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カリオスト
しおりを挟むゴーダリア。
ドラムストから東南に位置する場所にある大国である。
かつては緑豊かな場所だったが、4人の最高位人外者の手によって街は全滅し砂漠化が始まった。
一体何が起きたのか、突如として全滅したと言われているので現在その真相は判明されていない。
現在そのゴーダリア跡地にはカリオストという国があり、砂漠化が進む土地で共存している。
まっさらな土地に新しく作られた国は他国から流れた人や人外者が数多くいて、荒くれ者も多く住んでいる無法地帯もある。
そんな国を束ねる国王も中々の荒くれ者らしく暴力と支配で成り立っている。
そんな国が奴隷に対する扱いなど想像をしやすいだろう。
労働力として、様々な国を渡り歩き奴隷をかき集めているのは有名な話だ。
さらに、見目麗しい奴隷は王へと献上する事で国内の地位が跳ね上がる。
だからだろう、フェンネルとハストゥーレに目を付けたのは。
オルフェーヴルが現れて一時離れた奴隷商人は隠れて芽依たちを見ていた。
契約で縛られている奴隷を奪うのは犯罪だし、主人から離れる事は出来ない為、こういった時に行われることの1つとして狙われるのは主人である。
しかも、主人は戦いに向かない見た目の移民の民だ。
奴隷商人は人の良い笑みを浮かべて芽依を全身見ていた。どこを狙うか見定める為に。
「メイちゃん、僕たちから離れないでね」
「うん」
「せっかくの息抜きでしたのに、残念でしたね」
「本当だよ。私の可愛い子達とお出かけを楽しむはずだったのに、出鼻をくじかれた」
「「……………………可愛い子」」
嬉しそうにする2人を見上げてから芽依も満足そうに笑った。
見られているのは分かっていた。
芽依に分からなくても2人にはわかる。
だから、折角のお出かけを邪魔されてご機嫌ななめだったのだが、芽依の一言に単純にも機嫌をなおした2人は仲良く芽依と手を繋いで歩く。
本当はすぐさま帰るべきなのだが、どうしても海鮮系を買いたいと強請る芽依に負けたのだ。
うまい具合に海鮮を購入した芽依は、フェンネルとハストゥーレによって強制的に帰宅するよう引っ張られている。
それに抵抗すること無く、うへへ……と笑いながら歩く芽依は幸せそうだ。
途中に入った邪魔に芽依も機嫌を悪くしていたが、そんな芽依を見ていた領民や店の人達が気を紛らわせるように話し掛け商品を見せていった。
穏やかな芽依ではあっても、周りから見れば芽依の機嫌1つで街を壊滅したフェンネルが動くとまだどこかで思っている人は多く、奴隷に関して機嫌をそこねた芽依は脅威と見ている人は多い。
そんな事を知らない芽依は差し出され紹介されるものを見て周り、適正価格を払って購入している。
「エビピラフ食べたいなぁ」
「いいね、エビピラフ。メディさんに杏仁豆腐も頼もうよ」
「中華! たまにはいいよね、油淋鶏も食べたかったし」
「ご主人様、私青椒肉絲が食べたいです」
「作ろう!ハス君が食べたいならメディさんは作ってくれる!!…………まって、じゃあ筍探さないと」
キャッキャッと笑ってハストゥーレの手を引き、茸や山菜が売っている場所を探す。
ドラムスト以外からも来ているので山菜も売っているのだ。
どれが美味しいかな……と並ぶ沢山の店を眺めながら歩いていく。
「ご主人様! 」
「は? 」
いきなり後ろから呼び声が掛かり、掴もうとする人物から芽依を守るフェンネル。
前に立ち、走ってくる人を妨害した。
「………………君、さっきの商人が連れた奴隷だね。なんの用? メイちゃんに触らないで」
「お願いだ! 俺を買ってくれご主人様! 」
「貴方のご主人様ではありません。気安く呼ばないで下さい」
ボロボロの服を着た身なりの良くない奴隷は痩せて目がくぼんでいる。
昔はあったのだろう筋肉は既になく骨と皮の細い肢体に芽依は眉を寄せた。
必死に芽依の前に行こうとしていてフェンネルに止められたが、それでも前に行こうと手を伸ばす。
「俺は! 俺はカリオストには行きたくない! 助けてください!! あんたなら分かってくれるだろ?! その2人を大切にしているんなら!! 何でもする!! どんな事でも!! 危ない仕事でもなんでも! 頼む!! 俺を買ってくれ!!」
「お前っ!! 何を逃げている!! 」
「うあぁぁ!! いっ…………!! 」
どうやら逃げ出した奴隷らしいが、見た目がドラムストにいる人間とはまた違うエキゾチックな人だ。
多分違う地域の人なのだろう。
引き倒され鎖に繋ぎ直された奴隷は芽依に向かい手を伸ばすが勿論届かないしフェンネルとハストゥーレが芽依の前に立ち守っている。
まだ10代だろう若い少年はうめき声を上げながらもその眼差しは芽依から離れない。
「まったくお恥ずかしい失態を晒しまして申し訳ない」
ペコリと頭を下げる奴隷商人に目を向けると、先程と変わらない笑みを浮かべて奴隷を蹴った。
「……………………蹴った」
「奴隷ですからね。あなたもそれくらいなさるのでは? 」
「しない、そんな事………………多少噛むけど」
「蹴るや殴るは良くある日常茶飯事ですが、噛むのですか! 」
ボソリと呟いた芽依の言葉を拾った奴隷商人は目を丸くする。
奴隷に暴力や性的な体罰をする主人は多いが噛むのは少数派のようだ。
芽依はチラリとフェンネルの腹部を見ると、メイちゃん? と咎める声が聞こえてきてにっこり笑った。
「うちの奴隷が申し訳ないことをしました。私が貴方の奴隷を欲しがったばかりに、交換なら出来るのではないかと浅はかにも考えたらしく」
チラリと見たフェンネルとハストゥーレ。
視線を向けられた2人は険しい表情のまま逃げてきた奴隷を見ていた。
繋がれていた筈の鎖が外れている。
奴隷を管理している奴隷商人が壊された訳でもない鎖をそのままにしている訳がない。
鍵をなくすような杜撰な管理も勿論しないだろう。そんな人は奴隷商人など出来ないからだ。
と、いうことは。
「…………わざと逃がした? またメイちゃんに掛け合う為に」
フェンネルは奴隷商人を見ていう。
ニヤリと笑ったその男は、手で奴隷達を示す。
「いかがでしょう、お詫びに誰か1人お渡しすると言うのは」
その言葉に奴隷達が色めき立つ。
もしかしたら、もしかしたら奴隷に優しい人に預けられるのでは無いか……。
「………………それ、なんかおかしくない? 迷惑をかけられた謝罪に奴隷を渡すって普通の事なの? 」
「奴隷商ならおかしな事ではありません。 それによって不利益を犯した相手への贖罪と、周りへ植え付けた管理不足のイメージ払拭となりますので」
「…………へぇ? それで私に奴隷を? あんなに2人を欲しがった貴方の奴隷が逃げ出してまっすぐ私の所に来るって、そんな偶然ある? 」
「偶然じゃないよね? 鎖、ちゃんと鍵で外されてるし。メイちゃんに絡むように言われたんじゃない? 話の場を持ちたいから、不満を持つようにしろって。そうしたら、持ち主の貴方は謝罪に来るもんね? 」
足で鎖を触るフェンネルの行動を見ていた芽依は大袈裟にため息を吐き出した。
「…………自分の評価を下げてでもフェンネルさんとハス君を欲しいの? 」
「………………彼らは極上品ですよ。自分の評価が落ちた所で彼らを献上すればすぐさま盛り返せる。そんな評価など有ってないようなものですからね」
「極上品? 私の子達を物みたいに言わないでよ」
「おや、これはおかしな事を仰る。いくら美しくても強くても奴隷は物でしかない」
嘲笑うように言った奴隷商人に、芽依の作られた笑みは完全に消失した。
無表情のまま芽依は口を開ける。
「あなたの国には奴隷商人って何人いるの? 」
「奴隷商人? まあ、数え切れない程いるんじゃないかな」
「………………ふぅん? なら別に1人くらい居なくなってもいいよね? 」
「……………………は? 」
大人しそうな移民の民。
いつも笑顔で、争い事になると恐怖して震え逃げるような、そんな子だと思っていた。
何かあったら奴隷に守られる、そんな子だと。
だが、怒り狂っている芽依の持つ大根はギラギラと光り、グイングインと不穏に動くゴボウは明らかに普通の野菜じゃない。
軽く脅し、丸め込めば何とかなると思っていた。
周りが芽依に手を出すなと忠告した。それでも、所詮移民の民だと甘く見ていたのだ。
『…………1回の夜会くらいじゃ足りねぇな。不用意な奴を呼ぶ。 お前はちょっとの外出くらい大人しく出来ねぇのか』
ぬぅ……と現れたメディトーク。
後ろに立ち奴隷商人を見下ろすと、ピクリと反応していた。
「2人を買うって言ってきたんだよ、何回も無理だって言ってるのに。なら、沢山いるなら1人くらい居なくなってもいいよね? 私間違った事してる?」
『してねぇが騒ぎになってんだろ。お前随分過激になってねぇか? 』
「話し合いで解決出来る時は終わったんだもん」
『……………………ふぅん? 』
人外者に囲まれて萎縮している奴隷商人。
気付いたら人集りが出来ていて、そこには芽依と親しい高位の人外者もいる。
明らかに手を出してはいけない人だったと、今更ながらに思った彼は奴隷を差し出してきた。
「こ…………こいつでお許しを!」
後ろに並ぶ奴隷の1人を鷲掴み芽依の前に出した。
逃げ出した奴隷同様に浅黒い肌をしている。
明らかにドラムストの住人では無いだろう。
痩せ細り体中に傷がある奴隷は、光のない瞳を地面に向けたまま佇んでいた。
「……………………また奴隷。都合悪くなったら奴隷を渡す習慣どうにかならないの? ……まぁ、そんな対価にハス君が家族になったから強くは言えないけどさぁ…………………………ん? 」
顔を上げない奴隷を見る。
浅黒い肌に金髪の髪。筋肉の落ちた体は細くひょろひょろとしている。
パサついた髪はツヤがなく汚れていたが、一瞬見えた顔はとても綺麗だった。
「……………………………………こんな時は、奴隷を貰った方がいいんだよね」
「あれ? ちょっとメイちゃん? 」
「ご主人様……? 浮気ですか? 」
「浮気?! いや! 違うよ! そうじゃなくて!!…………………………浅黒い肌に金髪とか!! 」
『てめぇ……ただの好みかよ!! 』
「…………それに、羽が……」
美しい赤い羽根だったのだろうに、片方は根元からちぎられていた。
血が流れて地面を汚しているが、無表情で立っているだけ。奴隷の中で1番外傷が酷いのも芽依は気になった。
そう言われた奴隷は、初めて顔を上げる。
お世辞にも綺麗とは言えないが、汚れていても綺麗なのはわかる。
「で、では! 私が奴隷契約を致しますね! 」
一瞬笑みを浮かべた奴隷商人は、安堵した顔を芽依に向けた。
しかし、次の瞬間芽依を含む家族たちは冷たい眼差しを向ける。
「その必要はないわよ? 私たちが代わりにやるから。この子は領主アリステアの子飼いよ? 領主館にいる奴隷取り扱い部署以外で契約なんかさせないわ…………契約内容に不備があったら困るものね? 」
「たまたま買い物に来てこんな所見つけるとか、君たち本当に事件に巻き込まれやすいよね」
「体質なのかしらね? 」
「そんな体質のメイちゃんも大好きだよ? 」
「………………うん」
いつの間にか居るシャノンとラスティー。
立派な領主館所属の奴隷扱い部門の2人である。
ラスティーの腕には子犬がいて、話しているが目線は子犬である。ぶれない犬好きだ。
そして、まるでフォローになってないフェンネルの可愛い言葉に小さく頷いた。
「さ、書類出して、鎖外して。早く」
強い圧で言ったシャノンにビクリと体を揺らした奴隷商人は慌てて紙を出し鎖を外すと、書類を確認してから頷いた。
「………………よし、メイちゃん大丈夫よ。すぐに領主館に戻って契約出来るわ」
「ありがとうございます、助かります」
「いいのよ! 不当に扱われるより、善良な主人に仕える手伝いの方が私も嬉しいもの…………ただ、貴方の保護者は怒ってるから、後でなだめてね」
「ぎゃ!!メディさん!! 」
体全体から溢れる真っ黒なオーラが立ち上がりブチ切れているのがわかるメディトークはギロリと芽依を睨み付けていた。
新しい奴隷の鎖を握りしめた芽依を先頭に領主館に向かう後ろ姿を見ていた奴隷商人は舌打ちする。
「…………失敗したなぁ、人が集まり過ぎた。結局奴隷を損失しただけかぁ…………あの奴隷の契約内容を弄るつもりだったのになぁ。確認したら右手の悪戯も消されてたし。どうやって植え付けなおそうかなぁ」
場所を移動しながら呟く奴隷商人。
晴れ渡る青空を見上げた奴隷商人は、あぁ……いい天気だなぁ……と呟いた。
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