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闇魔法使いとの対峙
その黒幕と会うために
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ソフィーはロジェを呼んで、小さな飲食店へと入店した。
その箱状の装置に、ソフィーが魔力を注ぎ込む。
「これは……」
「精霊の可視化を行ったの。見せたかったのは、これよ」
小さな飲食店で、ソフィーはその装置をロジェに見せつけた。
これこそが黒幕を見つける手がかり。
「これで、黒幕が従える闇の精霊を見つけることが出来るはずよ」
「でも、その人物が操る闇の精霊なんて、見分けることが出来るのかい?」
「わたしには出来ると思っているの」
机の上では様々な姿、形、色を持つ精霊たちが踊ったり、歩いたり。
気ままに過ごしている。
やがて、装置が停止すると、精霊たちは姿を消す。
否、正確には見えなくなったのだ。
「まだ、マリオンが犯人かは分からないけれど……闇魔法には、フリド・ドリスが達成出来なかった、本物の金を錬成する力を……この人は持っている。たぶん、わたしの錬金術と対になっていると思うの」
ほぼ直感としか言えない。
しかし、ソフィーが錬金術をこの街で使い続けて、そのセンスに磨きをかけてきた。
だから、きっと。その直感は当たっている。
「だから、直感的に精霊を見分けられる……そう思うの。錬金術師が、作られた金を見分けるように」
店員がパスタを載せた皿を運んでくる。
輝く黄卵に、白色のクリーム。
「こんな時だけで、不謹慎かもしれないけれど……この闇魔法を目の当たりにすれば、わたしは本物の金を作る錬金術に、辿り着けるかもしれない」
ソフィーはパスタにフォークを立て、くるくる回す。
「わたしの好奇心が叫んでいるの。知りたいって。未知を。誰もが辿り着けない境地へって」
「ソフィーは本当に錬金術が好きなんだね」
「ジュリアン王子との婚約破棄がなければ、この道は拓けてなかった。けれども、今は好きなように錬金術を研究出来ている。……それが、たまらなく嬉しいの」
それが、今被害に遭っている人たちには不謹慎に思えた。
自分の純然たる興味と、好奇心を優先しているように思えて。
けれども、ロジェは首を横に振る。
「何を気にしているんだい?」
「ロジェ?」
「君がこうして、色んな人たちを助けたことには違いない。だったら、誰も君のことを悪くは言わないんじゃないかなって」
それに、とロジェは続ける。
「夢だったんだろう? 金を錬成することが」
「……ええ」
「だったら、黒幕を倒して、君の夢を叶えればいい。誰も文句はないよ。絶対にね」
ソフィーはそれを聞いて、少し安堵した。
そして、同時に決心も固まった。
「……わたしは、必ずこの黒幕を止めるわ。だから、皆、協力して欲しいの」
その箱状の装置に、ソフィーが魔力を注ぎ込む。
「これは……」
「精霊の可視化を行ったの。見せたかったのは、これよ」
小さな飲食店で、ソフィーはその装置をロジェに見せつけた。
これこそが黒幕を見つける手がかり。
「これで、黒幕が従える闇の精霊を見つけることが出来るはずよ」
「でも、その人物が操る闇の精霊なんて、見分けることが出来るのかい?」
「わたしには出来ると思っているの」
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やがて、装置が停止すると、精霊たちは姿を消す。
否、正確には見えなくなったのだ。
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だから、きっと。その直感は当たっている。
「だから、直感的に精霊を見分けられる……そう思うの。錬金術師が、作られた金を見分けるように」
店員がパスタを載せた皿を運んでくる。
輝く黄卵に、白色のクリーム。
「こんな時だけで、不謹慎かもしれないけれど……この闇魔法を目の当たりにすれば、わたしは本物の金を作る錬金術に、辿り着けるかもしれない」
ソフィーはパスタにフォークを立て、くるくる回す。
「わたしの好奇心が叫んでいるの。知りたいって。未知を。誰もが辿り着けない境地へって」
「ソフィーは本当に錬金術が好きなんだね」
「ジュリアン王子との婚約破棄がなければ、この道は拓けてなかった。けれども、今は好きなように錬金術を研究出来ている。……それが、たまらなく嬉しいの」
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けれども、ロジェは首を横に振る。
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それに、とロジェは続ける。
「夢だったんだろう? 金を錬成することが」
「……ええ」
「だったら、黒幕を倒して、君の夢を叶えればいい。誰も文句はないよ。絶対にね」
ソフィーはそれを聞いて、少し安堵した。
そして、同時に決心も固まった。
「……わたしは、必ずこの黒幕を止めるわ。だから、皆、協力して欲しいの」
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