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第十四話
第14話 23
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「どれ、手間はとったが…これで終わりになりそうだ。
…最後に言っておこうか。
親を信じ、間違いを指摘し…より良い未来を作ることも…親孝行だと私は思っている。」
アリエスは、蹴り飛ばされたが上手く受け身をとって直ぐに体勢を整えた。
余裕の表情を浮かべるアリエスに対し、クロの表情は酷く辛そうだった。
「血脈に加えて、この深手はキッツいゼ。」
「そうだナ。
だから、手伝いに来たぜ相棒。」
声が聞こえたと思ったら、上空から踵落としをするシロの姿があった。
アリエスは、転移に気づいていたようで直ぐに後ろに下がったが踵落としが決まった場所には大きなクレーターができていている。
「…なんだ、助けに来たのか変態。」
「おいおイ。
助っ人を変態呼ばわりするのは、ナンセンスなんじゃないのか、クロ。
まぁ、否定はしないがナ。
しっかし、まぁ…いいメスじゃないのノ。
クヒヒヒヒ。」
シロは下品な笑みを浮かべ、アリエスを品定めするように眺める。
腕には、傲慢の腕輪があった。
「まぁ、今回はお前を立てるから…ガマンするワ。
…ワンパンで決めル。」
「何を…。」
アリエスがそう言う頃には、アリエスもカナと同じく爆破された建物の方まで飛んで行った。
「アリス!」
後ろで叫ぶ、サヤを無視してシロはクロに手を翳す。
光と共にクロの傷が癒えていった。
「まったく、ナツって言うオスも反則な物を作ル。
移動は転移。
防御は、反射と吸収と能力無効。
攻撃は、引力。
治癒は、時間操作。
大罪ってテーマなのに、守りが主体とは斬新だよナ。」
シロは、腕輪をヘラヘラと笑いながら眺める。
大罪はダルタニアンが持っていたと聞いていたが、まさかやられてしまったのか。
使いこなすにしても早すぎる。
これが、獣人の指揮をとれる獣人。
「加勢は助かっタ。
だが、ここからは大丈夫ダ。
ここから先は、我儘を言った俺の仕事ダ。」
「ハッ。
お前も中々の頑固者だナ。
ジジィみたいダ。
そんなお前は嫌いじゃねーけど、少しくらい柔軟に生きないと将来は2号確定だゼ?」
真剣な表情でそういうクロを、シロはそんな冗談を言って流して転移で去っていった。
必要以上の会話はいらない。
「…サンキュ。」
そんな対応に、クロは小声で礼を言った。
無駄に地獄耳だから、聞こえていると思うが…。
「あんな変態でも、あの対応ができるんだ。」
「…趣味と性癖が頭悪すぎるだけで、悪い奴じゃないんだヨ。
面倒見は良いし、仲間思い。
年寄りは大事にするし子供が悪い事すれば、叱るし…どんな事からでも守ル。
信じられないとは思うが、年寄りの荷物は年寄りごともつし、子供と信号を渡るとき横断歩道を占領する位の列をつくって渡るんだゼ。
一番凄かったのは、アイツ…アクセルの踏み違えで起きた車の暴走から子供を守る為に血脈を使って素手で車を止めたナ。
あんまし、言いたくはないが…あいつは、自慢の相棒だヨ。」
サヤは、そんなクロの話を静かに聞いていた。
…最後に言っておこうか。
親を信じ、間違いを指摘し…より良い未来を作ることも…親孝行だと私は思っている。」
アリエスは、蹴り飛ばされたが上手く受け身をとって直ぐに体勢を整えた。
余裕の表情を浮かべるアリエスに対し、クロの表情は酷く辛そうだった。
「血脈に加えて、この深手はキッツいゼ。」
「そうだナ。
だから、手伝いに来たぜ相棒。」
声が聞こえたと思ったら、上空から踵落としをするシロの姿があった。
アリエスは、転移に気づいていたようで直ぐに後ろに下がったが踵落としが決まった場所には大きなクレーターができていている。
「…なんだ、助けに来たのか変態。」
「おいおイ。
助っ人を変態呼ばわりするのは、ナンセンスなんじゃないのか、クロ。
まぁ、否定はしないがナ。
しっかし、まぁ…いいメスじゃないのノ。
クヒヒヒヒ。」
シロは下品な笑みを浮かべ、アリエスを品定めするように眺める。
腕には、傲慢の腕輪があった。
「まぁ、今回はお前を立てるから…ガマンするワ。
…ワンパンで決めル。」
「何を…。」
アリエスがそう言う頃には、アリエスもカナと同じく爆破された建物の方まで飛んで行った。
「アリス!」
後ろで叫ぶ、サヤを無視してシロはクロに手を翳す。
光と共にクロの傷が癒えていった。
「まったく、ナツって言うオスも反則な物を作ル。
移動は転移。
防御は、反射と吸収と能力無効。
攻撃は、引力。
治癒は、時間操作。
大罪ってテーマなのに、守りが主体とは斬新だよナ。」
シロは、腕輪をヘラヘラと笑いながら眺める。
大罪はダルタニアンが持っていたと聞いていたが、まさかやられてしまったのか。
使いこなすにしても早すぎる。
これが、獣人の指揮をとれる獣人。
「加勢は助かっタ。
だが、ここからは大丈夫ダ。
ここから先は、我儘を言った俺の仕事ダ。」
「ハッ。
お前も中々の頑固者だナ。
ジジィみたいダ。
そんなお前は嫌いじゃねーけど、少しくらい柔軟に生きないと将来は2号確定だゼ?」
真剣な表情でそういうクロを、シロはそんな冗談を言って流して転移で去っていった。
必要以上の会話はいらない。
「…サンキュ。」
そんな対応に、クロは小声で礼を言った。
無駄に地獄耳だから、聞こえていると思うが…。
「あんな変態でも、あの対応ができるんだ。」
「…趣味と性癖が頭悪すぎるだけで、悪い奴じゃないんだヨ。
面倒見は良いし、仲間思い。
年寄りは大事にするし子供が悪い事すれば、叱るし…どんな事からでも守ル。
信じられないとは思うが、年寄りの荷物は年寄りごともつし、子供と信号を渡るとき横断歩道を占領する位の列をつくって渡るんだゼ。
一番凄かったのは、アイツ…アクセルの踏み違えで起きた車の暴走から子供を守る為に血脈を使って素手で車を止めたナ。
あんまし、言いたくはないが…あいつは、自慢の相棒だヨ。」
サヤは、そんなクロの話を静かに聞いていた。
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