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第2章 水の都アクアエデンと氷の城
鬼仕様
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第3の街解放記念のために受け取ったガチャ券。
それはプレイヤー達に衝撃をもたらした。
運営鬼畜すぎると掲示板にはその内容が書かれていて、見る人みんなが乾いた笑みを浮かべ口々に鬼仕様再び、雪合戦の再来
等と話をする。
もちろん、全てが鬼仕様ではない。
かの有名な殺戮天使であるナズナ様が引いた紛うことなき純真の天使様はデメリット無しの神仕様である。
しかし、手に入れたのは殺戮天使のナズナ様だ。
うっすらと笑みを浮かべて振り向くナズナ様は輝く光すらも支配下に置く勢いなのだろう。
……………恐ろしい。
さて。そんなガチャ券を使用したプレイヤーのみんなは、種族が変わったことにより生じた様々な変化を体験していた。
その種族の特色を表していたり、又は運営独自の鬼仕様だったりと内容は様々である。
スイの変化の最大の特徴は、やはり光属性の恩恵が一切受けれない事だろう。
おかげで回復薬を多量に買わなければならない出費が増えて財布が寒くなった。
それから、ゲームの中で1週間程経った後の出来事である。
ワールドマップが点滅していた。
見てみると、今まで無かった場所が追加されていてアイコンがある。
そのアイコンは、太い十字架の様なアイコンであった。
「ねぇ、クリスティーナちょっとこれ見て」
「ん?なぁに?」
今日の日替わりランチ
サバの味噌煮定食 小うどん付き
日替わりランチのリアルな花などが描かれたメニュー表を作成中のクリスティーナがカウンターから身を乗り出して自分のワールドマップを見せるスイに視線を向けた。
たまたまそこに居合わせたカガリも一緒に見ると、首を傾げる。
「……………?」
「………………………スイ?何を見ればいいの?」
「え?ここ、ほら」
アイコンが示す場所を指さすが2人は首を傾げてスイを見た。
「何も無いぞ?」
「…………え?」
スイはピコピコと点滅するワールドマップを黙って見ていた。
この時、スイは気づいていなかった。
ステータスのある1部、グレーダウンしていた文字が白に変わっていたのだ。
「…………なんで?」
「スイには何か見えるのか?」
「太い十字架のアイコンが点滅しています」
街から少し離れた場所にある今までは真っ黒で何も無かった場所に囲いができていて、その中心に十字架が有るのだ。
「………特殊クエかなんかか?」
「その可能性ありますね……はい」
カガリに同意したクリスティーナは、スイに袋を渡してきた。
中は沢山入ったチマキである。
「スイにしか見えないなら、たぶん私たちが一緒に行っても見えないと思うわ。はい、お弁当にチマキあげるからちょっと見てくるといいわよ」
どうだったか教えてねぇ
うふふと笑うクリスティーナに、スイは曖昧に頷いたのだった。
「…………特殊クエスト………かぁ」
気乗りしないまま、スイはもふもふをひとなでした後その場所へと向かった。
途中、噴水広場を横切った時ものすごい人数のプレイヤーが死に戻りしたのを見た。
その中にはアーサー達英雄の箱庭の4人もいて、呆然とした後4人で何か話し始めた。
「………?」
なんであんなに?
そう首を傾げるが、特に絡む必要も無いと直ぐに前を見すえて羽ばたく。
「………………あ、スイ……」
アーサーはそんなスイに気付いた。
羽ばたき風が吹き、その風で髪が靡く。
スカートがふわりと捲れるが、中は真っ黒でそれに気付いた他のプレイヤーは崩れ落ちていた。
口々に言うことは様々ではあるが。
なぜ見えない………!
太ももが!!
中が黒かった!運営グッジョブ!
髪なびいて綺麗…
とおとい…
天使さま…スイちゃんは天使様だったんだね……
あれ。堕天使じゃね?
……………あれ?堕天使?
…………………………スイちゃん!戻っておいで!死んじゃう!
噴水広場がカオスと化しているのを我関せず、スイはアイコンの場所へと向かった。
それはプレイヤー達に衝撃をもたらした。
運営鬼畜すぎると掲示板にはその内容が書かれていて、見る人みんなが乾いた笑みを浮かべ口々に鬼仕様再び、雪合戦の再来
等と話をする。
もちろん、全てが鬼仕様ではない。
かの有名な殺戮天使であるナズナ様が引いた紛うことなき純真の天使様はデメリット無しの神仕様である。
しかし、手に入れたのは殺戮天使のナズナ様だ。
うっすらと笑みを浮かべて振り向くナズナ様は輝く光すらも支配下に置く勢いなのだろう。
……………恐ろしい。
さて。そんなガチャ券を使用したプレイヤーのみんなは、種族が変わったことにより生じた様々な変化を体験していた。
その種族の特色を表していたり、又は運営独自の鬼仕様だったりと内容は様々である。
スイの変化の最大の特徴は、やはり光属性の恩恵が一切受けれない事だろう。
おかげで回復薬を多量に買わなければならない出費が増えて財布が寒くなった。
それから、ゲームの中で1週間程経った後の出来事である。
ワールドマップが点滅していた。
見てみると、今まで無かった場所が追加されていてアイコンがある。
そのアイコンは、太い十字架の様なアイコンであった。
「ねぇ、クリスティーナちょっとこれ見て」
「ん?なぁに?」
今日の日替わりランチ
サバの味噌煮定食 小うどん付き
日替わりランチのリアルな花などが描かれたメニュー表を作成中のクリスティーナがカウンターから身を乗り出して自分のワールドマップを見せるスイに視線を向けた。
たまたまそこに居合わせたカガリも一緒に見ると、首を傾げる。
「……………?」
「………………………スイ?何を見ればいいの?」
「え?ここ、ほら」
アイコンが示す場所を指さすが2人は首を傾げてスイを見た。
「何も無いぞ?」
「…………え?」
スイはピコピコと点滅するワールドマップを黙って見ていた。
この時、スイは気づいていなかった。
ステータスのある1部、グレーダウンしていた文字が白に変わっていたのだ。
「…………なんで?」
「スイには何か見えるのか?」
「太い十字架のアイコンが点滅しています」
街から少し離れた場所にある今までは真っ黒で何も無かった場所に囲いができていて、その中心に十字架が有るのだ。
「………特殊クエかなんかか?」
「その可能性ありますね……はい」
カガリに同意したクリスティーナは、スイに袋を渡してきた。
中は沢山入ったチマキである。
「スイにしか見えないなら、たぶん私たちが一緒に行っても見えないと思うわ。はい、お弁当にチマキあげるからちょっと見てくるといいわよ」
どうだったか教えてねぇ
うふふと笑うクリスティーナに、スイは曖昧に頷いたのだった。
「…………特殊クエスト………かぁ」
気乗りしないまま、スイはもふもふをひとなでした後その場所へと向かった。
途中、噴水広場を横切った時ものすごい人数のプレイヤーが死に戻りしたのを見た。
その中にはアーサー達英雄の箱庭の4人もいて、呆然とした後4人で何か話し始めた。
「………?」
なんであんなに?
そう首を傾げるが、特に絡む必要も無いと直ぐに前を見すえて羽ばたく。
「………………あ、スイ……」
アーサーはそんなスイに気付いた。
羽ばたき風が吹き、その風で髪が靡く。
スカートがふわりと捲れるが、中は真っ黒でそれに気付いた他のプレイヤーは崩れ落ちていた。
口々に言うことは様々ではあるが。
なぜ見えない………!
太ももが!!
中が黒かった!運営グッジョブ!
髪なびいて綺麗…
とおとい…
天使さま…スイちゃんは天使様だったんだね……
あれ。堕天使じゃね?
……………あれ?堕天使?
…………………………スイちゃん!戻っておいで!死んじゃう!
噴水広場がカオスと化しているのを我関せず、スイはアイコンの場所へと向かった。
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