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第三十二話

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 アリシアたちは馬に跨がり、畑道を駆け抜ける。
 メール領からテオ領に向かうには山岳部に囲まれている都合上、北東の道を使うしかないのだ。

 馬に跨がりながらレオンはメルグリスが抱えている物を指差す。

「それで。ンなもん、どうやって手に入れたんだ?」
「……カラクリさえ分かってしまえば簡単な話だ。農作物だよ」

 はあ? とレオンはしっくりきていないようだ。

「農作物だァ?」
「ああ。バラン公やメール伯の従者たちは、農作物を積んで、山を登る。そして、山の中でテュルソ副首長と交換するのさ」
「まさか……物々交換ってワケかァ!? そんなことンためにしんへいきを渡す奴がどこにいるんだよ!?」
「向こうだとまとまった農作物は売れるんだよ。土地柄上、カルデシア辺境領と同じで、あまり農作物に力を注いでいないからな」

 育たないと、育てないは意味が違うが、どちらにせよ食糧は高く売れるということだ。

「それに、国家は新兵器を売るような利敵行為はしなくとも、テュルソ個人の判断は違うからな」
「どこの世界もカネに魅入られた奴はロクなことしねェな」

 アリシアも疑問に思っていた。
 いくら外務卿のバラン公爵と言えども、最新兵器を手に入れるなど、隣国からすれば王国に対する利敵行為になってしまうと。
 しかし、個人がカネ目的で物々交換をしていたなら事情は違うのだろう。
 あるいは、隣国の食糧事情は、カネ以上に問題があるらしい。
 メルグリスは馬でアリシアたちと見事に併走しながらも、余裕そうに話を続ける。
 揺れる馬の上で話がよく出来るものだ。

「だから、私たちギルドも一つ、乗ってみたのだ。伯爵の使者として農作物を渡す。銃を受け取っている現場は何名かの農民も同行させられていたことがあったから、知っていた」

 その結果が何丁かの銃というワケか。
 ポンッとメルグリスが横領した銃を叩き、レオンもそれを見る。こちらもよそ見をしながらよく馬を操れるものだ。

「そんな簡単に交渉の場に参加できるモンかね?」
「割と簡単だったさ。バラン公の従者たちと我々が同行して、一部を『伯爵に渡す分だ』と言えば良い」
「は? 普通は誰か気付くだろ」
「それがサッパリだ。上手くいくとは思わなかった」

 責任者がいなかったのか、「今日は同行する」と言えばすんなり通ってしまい、拍子抜けしたとメルグリスは呆れたように語る。。
 本人も不可思議な顔をしている辺り、伯爵はかなり脇の甘い男のようだ。あの愚かさでは当然だろうが。

「何度か我々ギルドの人間も同行させられていたんだ。一度くらい、勝手に同行しても意外とバレないものだな」

 してやったりと笑うメルグリスに、今度はアリシアも問う。

「メルグリス。なぜ銃を横取りする必要があった?」
「……それは」

 本来であればただの組合のようなギルドに武器など必要はない。
 盗賊が出るのであれば、ちゃんとした傭兵などに依頼すれば良い。
 メルグリスは少し、口をモゴモゴさせた後、覚悟を決めたように口にする。

「君の言った通りだ。私は伯爵がこのまま領地を治めていれば、多くの民が傷付く。伯爵は、愚かな人殺しまで実行した。だから私は……いつかのために武装が必要だと思ったのだ」

 その手綱を握りしめる手には力がこもっている。
 あの男の愚かさを知るもう一人の男……レオンも小さく呟いた。

「ジイさんが邪魔だから、消す……か。自分のためにじゃなくて」

 レオンは吹っ切れたように小さく口の端を上げた。
 どうやら復讐のためにではなく、誰かのために自分の仇敵と向き合う覚悟が出来たようだ。アリシアにとっては喜ばしいことでもなんでもないが、優秀な男が本調子に戻れば色々と都合が良い。
 レオンはまっすぐと前方に指を向ける。

「とにかく急ごうぜ。テオ領に辿り着かれたら、余計な敵も増えるからな!」

 第三十話

 馬を走らせて、どれくらい時間が経っただろうか。
 アリシアの目に集落が映る。

「村か?」

 迂回しようとアリシアが手綱を操ろうとした途端、メルグリスが大きな声で止める。

「そのまま馬を速歩はやあしに速度を落として、村の中を直進してくれ。迂回するよりも幾分かは早い」

 アリシアは頷かずとも、馬はメルグリスの言葉を理解したように襲歩をやめて早歩へと速度を落とし、まっすぐと村へと進んでいく。
 メルグリスが、「よく調教されているな」と感心を耳にしたのか、得意気に歩いている。ヴェアトリーの馬は言葉を理解出来るほど賢くなければ務まらないだけだ。

 さて、アリシアたちが村に入った途端、村の中が随分と騒がしい。
 そちらに向けて歩いていると、馬に二人乗りしている男がおり、後ろには見慣れた老人が跨がっていた。
 周りには兵士と……それから農民たちが集まっている。

「領民共よ! 我が領土は今、侵攻を受けておる! お前達のやることは、ワシの道を塞ぐことではない!」

 わーわーと文句を言いながら農民たちの頭を杖で叩いているメールだが、農民たちも負けず劣らず声を挙げて、次々と寄ってくる。

「領主様! 戦になって我々の税金は上がるという話はどうなったのですか!」
「既に兵站の一環で、我々の食糧を領主様にお渡ししました! なのにどうなったのか、全く聞きません!」
「カネ返せー!!!」

 アリシアたちが追いつけたのは、どうやら普段からの行いの悪さからくる民たちの不信感が原因だったらしい。

「伯爵様! どういたしましょう……!」
「構わん! 斬り捨てろ!」
「は、伯爵様! 私の家庭も農家です! 先祖代々、畑を守ってきた家柄でして、彼らを斬ることは、仲間を斬るも同じ――」
「だからどうした! お前の仕事はワシを守ることにある!」

 モタモタしている中、アリシアたちの到着にようやく気が付いた伯爵は、驚いた表情を浮かべながら振り返ってきた。

「あっ……! くそ、追いついてしまったか」

 未だ勝利を確信しているのか、何か別の策があるのかは知らないが、まだ絶望らしき表情は見せない。

「小癪な! 少数の部隊など、ワシの前には――」
「メール。お前の時間稼ぎに付き合っている暇はない」

 つまらない男は、言うことも愚かでつまらないものだ。
 レオンも同様のようで、腹を抱えて笑っている。

「ジイさん。勝ち目あると思ってンのかい? 見た所、逃げるために大多数の部隊を置いてきたみたいだが?」
「ぐぬぬぬ……」
「そりゃそっか! 護衛を大多数つけて逃げだそうと思ったら集めるのも時間も掛かるし、逃げてる途中で足の遅い連中が出てくるもんな! それで逃げてることがバレちまうくらいなら、別働隊に時間稼がせて、自分はそこそこの部隊を集めてトンズラするのが一番楽だもんな!」

 素早く行動するために、少数の部隊を集めたとレオンは笑っている。
 恐らく嘲笑の意味を込めて、だろう。
 アリシアたちが情報収集などを行っていたため、逃亡する時間は十分にあったハズである。
 レオンはまだ笑い続け、「たぶん、カネ目のモンを選んでたんだろうなァ」と指指して、パッとメールは馬の積み荷に手で押さえた。
 アリシアたちに追いつかれた原因は、そんなものをちんたら集めていたのが原因のようだ。
 ……アリシアは呆れて言葉も出ない。

「伯爵」

 その一言は、メルグリスが発したものだ。

「伯爵。諦めて降伏をオススメします」
「メルグリス! 貴様がワシを裏切るか!?」
「裏切るのではない。終わらせなければならないと感じたのです」

 メルグリスの覚悟を込めた言葉と、身の安全ばかりを口にするメール。
 両者のどちらが長に相応しい人間なのか、よく分かる。
 メールは憤慨したまま杖をメルグリスに向けている。

「士官学校に入学させてやった恩を忘れたか!?」
「個人の恩は関係ありませんよ、伯爵。伯爵の横暴には既に皆からの不信を買っています」

 目蓋をピクピクさせるメールは、無理をして笑っているように見える。

「……ふぇっふぇっふぇっ。信用など、カネで買えるワ!」
「そのカネで不信を抱いたのですよ、伯爵」

 カネで全て解決出来るとメールは本気で思っていたのだろうか。
 メルグリスは首を横に振った。

「もう既に我々、ギルドの職員たちが一丸となって、あることを伝え回っています」
「な、何を……!」
「『メール領の在り方を変えるため、今こそメールの部隊を鎮圧せよ。農民たちよ、今こそ立ち上がるのだ』と」

 え、と呟いたメールは呆然とする。

「ば、馬鹿な! そんなことをして、誰がワシを裏切るのだ!」
「そんな話を誰も信じない、でしょうか? ですが、ヴェアトリー候嬢の名と共に立ち上がる者たちがいる」
「う゛ぇ、ヴェアトリー候嬢、だと……! なぜ、国家の裏切り者を信じるのだ!」

 たった一言を喧伝するだけで、領主であるメールを倒そうという“空気”は生まれない。
 そんなことで領土内で反発が発生するなど有り得ない、と。
 まるで夢物語でも聞かされたかのようにポカンとしているメールに、レオンは鼻で笑った。

「分かってねェな、メール」
「フォルカードの小僧……!」
「お前さん、アリシアを国家の裏切り者だって言ってるがな。最初に国家も領民も裏切ったのはお前さんだったじゃねェか」
「!」
「カネはずっと搾取されるし、変なことばっかやってるしで不信感ばかり買ってる。オマケに、自己保身のために真っ先に逃げ出したのなら、どっちが将来の身のためになるって考えるかなァ?」

 ザワザワとこの場にいる農民たちも、兵士たちもお互いに顔を見合わせている。
 元々農民でもあるメールの兵士たちは、メールに対する信用も忠義も、普通の部隊とは違うのだろう。
 どんどんとメールを信じられないと口にする者たちが増えていく中、メールはようやく青ざめた顔で事の重大さに気が付いたようだ。

「ええい! お前たち! 斬れ! 敵は少数だ! コイツらが言っていることはデタラメだ!」

 そう。メルグリスが言った決起など、簡単に起きることではない。
 つまり、実際にどれほどメールに対する反逆を開始したかは不明……どころか、そこまで数はいないだろう。
 だが、この場では違う。
 この場にいる兵士たちは、農民たちは。
 メールに対する確かな不信感をずっと抱いている。

「伯爵をここで捕らえれば、オラ達の生活は豊かになるんじゃないか?」
「伯爵はカネばっかりを徴収してくる……! もう耐えられない!」
「助けを求めても、何も助けてくれん……!」

 ギロリと怒りを口にする者もいる。

「わ、我々の仕事は伯爵を御守りすることだ!」
「伯爵を守れ!」

 勢いなく、伯爵を守ろうとする者もいる。

 ……限りなく伯爵側に不利が傾いていく中、農民のうち一人が鍬を振り下ろした事から火蓋が下ろされた。
 農民やら兵士やらがもみくちゃになり、争いを始める。
 その数、およそ半数。

 殴り合い、武器による鍔迫り合い、そして、同じ所属同士が争うことによって発生する……味方への誤った攻撃。
 混乱極まる乱戦の中、伯爵は地べたを這いずって争いの中から逃げ出してきた。

「な、なぜ裏切るのだ……! カネならあるのに……!」

 その小さい言葉が誰にも届かなかったのは、本人にとっては幸せなことだったのかもしれない。いや、最大の不幸が正しい表現だったろう。
 這いずって乱戦から逃げ出して先に、アリシアが待っていたのだから。

「メール。お前にもう領主の肩書きは必要ない。精々、あの世でカネと戯れているんだな」

 すっと剣を引き抜いたアリシアを見たメールは、涙やら汗やら、唾やらを垂らしながら、杖をアリシアに向けて投げつけて、大慌てで逃げ出す。

「ひいっ! ワシは、死にたくない! このカネはワシのもんじゃ!」

 アリシアは剣で飛んで来た杖を真っ二つにする。

「いつまでもカネのことしか考えられない、くだらない男」

 憐れみの感情も抱かなかった。
 我欲に満ちて、醜悪な姿を晒し、最期には自らの行いによって、不信を買う。
 目的のために手段を選ばないのはアリシアとて同じだ。
 同じだが、民の信頼を打算でも得られないこの男とは自分は違う。

「あの世で得られたカネの勘定でもしているが――」

 アリシアが剣を引き抜いた直後、ハッとアリシアは顔を挙げた。
 村の外からこちらに目掛けて複数の騎馬兵が駆けてきていた。
 ……メールの部隊にしては鎧のデザインも違うし、兵士たちの馬術も桁違いに高い。
 レオンも気が付いたようで、訝しむ表情で遠方の部隊を見つめる。

「なんだ……アイツら。……いや、まさか」

 鋭利な刃物をも思わせる葉の紋章を掲げた兵士達は……まさか。
 レオンも気が付いたようで、大きな声で叫ぶ。

「アリシア伏せろ! バラン公の部隊だ!」
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