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第10話 頼寿先生のご奉仕講座
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一口だけサンドイッチを齧った頼寿が、俺を見上げたまま目を逸らさずに咀嚼し、飲み込む。唇の端にマヨネーズが付いているが、頼寿はそれを拭うことなく跪いて俺をじっと見つめていた。
「……もう一口食べる?」
「顔色を伺うな。俺の行動、言動、全てをお前が管理しろ」
「そ、そんなこと言われても! 後で復讐されるかもって思うと……!」
「復讐なんかしねえよ。まあいきなりで戸惑うのも当然か……移動するぞ、タマ」
立ち上がった頼寿が俺の腕を引いて歩き出す。慌てて残りのサンドイッチを口に詰め込み、ついて行った場所は──頼寿の部屋だった。
俺は滅多に入らない頼寿の部屋。広いのにベッドしかない、ミニマリストもびっくりの部屋。服は全てクローゼットの中だ。
「好きにしろ。座っても寝てもいい」
「な、何すんの……?」
先日俺がプレゼントした青いネクタイ。早速つけてくれてるのは嬉しいけれど、それを緩めているところを見ると──
「ベッドで教えた方が分かりやすいと思ってな」
──やっぱり!
「そそ、そんな昼間っからエロいこととか……」
「昼も夜も関係ねえだろ、俺達は」
「そ、そうだけど!」
ベッドに腰を下ろして腕組みをすると、頼寿がまた俺の前に跪いた。床に下ろした右脚を持ち上げられ、まるで執事がお坊ちゃまの靴を履かせる時のように自分の膝へと俺の足を乗せる。
「な、なに……?」
「手っ取り早く忠誠の証を示すには、足への愛撫が一番だ」
膝に唇が押し付けられる。
「あ……」
ハーフパンツの裾を捲られて、膝から太腿までをゆっくりと舐められる。くすぐったいのに何だか凄くエロチックで、俺は声を出さないよう必死に唇を噛み締めた。
「表情を崩すな。舐めさせて当然という顔をしろ」
「む、無理っ……」
「自称Sなんだろ」
「違っ、……やっぱ違う、俺はSじゃない、そんな器じゃないってば……!」
「まあ分かってたけどよ」
しれっと言われて一瞬ムカついたけど、この状況じゃ何も言い返せない。こんなのでSですなんてとんだ笑い話だ。
「ま、一日トップにしてやるが……今回はお前がボトムの勉強をするための講座だからな。頭飛ばさずにちゃんと見とけよ」
言いながら頼寿が俺の右脚を大きく持ち上げ、唇を近付けた。
「え、……?」
──まさか。まさか、まさか!
「わっ、あぁっ……頼寿、何やって──!」
信じられない光景だった。
「やっ、……!」
床に膝をついた頼寿が、俺の足を丁寧に優しく持って──俺の足の、足の指を口に!
「きき、汚いって……! 俺、裸足でベタベタ歩いてんだぞ! んやっ、しゃぶるな、ぁっ……!」
足の親指にねっとりと頼寿の舌が絡む。時折歯が当たって、吸われて、いやらしくしゃぶられて……
「頼寿の馬鹿ぁっ……」
親指から違う指へ。次はまた違う指を。一本一本ゆっくりと舐りながら、頼寿は上目に俺を見つめていた。俺の反応を伺っているわけじゃない──きっとこういう時は「目を逸らすな」というのが、頼寿のやり方なのだ。
「って、いつまで舐めてんだ!」
「お前が『いい』と言うまでだ」
「もういい! もういいから!」
唾液の糸を引きながら、頼寿の唇が足の指から離れる。
「はぁ、根性ねえな。最低でも二時間は舐めてやるつもりだったが」
「……俺Sじゃないけど、……絶対Mも向いてないわ」
「……もう一口食べる?」
「顔色を伺うな。俺の行動、言動、全てをお前が管理しろ」
「そ、そんなこと言われても! 後で復讐されるかもって思うと……!」
「復讐なんかしねえよ。まあいきなりで戸惑うのも当然か……移動するぞ、タマ」
立ち上がった頼寿が俺の腕を引いて歩き出す。慌てて残りのサンドイッチを口に詰め込み、ついて行った場所は──頼寿の部屋だった。
俺は滅多に入らない頼寿の部屋。広いのにベッドしかない、ミニマリストもびっくりの部屋。服は全てクローゼットの中だ。
「好きにしろ。座っても寝てもいい」
「な、何すんの……?」
先日俺がプレゼントした青いネクタイ。早速つけてくれてるのは嬉しいけれど、それを緩めているところを見ると──
「ベッドで教えた方が分かりやすいと思ってな」
──やっぱり!
「そそ、そんな昼間っからエロいこととか……」
「昼も夜も関係ねえだろ、俺達は」
「そ、そうだけど!」
ベッドに腰を下ろして腕組みをすると、頼寿がまた俺の前に跪いた。床に下ろした右脚を持ち上げられ、まるで執事がお坊ちゃまの靴を履かせる時のように自分の膝へと俺の足を乗せる。
「な、なに……?」
「手っ取り早く忠誠の証を示すには、足への愛撫が一番だ」
膝に唇が押し付けられる。
「あ……」
ハーフパンツの裾を捲られて、膝から太腿までをゆっくりと舐められる。くすぐったいのに何だか凄くエロチックで、俺は声を出さないよう必死に唇を噛み締めた。
「表情を崩すな。舐めさせて当然という顔をしろ」
「む、無理っ……」
「自称Sなんだろ」
「違っ、……やっぱ違う、俺はSじゃない、そんな器じゃないってば……!」
「まあ分かってたけどよ」
しれっと言われて一瞬ムカついたけど、この状況じゃ何も言い返せない。こんなのでSですなんてとんだ笑い話だ。
「ま、一日トップにしてやるが……今回はお前がボトムの勉強をするための講座だからな。頭飛ばさずにちゃんと見とけよ」
言いながら頼寿が俺の右脚を大きく持ち上げ、唇を近付けた。
「え、……?」
──まさか。まさか、まさか!
「わっ、あぁっ……頼寿、何やって──!」
信じられない光景だった。
「やっ、……!」
床に膝をついた頼寿が、俺の足を丁寧に優しく持って──俺の足の、足の指を口に!
「きき、汚いって……! 俺、裸足でベタベタ歩いてんだぞ! んやっ、しゃぶるな、ぁっ……!」
足の親指にねっとりと頼寿の舌が絡む。時折歯が当たって、吸われて、いやらしくしゃぶられて……
「頼寿の馬鹿ぁっ……」
親指から違う指へ。次はまた違う指を。一本一本ゆっくりと舐りながら、頼寿は上目に俺を見つめていた。俺の反応を伺っているわけじゃない──きっとこういう時は「目を逸らすな」というのが、頼寿のやり方なのだ。
「って、いつまで舐めてんだ!」
「お前が『いい』と言うまでだ」
「もういい! もういいから!」
唾液の糸を引きながら、頼寿の唇が足の指から離れる。
「はぁ、根性ねえな。最低でも二時間は舐めてやるつもりだったが」
「……俺Sじゃないけど、……絶対Mも向いてないわ」
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