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第2章 水の都アクアエデンと氷の城
お茶会 3
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トレーに乗ったケーキセットと猫用ミルク。
温まるから飲んで甘いの平気?とクリスティーナが優しく笑って言う。
何度も言うがムキムキ女子のフリフリエプロンだ。
「あり、がとう」
鼻をすすりながら1口。
フレーバーティーが広がりホッと息をついた。
猫にミルクをあげて真っ赤な目で見つめると、猫もキョロリと見返して。その様子に嬉しそうに笑う。
やっと落ち着いてきた様子でケーキを食べだしたその人をクリスティーナ笑って見てから静かに離れていった。
もう、大丈夫そうね。よかったー
キッチンに戻ったクリスティーナは別にフルーツタルトとベリーチョコのケーキを3人分と新しい紅茶に水を用意して休憩に向かった。
「お・ま・た・せ♡♡」
ノック無しで開いた扉。
ヒラヒラふりふりのエプロンを外したクリスティーナが新しくトレーを持って登場する。
ジャンプして鼻をかんでいたもふもふに蕩けるスイの代わりにリィンがクリスティーナに走り寄りトレーを持った。
「クリスティーナさん、クッキーありがとうございます。美味しいです!」
「あら本当?良かったわー!ほら、ケーキも持って来たわよん!」
少し大きめの青い花が描かれたお皿に乗る2種類の三角のケーキ。
ひとつは果物が溢れるくらいに乗ったサクサク生地のタルト。
もうひとつはチョコとベリーを重ね合わせた濃厚チョコレートケーキ。上には3種類のベリーが乗っていて見た目シンプルだがパンチのあるケーキだ。
「美味しそうですね!」
「自信作よー!」
ほらほら、見て!ここがね?と話すクリスティーナはニコニコとリィンに教える。
リィンは椅子へと誘導しながら話を聞いていると、スイはリィンにごめんね、と申し訳なさそうに話した。
「すごい、美味しそう!」
「この間狩りに行った時に木の実とかたっくさーん見つけてね、ベリー豊富にあっていっぱい取ってきちゃった」
うふふと笑って言ったクリスティーナにスイとリィンはパチパチと手を叩く。
「さぁ、たべて!」
「「いただきまーす」」
「きゃん!」
2人は手を合わせていただきます!
もふもふはスイに立ち上がって寄りかかりケーキに興味津々。
残念ながら犬用ケーキは無いため3枚目のクッキーをもふもふの口に突っ込んだ。
うまうまあむあむ。
クッキーだらけにしながら足に上半身を載せて食べだした。
それを見てからスイは自分のケーキを口に運ぶ。
「‼‼‼‼‼‼‼‼おいしーい!」
「果物の甘味を大事にしてクリーム系の甘さを控えてみたの!」
「あっさりした甘さでくどくないから食べやすいです!」
「いっぱい食べれそう……」
ゴクリ…と喉を鳴らしてケーキを見るスイにクリスティーナは吹き出した。
「ゲームの特権よね!気にせず食べれるの!!」
3人で幸せーと蕩けている中、きゃんと膝で鳴くもふもふも目を輝かせている。
「‼‼‼‼‼‼あぁぁぁ、もう!死んでもいい!!」
「「おちつけ(ついてください!)」」
もふもふの頭を抱え込んで抱きしめる。
クッキー塗れだけど気にしない!
「スイはさ、明日どうするの?クエストいく?」
「なにをいうの!」
「へ?」
「明日はペットショップオープンだよ!行かないわけがない!!」
もふもふを抱っこしたまま立ち上がり拳を天高く突き上げた。
クリスティーナとリィンはそんな姿をケーキ食べながら見ている。
「…………まぁ、予想通りか」
「……………そうだとおもいました。」
セールだし!
ご飯におやつにおもちゃに
あ!私の部屋用のもふの部屋も買わなきゃ……
ちなみに、宿にあるもふもふ広場はペットショップ購入では勿論なく、リフォームを請け負うNPCに引かれるくらいの勢いで頼み込み作った特注品だ。
「楽しみだね!ね!」
ソファに座りもふもふを膝に乗せてちゅーするスイ。
もふもふは相変わらず顔を逸らして必死に回避しようとしている。
無理やりちゅーするがそれもスキンシップ、もふもふの好感度は下がる所か上がっていた。
「………氷の城行きたかったのよねぇ」
「レベル25推奨の氷の城ですか?」
「えぇ、あそこで手に入る食材が欲しくて…」
一緒に行きたかったんだけど……今は無理ねぇ
2人はスイを見た。
懲りずにちゅーしようとして鼻を噛まれている。
幸せそうだ。
「…………無理ですね」
「またにするわ」
「私も行っていいですか?」
「むしろ!お願い!!」
幸せそうなスイを無視して次のクエスト行き先を話す2人は楽しそうにキャッキャウフフと2個目のケーキを口にした。
「‼‼‼これも美味しいです!!」
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