79 / 157
第12話 金曜日のふたり
4
しおりを挟む
「力抜いてろよ」
「……ん!」
俺の目を至近距離で見つめたまま、頼寿がゆっくりと俺の入口を指で押し広げてゆく。小さく深呼吸を繰り返しつつ、俺もずっと頼寿の顔だけを見ていた。
今までにない変な感触。体の外側を弄られるのには慣れていても、内側を刺激されるのは生まれて初めてだ。頼寿の指の太さくらいなら無理なく受け入れられるけど、今夜ここに、頼寿の硬くて太いものが……
「一応多めにジェル塗ってるけど、辛くねえか」
「へ、へいき……。ちょっと違和感あるけど、それだけ……」
根元まで入った頼寿の中指が、探るように俺の中を蠢いている。
「ん、ん……あっ、何かムズムズするのが……」
「ここだろ、力抜いて感じてみろ」
「何これ、変だ……! 尻なのに、前の方にも変なのきてる……!」
支離滅裂な俺の言葉も頼寿は流石に理解できているらしく、……この感覚が何なのか怯える俺にちゃんと説明してくれた。
「ここが前立腺だ。押すとペニスの付け根らへんが刺激されてるみたいだろ」
「こ、怖い……何それ、あっ……!」
「大丈夫だ、無茶なことしてるわけじゃねえ。漏らしたくなったら漏らしてもいい」
「頼寿、……し、しがみついてもいい……?」
「ああ」
痙攣する脚を何とか開いたまま、俺は少しだけ身を倒してくれた頼寿に思い切りしがみついた。
自分の知らない体の器官を触られるのは怖い。頼寿だから任せられるんだ。
「あ、あ、あぁ……」
小さく声を弾けさせながら、感じる変な刺激が徐々に心地好いものへと変わってゆくのが分かった……ような気がした。頼寿がゆっくりとそこを弄ってくれているからか、若干の余裕も出てきた気がする。
初めての前立腺──慣れればペニスを弄られるのと同じくらいの快感を得られそうだ。
「大丈夫か?」
「あっふ、……変だけどさっきよりかは、……大丈夫……んぁっ」
「もう怖くねえか」
「へい、き……。でも頼寿、ここにいて……」
口元だけで笑った頼寿が、俺のそこから指を抜いた。
「ゆっくり挿れる」
俺がしがみついているせいでやりづらそうだが、頼寿は文句を言わずにチューブからジェルを絞り出して自身のペニスに塗り付けている。
これから入るんだ。頼寿のコレが、俺の中に……。
俺は本当に、頼寿と生まれて初めてのセックスをするんだ。
「ドキドキする……けど、ちょっと楽しみかも……」
「いい台詞だ」
ジェルでぬるつく先端が押し当てられ、少しずつ俺の中に入ってくる。息が止まりかけるほどの圧迫感。指とは全然違う太さ、それから熱……
「ああぁっ──!」
その瞬間は涙が零れた。
「痛てぇのは頭が入るまでだ。一度入っちまえばもう痛みはなくなる」
「い、今どこまで入ってるの……」
「カリ首の3分の2ってとこだ。今が一番痛いかもしれねえ」
「もういっそ、一思いに……!」
「男らしいな。確かにここを長引かせるよりは──」
「う、うあ、あぁっ……!」
痛みというよりは衝撃が走り、思わず頼寿の肩に強く爪を立ててしまった。
「……ん!」
俺の目を至近距離で見つめたまま、頼寿がゆっくりと俺の入口を指で押し広げてゆく。小さく深呼吸を繰り返しつつ、俺もずっと頼寿の顔だけを見ていた。
今までにない変な感触。体の外側を弄られるのには慣れていても、内側を刺激されるのは生まれて初めてだ。頼寿の指の太さくらいなら無理なく受け入れられるけど、今夜ここに、頼寿の硬くて太いものが……
「一応多めにジェル塗ってるけど、辛くねえか」
「へ、へいき……。ちょっと違和感あるけど、それだけ……」
根元まで入った頼寿の中指が、探るように俺の中を蠢いている。
「ん、ん……あっ、何かムズムズするのが……」
「ここだろ、力抜いて感じてみろ」
「何これ、変だ……! 尻なのに、前の方にも変なのきてる……!」
支離滅裂な俺の言葉も頼寿は流石に理解できているらしく、……この感覚が何なのか怯える俺にちゃんと説明してくれた。
「ここが前立腺だ。押すとペニスの付け根らへんが刺激されてるみたいだろ」
「こ、怖い……何それ、あっ……!」
「大丈夫だ、無茶なことしてるわけじゃねえ。漏らしたくなったら漏らしてもいい」
「頼寿、……し、しがみついてもいい……?」
「ああ」
痙攣する脚を何とか開いたまま、俺は少しだけ身を倒してくれた頼寿に思い切りしがみついた。
自分の知らない体の器官を触られるのは怖い。頼寿だから任せられるんだ。
「あ、あ、あぁ……」
小さく声を弾けさせながら、感じる変な刺激が徐々に心地好いものへと変わってゆくのが分かった……ような気がした。頼寿がゆっくりとそこを弄ってくれているからか、若干の余裕も出てきた気がする。
初めての前立腺──慣れればペニスを弄られるのと同じくらいの快感を得られそうだ。
「大丈夫か?」
「あっふ、……変だけどさっきよりかは、……大丈夫……んぁっ」
「もう怖くねえか」
「へい、き……。でも頼寿、ここにいて……」
口元だけで笑った頼寿が、俺のそこから指を抜いた。
「ゆっくり挿れる」
俺がしがみついているせいでやりづらそうだが、頼寿は文句を言わずにチューブからジェルを絞り出して自身のペニスに塗り付けている。
これから入るんだ。頼寿のコレが、俺の中に……。
俺は本当に、頼寿と生まれて初めてのセックスをするんだ。
「ドキドキする……けど、ちょっと楽しみかも……」
「いい台詞だ」
ジェルでぬるつく先端が押し当てられ、少しずつ俺の中に入ってくる。息が止まりかけるほどの圧迫感。指とは全然違う太さ、それから熱……
「ああぁっ──!」
その瞬間は涙が零れた。
「痛てぇのは頭が入るまでだ。一度入っちまえばもう痛みはなくなる」
「い、今どこまで入ってるの……」
「カリ首の3分の2ってとこだ。今が一番痛いかもしれねえ」
「もういっそ、一思いに……!」
「男らしいな。確かにここを長引かせるよりは──」
「う、うあ、あぁっ……!」
痛みというよりは衝撃が走り、思わず頼寿の肩に強く爪を立ててしまった。
10
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
待てって言われたから…
ふみ
BL
Dom/Subユニバースの設定をお借りしてます。
//今日は久しぶりに津川とprayする日だ。久しぶりのcomandに気持ち良くなっていたのに。急に電話がかかってきた。終わるまでstayしててと言われて、30分ほど待っている間に雪人はトイレに行きたくなっていた。行かせてと言おうと思ったのだが、会社に戻るからそれまでstayと言われて…
がっつり小スカです。
投稿不定期です🙇表紙は自筆です。
華奢な上司(sub)×がっしりめな後輩(dom)
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので、最近の作品と書き方やテーマが違うと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる