれた! たったそれだけでこんなに心から嬉しくなってしまうだなんて、恋というのは人の脳みそを本当にカラッポにするようだ。
お店の写真を眺めながら、ぽつりぽつりと話をする。シンガポールの思い出を話す玲一さんの表情は穏やかで、仕事中の怜悧な横顔とはまるで別人のように見える。
寂しいときは頼らせてもらうと、あの時彼は言っていた。でも、少なくとも今日の誘いは、寂しさによるものではなさそうだ。たぶん彼は私に気を遣ってくれたのだろう。自分から声をかけられない私に、一緒に過ごすきっかけを与え、心の垣根を取り払ってくれた。
『本当の彼』はよくわからないけど、やっぱり私の目に映る彼はいつも優しい素敵な人に見える。
「シンガポール・スリングもあるね。飲みたいなら飲んでもいいよ。俺は車だから飲めないけど」
「そうですね、せっかくだから頂きます」
通常の半分の量で作ってもらったシンガポール・スリングは、ラッフルズホテルで飲んだものとは少し味が違ったけれど、とても甘くてフルーティで、あの蒸し暑い夜を思い出させてくれた。
例の如く私には一円も出させないまま、お支払いを終えた彼を追って私もお店を後にした。ポケットに両手を突っ込んで、玲一さんが振り返る。半ば閉じられた流し目が、酔った私の火照った顔を瞳の中に閉じ込める。
「この後、どうする?」
また、そうやって私に言わせようとする。
俺はどっちでもいいよと言うように余裕たっぷりに見下ろしながら、彼はあるいは私の気持ちを確認させてくれているのかもしれない。私はゆっくりと深呼吸して、顔を上げて彼を見つめる。真面目な秘書の凛の仮面は、全部会社に置いてきた。
「……一緒に、いたいです」
玲一さんはふっと目を細め、「そっか」と他人事みたいに笑った。
さて。
セフレという非常に不誠実な関係を手に入れて早数週間。社長代理と私の日々はあまりにも単調に過ぎていった。
いつもどおりに出勤をして、いつもどおりに仕事をこなす。「変にドキドキしないかな」とか「気持ちが顔に出ちゃわないかな」とか、はじめは色々不安だったけど、意外になんとでもなるものだ。
電車を降りて駅に立つと同時に、私は仕事中の仮面を被る。仕事に真摯な秘書として与えられた業務を淡々とこなし、社長代理と話をする時も顔色を変えることはない。
ある意味、こういう関係になる以前の方が浮き足立っていたかもしれない。
(でも、あの日のやり取りは何だったんだ)
社長代理も社長代理で、何かが変わった様子はない。あるいは私、やっぱり彼にからかわれただけだったのだろうか。
いつものように一人でランチを食べていると、デスク脇に置いておいたスマホがぶるっと振動した。薄暗いディスプレイの真ん中にメッセージアプリの通知が浮かび上がる――『椎名玲一』!?
思わずとっさに社長室の方を振り返ってしまい、隣のデスクの先輩に「何かあった?」と訊かれてしまった。私は慌てて首を振りながら、できるだけ平静を装ってそっとスマホを引き寄せる。
『今夜ひま? 夕飯いこう』
あまりにも短い誘い文句だけど、仮面に隠れた私のテンションは踊りまくりの有頂天だ。
からかわれたわけじゃなかった、というちょっと情けない安心感。そして一緒に過ごせる無邪気な喜びに、顔が火照って心が熱くてご飯が喉を通らない。
(……ん? でも、お夕飯だけ?)
セフレ……なんていうくらいだから、お夕飯を食べて、それからなんか、そういう雰囲気になるのだろうか。
ブラウスの胸元を引っ掴んで今日の下着を確認しかけ、さすがにそれはマズイだろうとすぐ一瞬で思いなおした。ここは秘書室だ、落ち着け凛。どうせ最後には全部脱ぐじゃないか。
『行きたいです、お願いします』
こちらも短い言葉を返し、既読がつくまでじっと待つ。すぐついた。うう、にやけてしまいそう。
ほんとうの彼を知る貴重な機会だ。一分たりとも無駄にしないためにも、私は心のほっぺを叩くと午後の仕事へと気合を入れた。
そう何度も二人で会社を出るわけにいかないから、最寄り駅で待ち合わせになった。
なんとなくスマホをいじる気にもなれず、駅の片隅でもじもじと待つ。やがて白黒な人ごみの中から、カラフルな彼が近づいてきた。
「お待たせ」
「はい! あ、いえ、全然待ってないです!」
完全に頭が真っ白な私に、社長代理は肩をすくめると、
「なに、そんな緊張しちゃって」
と私の背中をぽんと叩いた。
彼の隣に並んで歩き出す。隣だ。後ろじゃなくて、隣。
さっきから胸がどきどきしっぱなしで、このまま不整脈で倒れてしまいそう。
「店はもう予約してあるから」
相変わらずスマートにエスコートされて、さっきからもうされるがまま、私は彼についていくばかり。
そうしてたどり着いたお店は、なんだかエキゾチックでアジアンで――どこか懐かしい異国情緒に、はっと私は顔を上げる。
「ここ、もしかして」
「うん」
目を輝かせた私を見下ろし、社長代理はにこと笑う。
「シンガポール料理、嫌いじゃないでしょ?」
もともとシンガポールに住んでいたという店員さんに案内されて、私と社長代理は窓際の席に腰を下ろした。
スパイスの香りにマーライオン、飾られている写真もシンガポールのものだ。なんだか旅行の日に戻ったみたいで、ついあちこちを見回してしまう。
「凛ちゃん全然誘ってこないから、俺の方から誘っちゃったけど……嫌じゃなかった?」
特に気後れもなく言う社長代理に、私は慌てて首を横に振る。
「社長代理はお忙しい方だから、お声がけするのは気が引けて」
嫌なんてそんな、とんでもない。むしろ私から誘っても良かったのかと、改めて嬉しくなっちゃったくらいだ。
社長代理はメニューをゆっくりとめくりながら、
「玲一でいいよ」
と、伏し目がちに呟いた。
「今は仕事中じゃないし、こんなところでそう呼ばれるのは嫌だし」
「あ、……は、はい。……」
何も飲んでないのに喉が鳴る。
それから急に口の中が渇いてきた気がして、私は手元の冷たいお水を一気に喉へ流し込んだ。ふぅとため息。軽く口元をぬぐうふりをして、丸めた唇に勇気を込める。
「……玲一さん……」
実際に声に出してしまうと、途方もなく膨大で熱い感情が胸の内から溢れそうになった。シンガポールで一緒だった時はもっとスムーズに呼べていたのに、自分の気持ちを自覚した後だとどうしてこうもまごつくのだろう。
社長代理は――玲一さんは、ほんの少しだけまつ毛を持ち上げ、
「なあに」
と薄く微笑んでみせた。
ぐっ、と瞬時に奥歯を噛みしめ、頬がみっともなくにやけるのを堪える。応えてくれた。しかも笑ってくれた! たったそれだけでこんなに心から嬉しくなってしまうだなんて、恋というのは人の脳みそを本当にカラッポにするようだ。
お店の写真を眺めながら、ぽつりぽつりと話をする。シンガポールの思い出を話す玲一さんの表情は穏やかで、仕事中の怜悧な横顔とはまるで別人のように見える。
寂しいときは頼らせてもらうと、あの時彼は言っていた。でも、少なくとも今日の誘いは、寂しさによるものではなさそうだ。たぶん彼は私に気を遣ってくれたのだろう。自分から声をかけられない私に、一緒に過ごすきっかけを与え、心の垣根を取り払ってくれた。
『本当の彼』はよくわからないけど、やっぱり私の目に映る彼はいつも優しい素敵な人に見える。
「シンガポール・スリングもあるね。飲みたいなら飲んでもいいよ。俺は車だから飲めないけど」
「そうですね、せっかくだから頂きます」
通常の半分の量で作ってもらったシンガポール・スリングは、ラッフルズホテルで飲んだものとは少し味が違ったけれど、とても甘くてフルーティで、あの蒸し暑い夜を思い出させてくれた。
例の如く私には一円も出させないまま、お支払いを終えた彼を追って私もお店を後にした。ポケットに両手を突っ込んで、玲一さんが振り返る。半ば閉じられた流し目が、酔った私の火照った顔を瞳の中に閉じ込める。
「この後、どうする?」
また、そうやって私に言わせようとする。
俺はどっちでもいいよと言うように余裕たっぷりに見下ろしながら、彼はあるいは私の気持ちを確認させてくれているのかもしれない。私はゆっくりと深呼吸して、顔を上げて彼を見つめる。真面目な秘書の凛の仮面は、全部会社に置いてきた。
「……一緒に、いたいです」
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