2 / 6
第2話 中学校入学式前日らしい
しおりを挟む
顔面から派手に転んだその後、母さんに簡単な傷の手当てをしてもらった。わんこのイラスト付きの絆創膏のおかげで、なんとか助かったぜ。とはいえ俺は一体どうなったのか。俺は自分の部屋に行ってみて、今起きている謎現象について考えてた。
「201X年の4月...か。完全にタイムスリップしてんなこりゃ」
ほっぺたに出来た傷を絆創膏のうえから掻きながら自室のカレンダーをながめてた。俺の部屋はもっと女の子っぽくなってるかと思ったら全然そんな事なかった。男の中学生時代と部屋の中身はほぼかわらない。机の上にはパカっと開く携帯ゲーム機が置いてあるし、机の中にはそれのカセットやら、カードゲームのカードの束が輪ゴムで留められてたりした。なんなら棚の奥にエロ本隠してあった。俺はやっぱり超絶美少女になっても俺なんだなと安心した。ただし、押し入れの服はスカートとか女物の下着とかあったからまあそこはだいぶ違った。
「もしかしたらマイサンはまだ生きてるかも知れねえ」
タイムスリップが何故起きたのか…とかなぜ女になってるのか…とか正直考えるのだるい。それよりマイサンの生存確認だ。俺は飽くなきエロの探求者として、実際に見て確認するまで息子が生きているという可能性を捨てきれずにいた。
俺は腰に付いてたホックを外し、スカートとパンツを勢い良くずり下ろした。…なんてことだ。マイサンは消えていた。俺のチン●ンはカムパネルラと共に銀河鉄道に乗車したのだ。神は死んだ。だが俺は運命愛を知り、超人ならぬ超絶美少女への道に至ったんだ。何を考えてんだ俺は。そうかナニを考えてたのか。流れる涙を腕でゴシゴシしながらそう思った。
そう、今の俺は超絶美少女だ。女風呂は覗き放題だし、女と激しいスキンシップも許される。可愛いからチヤホヤされて、老若男女にモテまくりだ。勉強も中学のやつだから多分きっと楽勝だし運動は...まあ考えても仕方ねえ。
今から起こる未来は最上最高最強だ。俺は全てを理解したぜ。アカシックレコードを三回読破した気分だ。
神は言っている。ここで勝つ定めだと...。
「おれはやりたい放題やるぞ!ジョ●ョーーッ!!」
「あんたケツ丸出しで何叫んでんの!?」
「か、かあさん!?!?」
いつの間に俺の部屋に入ってきてんだよ!?
「近所迷惑になるからおとなしくしときなさい」
「お、オレのへやに近寄るなああーーーーーーッ」
「うるさい!!!」
「はい、すみませんでした」
バタンと激しく俺の部屋のドアを閉める母さんが、一番うるさかったのはいつものことなんで黙っとく。あー。まじでなついな。うるさい母さんを久しぶりに見てノスタルジーな気持ちになんのもなんかあれだけどさ。ほんとにあの頃に戻ってきたんだな。
俺は脱ぎ散らかしたパンツを頭にかぶり、ベッドの上にダイブした。やべえ。実家のにおいだ。懐かしすぎて死ぬ。いややっぱり生きる。
「ごはん作るから手伝いなさい!」
「はーい!」
母さんに下の階から怒鳴られて、俺はパンツとスカートを慌ててはき直す。そのまま部屋を出て階段を降りると、じーちゃんが食卓に座っていた。
「久しぶり。じーちゃん」
「なんいっとんやこん子は。毎日顔合わせとるやないか」
そう言ってじーちゃんはニヤッと笑った。じーちゃんもまだこの時はしゃっきりしてたんだなと思い、じーんと目頭が熱くなった。
「ぼさっと突っ立ってないで、ジャガイモの皮むいて!」
「ういーす」
自炊は大学で一人暮らしを始めてからそれなりにやってきたので割と楽に出来るはず…あれ、美少女の手になったせいか思ったよりうまくいかねえな。かなり痩せ細ったジャガイモになっちまった。
その後母さんと一緒に、肉やら玉ねぎやら混ぜて焼いたり、粉まぶして卵と衣をつけたりして、揚げたりした。コロッケが出来た。俺の大好きな料理の一つだ。
父さんは仕事で長期出張してるらしい。そう言えば小学校高学年から中学くらいまでは年に一、二回ぐらいしか父さんに会えてなかったんだっけか。なので俺と母さんとじーちゃんの3人で食べる事になった。
「「「いただきます」」」
コロッケを一口食べたじーちゃんに、
「八夜はいい嫁になる」
と言われた。じーちゃん、俺はみんなの嫁として輝いて生きるぜ、という思いで俺はニヤッと笑ってうなずいてみせた。
そして懐かしの味のコロッケがうますぎて、俺はこっそり泣きながら完食した。ごはんはおかわり3杯した。
その後普通に皿洗いして、歯磨きして風呂入った。自分の体に興奮して...なんて事はなかった。体型がちょっとまだ幼すぎるし、何より綺麗すぎた。俺の体は綺麗すぎて抜けないのだ。俺は罪深い完璧美少女だぜまったく。風呂から出たら着替えて、ドライヤーで死ぬほど髪を乾かした。
明日の準備して、ベッドにようやく潜り込んだらすっかり景色は暗くなっていた。
明日は中学の入学式だ。最強に美少女ムーブをかまして学校を支配してやるぜ。中身が大学生のすごみを見せつけてやりたい。どこぞのショタ名探偵も驚くぐらいのな。明日が楽しみだ。俺が天下を統べてやるぜ。はっはっはっはっ....。俺はベッドの心地よさでだらけた笑顔になりながら、せまりくる睡魔に身を任せた。窓は夜空に輝く一番星を確かにとらえていた。
「201X年の4月...か。完全にタイムスリップしてんなこりゃ」
ほっぺたに出来た傷を絆創膏のうえから掻きながら自室のカレンダーをながめてた。俺の部屋はもっと女の子っぽくなってるかと思ったら全然そんな事なかった。男の中学生時代と部屋の中身はほぼかわらない。机の上にはパカっと開く携帯ゲーム機が置いてあるし、机の中にはそれのカセットやら、カードゲームのカードの束が輪ゴムで留められてたりした。なんなら棚の奥にエロ本隠してあった。俺はやっぱり超絶美少女になっても俺なんだなと安心した。ただし、押し入れの服はスカートとか女物の下着とかあったからまあそこはだいぶ違った。
「もしかしたらマイサンはまだ生きてるかも知れねえ」
タイムスリップが何故起きたのか…とかなぜ女になってるのか…とか正直考えるのだるい。それよりマイサンの生存確認だ。俺は飽くなきエロの探求者として、実際に見て確認するまで息子が生きているという可能性を捨てきれずにいた。
俺は腰に付いてたホックを外し、スカートとパンツを勢い良くずり下ろした。…なんてことだ。マイサンは消えていた。俺のチン●ンはカムパネルラと共に銀河鉄道に乗車したのだ。神は死んだ。だが俺は運命愛を知り、超人ならぬ超絶美少女への道に至ったんだ。何を考えてんだ俺は。そうかナニを考えてたのか。流れる涙を腕でゴシゴシしながらそう思った。
そう、今の俺は超絶美少女だ。女風呂は覗き放題だし、女と激しいスキンシップも許される。可愛いからチヤホヤされて、老若男女にモテまくりだ。勉強も中学のやつだから多分きっと楽勝だし運動は...まあ考えても仕方ねえ。
今から起こる未来は最上最高最強だ。俺は全てを理解したぜ。アカシックレコードを三回読破した気分だ。
神は言っている。ここで勝つ定めだと...。
「おれはやりたい放題やるぞ!ジョ●ョーーッ!!」
「あんたケツ丸出しで何叫んでんの!?」
「か、かあさん!?!?」
いつの間に俺の部屋に入ってきてんだよ!?
「近所迷惑になるからおとなしくしときなさい」
「お、オレのへやに近寄るなああーーーーーーッ」
「うるさい!!!」
「はい、すみませんでした」
バタンと激しく俺の部屋のドアを閉める母さんが、一番うるさかったのはいつものことなんで黙っとく。あー。まじでなついな。うるさい母さんを久しぶりに見てノスタルジーな気持ちになんのもなんかあれだけどさ。ほんとにあの頃に戻ってきたんだな。
俺は脱ぎ散らかしたパンツを頭にかぶり、ベッドの上にダイブした。やべえ。実家のにおいだ。懐かしすぎて死ぬ。いややっぱり生きる。
「ごはん作るから手伝いなさい!」
「はーい!」
母さんに下の階から怒鳴られて、俺はパンツとスカートを慌ててはき直す。そのまま部屋を出て階段を降りると、じーちゃんが食卓に座っていた。
「久しぶり。じーちゃん」
「なんいっとんやこん子は。毎日顔合わせとるやないか」
そう言ってじーちゃんはニヤッと笑った。じーちゃんもまだこの時はしゃっきりしてたんだなと思い、じーんと目頭が熱くなった。
「ぼさっと突っ立ってないで、ジャガイモの皮むいて!」
「ういーす」
自炊は大学で一人暮らしを始めてからそれなりにやってきたので割と楽に出来るはず…あれ、美少女の手になったせいか思ったよりうまくいかねえな。かなり痩せ細ったジャガイモになっちまった。
その後母さんと一緒に、肉やら玉ねぎやら混ぜて焼いたり、粉まぶして卵と衣をつけたりして、揚げたりした。コロッケが出来た。俺の大好きな料理の一つだ。
父さんは仕事で長期出張してるらしい。そう言えば小学校高学年から中学くらいまでは年に一、二回ぐらいしか父さんに会えてなかったんだっけか。なので俺と母さんとじーちゃんの3人で食べる事になった。
「「「いただきます」」」
コロッケを一口食べたじーちゃんに、
「八夜はいい嫁になる」
と言われた。じーちゃん、俺はみんなの嫁として輝いて生きるぜ、という思いで俺はニヤッと笑ってうなずいてみせた。
そして懐かしの味のコロッケがうますぎて、俺はこっそり泣きながら完食した。ごはんはおかわり3杯した。
その後普通に皿洗いして、歯磨きして風呂入った。自分の体に興奮して...なんて事はなかった。体型がちょっとまだ幼すぎるし、何より綺麗すぎた。俺の体は綺麗すぎて抜けないのだ。俺は罪深い完璧美少女だぜまったく。風呂から出たら着替えて、ドライヤーで死ぬほど髪を乾かした。
明日の準備して、ベッドにようやく潜り込んだらすっかり景色は暗くなっていた。
明日は中学の入学式だ。最強に美少女ムーブをかまして学校を支配してやるぜ。中身が大学生のすごみを見せつけてやりたい。どこぞのショタ名探偵も驚くぐらいのな。明日が楽しみだ。俺が天下を統べてやるぜ。はっはっはっはっ....。俺はベッドの心地よさでだらけた笑顔になりながら、せまりくる睡魔に身を任せた。窓は夜空に輝く一番星を確かにとらえていた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
思春期ではすまない変化
こしょ
青春
TS女体化現代青春です。恋愛要素はありません。
自分の身体が一気に別人、モデルかというような美女になってしまった中学生男子が、どうやれば元のような中学男子的生活を送り自分を守ることができるのだろうかっていう話です。
落ちがあっさりすぎるとかお褒めの言葉とかあったら教えて下さい嬉しいのですっごく
初めて挑戦してみます。pixivやカクヨムなどにも投稿しています。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
私たち、博麗学園おしがまクラブ(非公認)です! 〜特大膀胱JKたちのおしがま記録〜
赤髪命
青春
街のはずれ、最寄り駅からも少し離れたところにある私立高校、博麗学園。そのある新入生のクラスのお嬢様・高橋玲菜、清楚で真面目・内海栞、人懐っこいギャル・宮内愛海の3人には、膀胱が同年代の女子に比べて非常に大きいという特徴があった。
これは、そんな学校で普段はトイレにほとんど行かない彼女たちの爆尿おしがまの記録。
友情あり、恋愛あり、おしがまあり、そしておもらしもあり!? そんなおしがまクラブのドタバタ青春小説!
静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について
おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である
そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。
なんと、彼女は学園のマドンナだった……!
こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。
彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。
そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。
そして助けられた少女もまた……。
二人の青春、そして成長物語をご覧ください。
※中盤から甘々にご注意を。
※性描写ありは保険です。
他サイトにも掲載しております。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる