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28:好みのカラダ★
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「んっ…」
零れた日本酒が顎を伝い、胸元に落ちた。肌が濡れる冷たい感触に産毛が立つ。
そういえば、昨夜はいちゃつきながら寝落ちして、二人とも裸のままだった。
有馬はまた日本酒を含んで、口から流し込んでくる。
「彼女とはこういうことした?」
「してないって」
「それはまた清いお付き合いで」
意地悪く言って、有馬は絶え間なく日本酒を与えてくる。必死に飲み込んでから、顔をそむけた。
「やめろって。これ以上飲んだら、酔う」
「酔わせようとしてるんだよ」
「濡れてべたべたするし」
「ああ、本当だ」
白々しく言って、有馬が零れた酒の跡をたどる。
そのまま乳首をべろりと舐められて、腰が震えた。
「ここ、前よりも赤くなった気がする」
「あんたが無闇にいじるからだろ」
「うん。でも、航平、ここ触られるの好きじゃでしょ」
有馬は固くした舌の先でしつこく乳首をねぶっている。
舐められると、こりりと固くなっているのが自分でも分かって、航平は頬を染めた。
「…っ、ん…」
もう片方の乳首を指先で転がされ、思わず奥歯を噛みしめる。
漏れ出る声に気をよくしたのか、有馬は薄く笑った。
「ねえ、モトカノはここ舐めてくれた?」
どうしてそんなことを聞くのか。
航平が答えないでいると、有馬はぎゅっと乳首をつまんだ。痛みと快感が一緒に走って、腰がひける。
「痛っ…」
「答えて」
「…時々、は」
「へえ。どんなふうに? こんなふうに強く吸ったり?」
言うなり、じゅじゅっと音を立てて吸われる。
ここが気持ちいいと教え込まれた航平の身体は、与えられる刺激に簡単に反応してしまう。
触られているのは胸なのに、股間が熱くてもどかしい。
「それとも、噛んだり?」
前歯で甘噛みされて、また刺激が走る。
下を扱きたくて自分で触ろうと手を伸ばすと、その手を有馬に絡め取られた。
「…なんでっ…」
「自分で触るのは駄目。触ってほしかったら、そう言えば触ってあげるから。それより、ほら、彼女はどんな風に噛んでくれたの?」
「どうでもいいだろ、モトカノの話とか…、あ、んっ、そんな噛むなって…」
「僕といる時にヨソの女の話を始めたのは航平でしょ」
「悪かったって。謝るから、もう、そこばっかやめろって」
乱れた息で懇願すると、有馬はようやく胸元から顔を話して、意地悪く笑った。そうだ、今日のこいつはなんだか意地悪だ。
「じゃあ、どこ触ってほしいかちゃんと言って」
なんの言わせプレイだ。
男同士。普段の会話なら性器の名前くらい躊躇いなく口にできるのだが、今その言葉を口にするのは羞恥が勝る。
口に出す代わりに、航平は有馬の手を握って自分の下腹部へと導いた。
横向きに向かい合ったまま、互いの陰茎を擦り合わせる。有馬のものもとっくに怒張していて、二人分のカウパーが手の中でくちゅりと音を立てた。
「航平。可愛い」
有馬がキスを求めてきたので、口を開けて応じる。
深く喉の奥まで犯すようなキスをしながら、高みに向けて手を動かす。絡ませた素足の温度が心地よくて、腰が自然に動き出す。
「ありま、…気持ちいいか?」
「うん、ものすごく。すぐイきそう」
射精を耐えるように眉根を寄せる有馬の表情が色っぽくて、航平は手の動きを早めた。
「…あ、あ、イく。航平。一緒に」
「うん、俺もっ……あ、ああっ」
手のひらの中で二本の性器がびくびくと震える。
白濁が生暖かく手を濡らす感触に、航平は大きく息を吐き出した。
射精の後の余韻は短くて頭がクリアになる。
ティッシュで手と腹の周りを拭き取り、喉が渇いたのでうつ伏せになってお猪口の日本酒を呷った。
有馬の半身が覆い被さってきて、肩甲骨にキスをされる。吸い付くような強さに航平は肩を震わせた。
「おい、跡つけんなよ」
「普段見えないところだから問題ないでしょ」
「護衛艦、風呂は共同なんだけど」
「気づかれても、そんな野暮な指摘する人いないでしょ」
「いまくりだ。あんた、男所帯の会話の下品さを知らないな」
有馬はひそやかに笑いながら、航平の身体を撫で回している。肩、肩甲骨、背骨、脇腹、腰。さらりと乾いた手のひらの感触が心地よくて、航平は薄く目を閉じた。
「航平の身体、すごい好みなんだよね」
「男の身体とか、極端なデブとかガリでもなければ、誰でも一緒だろ。女みたいに胸がでかいとか足がセクシーとかあるわけじゃなし」
「大ありだよ。航平は、腰が細くて腹が締まってて、筋肉が大きすぎなくて、しなやかで綺麗」
「それはどうも」
職業柄、ガタイのいい男がごろごろいる環境で働いているので、自分程度の身体を褒められてもぴんとこない航平である。
航平は後ろ手を伸ばして有馬の腹筋を撫でた。固くて薄く割れている。有馬は航平より身長も肩幅もあるし、腕も太い。
どれほど素質が良くても太らない体質でも、逞しい肉体は努力なくして維持できない。
自衛官である航平が鍛えているのは当然だが、デスクワークなのにイイ身体をしている有馬は努力家で美意識が高いのだろう。
つけあがるので口には出さないが。
「それから、すごくソソるお尻をしてる」
「変態」
「なんとでも」
有馬はするすると航平の尻を撫でていたが、やがてその指先が双丘を割ってアナルに触れた。
零れた日本酒が顎を伝い、胸元に落ちた。肌が濡れる冷たい感触に産毛が立つ。
そういえば、昨夜はいちゃつきながら寝落ちして、二人とも裸のままだった。
有馬はまた日本酒を含んで、口から流し込んでくる。
「彼女とはこういうことした?」
「してないって」
「それはまた清いお付き合いで」
意地悪く言って、有馬は絶え間なく日本酒を与えてくる。必死に飲み込んでから、顔をそむけた。
「やめろって。これ以上飲んだら、酔う」
「酔わせようとしてるんだよ」
「濡れてべたべたするし」
「ああ、本当だ」
白々しく言って、有馬が零れた酒の跡をたどる。
そのまま乳首をべろりと舐められて、腰が震えた。
「ここ、前よりも赤くなった気がする」
「あんたが無闇にいじるからだろ」
「うん。でも、航平、ここ触られるの好きじゃでしょ」
有馬は固くした舌の先でしつこく乳首をねぶっている。
舐められると、こりりと固くなっているのが自分でも分かって、航平は頬を染めた。
「…っ、ん…」
もう片方の乳首を指先で転がされ、思わず奥歯を噛みしめる。
漏れ出る声に気をよくしたのか、有馬は薄く笑った。
「ねえ、モトカノはここ舐めてくれた?」
どうしてそんなことを聞くのか。
航平が答えないでいると、有馬はぎゅっと乳首をつまんだ。痛みと快感が一緒に走って、腰がひける。
「痛っ…」
「答えて」
「…時々、は」
「へえ。どんなふうに? こんなふうに強く吸ったり?」
言うなり、じゅじゅっと音を立てて吸われる。
ここが気持ちいいと教え込まれた航平の身体は、与えられる刺激に簡単に反応してしまう。
触られているのは胸なのに、股間が熱くてもどかしい。
「それとも、噛んだり?」
前歯で甘噛みされて、また刺激が走る。
下を扱きたくて自分で触ろうと手を伸ばすと、その手を有馬に絡め取られた。
「…なんでっ…」
「自分で触るのは駄目。触ってほしかったら、そう言えば触ってあげるから。それより、ほら、彼女はどんな風に噛んでくれたの?」
「どうでもいいだろ、モトカノの話とか…、あ、んっ、そんな噛むなって…」
「僕といる時にヨソの女の話を始めたのは航平でしょ」
「悪かったって。謝るから、もう、そこばっかやめろって」
乱れた息で懇願すると、有馬はようやく胸元から顔を話して、意地悪く笑った。そうだ、今日のこいつはなんだか意地悪だ。
「じゃあ、どこ触ってほしいかちゃんと言って」
なんの言わせプレイだ。
男同士。普段の会話なら性器の名前くらい躊躇いなく口にできるのだが、今その言葉を口にするのは羞恥が勝る。
口に出す代わりに、航平は有馬の手を握って自分の下腹部へと導いた。
横向きに向かい合ったまま、互いの陰茎を擦り合わせる。有馬のものもとっくに怒張していて、二人分のカウパーが手の中でくちゅりと音を立てた。
「航平。可愛い」
有馬がキスを求めてきたので、口を開けて応じる。
深く喉の奥まで犯すようなキスをしながら、高みに向けて手を動かす。絡ませた素足の温度が心地よくて、腰が自然に動き出す。
「ありま、…気持ちいいか?」
「うん、ものすごく。すぐイきそう」
射精を耐えるように眉根を寄せる有馬の表情が色っぽくて、航平は手の動きを早めた。
「…あ、あ、イく。航平。一緒に」
「うん、俺もっ……あ、ああっ」
手のひらの中で二本の性器がびくびくと震える。
白濁が生暖かく手を濡らす感触に、航平は大きく息を吐き出した。
射精の後の余韻は短くて頭がクリアになる。
ティッシュで手と腹の周りを拭き取り、喉が渇いたのでうつ伏せになってお猪口の日本酒を呷った。
有馬の半身が覆い被さってきて、肩甲骨にキスをされる。吸い付くような強さに航平は肩を震わせた。
「おい、跡つけんなよ」
「普段見えないところだから問題ないでしょ」
「護衛艦、風呂は共同なんだけど」
「気づかれても、そんな野暮な指摘する人いないでしょ」
「いまくりだ。あんた、男所帯の会話の下品さを知らないな」
有馬はひそやかに笑いながら、航平の身体を撫で回している。肩、肩甲骨、背骨、脇腹、腰。さらりと乾いた手のひらの感触が心地よくて、航平は薄く目を閉じた。
「航平の身体、すごい好みなんだよね」
「男の身体とか、極端なデブとかガリでもなければ、誰でも一緒だろ。女みたいに胸がでかいとか足がセクシーとかあるわけじゃなし」
「大ありだよ。航平は、腰が細くて腹が締まってて、筋肉が大きすぎなくて、しなやかで綺麗」
「それはどうも」
職業柄、ガタイのいい男がごろごろいる環境で働いているので、自分程度の身体を褒められてもぴんとこない航平である。
航平は後ろ手を伸ばして有馬の腹筋を撫でた。固くて薄く割れている。有馬は航平より身長も肩幅もあるし、腕も太い。
どれほど素質が良くても太らない体質でも、逞しい肉体は努力なくして維持できない。
自衛官である航平が鍛えているのは当然だが、デスクワークなのにイイ身体をしている有馬は努力家で美意識が高いのだろう。
つけあがるので口には出さないが。
「それから、すごくソソるお尻をしてる」
「変態」
「なんとでも」
有馬はするすると航平の尻を撫でていたが、やがてその指先が双丘を割ってアナルに触れた。
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