109 / 157
第16話 ヒミツのブラザーフッド
5
しおりを挟む
背中を反らして頼寿の上に座って真顔でいる。
たったこれだけのことなのに、全裸であることと頼寿の唇が乳首のすぐ近くにあること、そして頼政さんに見られているということが重なって物凄いプレッシャーだ。
しかもプレッシャーなのに恥ずかしさから体が熱くなって、妙に頼寿の体を意識してしまって……
「……ぅ……」
「おい、変な声出すな」
「ご、ごめ……。だって頼寿のちんこ当たってるし、何か変で……」
萎えた頼寿のそれと若干反応している俺のモノが触れ合っている。その感触だけで変な声が出るのは仕方ない。仕方ないけどこれはかなり宜しくない。
だってこの状況で俺だけ勃つなんて情けなさ過ぎるじゃんか。
「玉雪、大丈夫だよ」
「え、……?」
スケッチブックから俺に視線を移動させた頼政さんが、真剣な顔で言った。
「逆に良い表情になってる。肌の色付きも綺麗だよ。もっと頼寿を求めるようにエロい顔をしてくれて構わない」
「ああ、ぅ……そんなこと言われると、余計にぃっ……」
恐らく真っ赤になっている俺を見上げて、頼寿が露骨に呆れた顔をした。
「玉雪は頼寿の初のパートナーなんだってな。弟が見初めた相手なら間違いないと分かっていたが、実際会ってみてますます納得したよ」
サラサラと鉛筆を滑らせながら、頼政さんが小さく笑う。
「頼寿に媚びず暴言を吐いたり、対等に喧嘩ができる子は俺も初めてだ。ステージでもプライベートでも、お前達が永遠に上手くいくことを願ってる」
「あ、あ……ありがとう、ございます……」
せっかく嬉しい言葉をかけて貰っているのに、体が熱くてまともに返事を考えることができない。
──何で俺だけこんなに熱くなってるんだろう。
「ステージではない場所で頼寿に抱かれるというのは、どんな気分だ? ──その答えは俺のキャンバスに表れるだろう」
「ふあ、……頼寿……」
「堪えろタマ、高ぶったら兄貴の思うツボだ」
「頼寿の愛撫も、囁きも、熱も……全てを独占しているのは世界で君だけだよ、玉雪」
「兄貴、コイツを煽るな」
──前から横からやめてくれ!
頼寿と頼政さんの似たような低音ボイスが、正面と左側からステレオで聞こえてくるのがヤバい。聴覚を刺激される感覚……それが余計に、頼寿と触れ合っている部分を敏感にさせているんだ。
「玉雪、我慢できなくなったら頼寿に求めてもいいぞ」
「そそ、そんなこと……できませんっ……」
「恥じらう必要はない。性というのは芸術だ。セックスを人に見せる仕事もあれば、人の性の一瞬を永遠に残す仕事もある」
「あうう……」
頭の中がグルグルして、何が良くて何が常識なのか分からなくなってくる。そうこうしているうちに俺のペニスはどんどん膨張してゆき、目の前で頼寿に溜息をつかれた。
「俺の周りは変わった性癖の奴しかいねえのか」
「はは。そう言う頼寿が一番変わってるだろ。……本当は見せたいんじゃないか? 愛するパートナーとのセックスを、世界中に」
「……流石に分かってるな、兄貴」
瞬間、頼寿の左手が思い切り俺の背中を引き寄せた。
「ひゃっ……!」
同時に、乳首に唇が被せられる。それだけじゃない。反応しかけのペニスも握られ、激しく上下に擦られる。
予想もしていなかった突然の衝撃──限界を超えた欲望が、身体中に拡散してゆくのが分かった。
「んあっ、あ、頼寿っ……あぁ! やっべえ、気持ちいいの、止まんないっ……!」
「声でけえよ」
「もっと、熱いの欲しい……頼寿のデカいの欲しい……!」
鉛筆の先端を咥えながら、頼政さんが不敵に笑った。
「噂通り、一度吹っ飛ぶと素直になるんだな玉雪は。……良い子を見つけたな頼寿。壊さないように、大事にしてやれよ」
「言われるまでもねえ、……」
「──うあぁっ! きゅ、急に挿れ、……!」
一瞬浮かせた尻の中に、頼寿の猛ったモノがズブリと挿入される。さっき途中でストップしたせいか、体は簡単に反応していた。
「頼寿ぁっ、ごめ、……止まんねぇっ……」
「結局兄貴の計画通りってことか」
たったこれだけのことなのに、全裸であることと頼寿の唇が乳首のすぐ近くにあること、そして頼政さんに見られているということが重なって物凄いプレッシャーだ。
しかもプレッシャーなのに恥ずかしさから体が熱くなって、妙に頼寿の体を意識してしまって……
「……ぅ……」
「おい、変な声出すな」
「ご、ごめ……。だって頼寿のちんこ当たってるし、何か変で……」
萎えた頼寿のそれと若干反応している俺のモノが触れ合っている。その感触だけで変な声が出るのは仕方ない。仕方ないけどこれはかなり宜しくない。
だってこの状況で俺だけ勃つなんて情けなさ過ぎるじゃんか。
「玉雪、大丈夫だよ」
「え、……?」
スケッチブックから俺に視線を移動させた頼政さんが、真剣な顔で言った。
「逆に良い表情になってる。肌の色付きも綺麗だよ。もっと頼寿を求めるようにエロい顔をしてくれて構わない」
「ああ、ぅ……そんなこと言われると、余計にぃっ……」
恐らく真っ赤になっている俺を見上げて、頼寿が露骨に呆れた顔をした。
「玉雪は頼寿の初のパートナーなんだってな。弟が見初めた相手なら間違いないと分かっていたが、実際会ってみてますます納得したよ」
サラサラと鉛筆を滑らせながら、頼政さんが小さく笑う。
「頼寿に媚びず暴言を吐いたり、対等に喧嘩ができる子は俺も初めてだ。ステージでもプライベートでも、お前達が永遠に上手くいくことを願ってる」
「あ、あ……ありがとう、ございます……」
せっかく嬉しい言葉をかけて貰っているのに、体が熱くてまともに返事を考えることができない。
──何で俺だけこんなに熱くなってるんだろう。
「ステージではない場所で頼寿に抱かれるというのは、どんな気分だ? ──その答えは俺のキャンバスに表れるだろう」
「ふあ、……頼寿……」
「堪えろタマ、高ぶったら兄貴の思うツボだ」
「頼寿の愛撫も、囁きも、熱も……全てを独占しているのは世界で君だけだよ、玉雪」
「兄貴、コイツを煽るな」
──前から横からやめてくれ!
頼寿と頼政さんの似たような低音ボイスが、正面と左側からステレオで聞こえてくるのがヤバい。聴覚を刺激される感覚……それが余計に、頼寿と触れ合っている部分を敏感にさせているんだ。
「玉雪、我慢できなくなったら頼寿に求めてもいいぞ」
「そそ、そんなこと……できませんっ……」
「恥じらう必要はない。性というのは芸術だ。セックスを人に見せる仕事もあれば、人の性の一瞬を永遠に残す仕事もある」
「あうう……」
頭の中がグルグルして、何が良くて何が常識なのか分からなくなってくる。そうこうしているうちに俺のペニスはどんどん膨張してゆき、目の前で頼寿に溜息をつかれた。
「俺の周りは変わった性癖の奴しかいねえのか」
「はは。そう言う頼寿が一番変わってるだろ。……本当は見せたいんじゃないか? 愛するパートナーとのセックスを、世界中に」
「……流石に分かってるな、兄貴」
瞬間、頼寿の左手が思い切り俺の背中を引き寄せた。
「ひゃっ……!」
同時に、乳首に唇が被せられる。それだけじゃない。反応しかけのペニスも握られ、激しく上下に擦られる。
予想もしていなかった突然の衝撃──限界を超えた欲望が、身体中に拡散してゆくのが分かった。
「んあっ、あ、頼寿っ……あぁ! やっべえ、気持ちいいの、止まんないっ……!」
「声でけえよ」
「もっと、熱いの欲しい……頼寿のデカいの欲しい……!」
鉛筆の先端を咥えながら、頼政さんが不敵に笑った。
「噂通り、一度吹っ飛ぶと素直になるんだな玉雪は。……良い子を見つけたな頼寿。壊さないように、大事にしてやれよ」
「言われるまでもねえ、……」
「──うあぁっ! きゅ、急に挿れ、……!」
一瞬浮かせた尻の中に、頼寿の猛ったモノがズブリと挿入される。さっき途中でストップしたせいか、体は簡単に反応していた。
「頼寿ぁっ、ごめ、……止まんねぇっ……」
「結局兄貴の計画通りってことか」
1
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
待てって言われたから…
ふみ
BL
Dom/Subユニバースの設定をお借りしてます。
//今日は久しぶりに津川とprayする日だ。久しぶりのcomandに気持ち良くなっていたのに。急に電話がかかってきた。終わるまでstayしててと言われて、30分ほど待っている間に雪人はトイレに行きたくなっていた。行かせてと言おうと思ったのだが、会社に戻るからそれまでstayと言われて…
がっつり小スカです。
投稿不定期です🙇表紙は自筆です。
華奢な上司(sub)×がっしりめな後輩(dom)
ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので、最近の作品と書き方やテーマが違うと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる