Nora First Edition

鷹美

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第十話

第10話 6

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「なるほど、そんな事が…。」


「B.K様…私の配慮が足りない為に…すいません。」



アイクは、少し青ざめた表情で話を聞きアンナは、ぐったりしているB.Kの体を抱きしめた。

彼女自身も、ベルから直接見せられたあの実験されていた光景を見て精神的にまいっているのだろう。




「B.K殿、落ち込む事はありません!

アイクやアリエス先生に任せれば大丈夫です。
だって、ベル殿は言っていたじゃないですか。

なんとかマシーンがあれば、元通りになるかもしれないと。」


目をキラキラと輝かせて、机をボンと叩いてカナは笑顔でそう言った。
インフィニティは、自分でも使ってるのに…なんとかマシーンって…。


それを可笑しく思ったようで、B.Kはクスクスと笑い出した。
それを機に、辺りの雰囲気が柔らかくなる。



「所で…アトロは自分の持つアニマについて何処まで理解している?」


「生憎、技術者じゃないから詳しくは分からない。

知っているのは…ノラの使う特化型と似ている事くらいか。
変形させなくてもホープを発動させることを意識している。

違う点といえば…特化型より特化した型の出力はでないが…特化していない型の出力の劣化はないらしい。」


アイクの返答にヤレヤレと答えるアトロ。
流石に詳しくアニマを知っている人間だったら、戦闘の際に一番先に狙われているか。



「まぁ…インフィニティ作りはやった事はないが…やるしかないだろう。
こちらの戦力上昇に繋がるからな。」

「苦しんでいる同胞を救うのも、私達の仕事だ。
子供達の借りもある、私も全力を付くそう。」



アイクとアリエスは目を合わせてそう言った。

アイクはアトロにアニマを見せてくれと言い、研究室に連れて行こうとするとカナに服を掴まれた。

遊ぶ時間は今はないぞ。
そう言いかけたアイクだったが、カナの少し真面目な表情で口を閉じる。


「ベル殿やコーダ殿の最後は、アンナ殿から聞きました。
じゃぁ、グレーズ殿の最後はどうだったのですか?」



自分の情報共有力の無さにガッカリした後にアイクはカナに向きあう。
変に後回しにする話でもない。


聞きたいやつ以外は、解散して休んでくれ。
そう言った後にカナに向かってアイクは口を開く。



「そうだな、あれは…ベルとB.Kが帰ってきて直ぐにB.Kのキーウェポンの適合試験をさせろって言われた所…か…。

そういえば、B.Kの適合の速さは、カナよりも早かったな。」


アイクは、そう言いながら少し懐かしそうに言葉を続けた。
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