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第4話 片隅のステージ
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結局この状態になってしまえば拒むことはできず、俺は仕方なく腰を動かし始めた。
前では頼寿の手がしっかりと俺のそれを握っている。時折指の腹で側面を撫でつつ、俺の反応を伺うように目を細くさせながら。
「く、うぅ……んふ、ぁっ」
「何だその声、カワイコぶってるのか」
「違げえよっ、声我慢すると変な声になるだけ!」
フロアの音楽のお陰で、恐らく絶叫でもしない限り声は周りに聞こえないだろう。それでも頼寿に俺の声を聞かれるのは癪だった。せめてもの抵抗という思いもあったかもしれない。
「ん、んんっ……」
とはいえ完全に声を抑えることはできなかった。頼寿は俺のペニスを握っているだけなのに。こんなのオナニーと変わらないのに。
「タマ」
「っるさい……話しかけんな、……」
頼寿の肩に手を置いて腰を振るなんて、屈辱でしかない。せめて目をつぶってやり過ごしたいのに、話しかけられると嫌でも頼寿の存在を意識してしまう。
「イくまで、黙ってて……!」
「教育係としては、そういうわけにはいかねえな」
「あっ……」
左手で俺のそれを握りながら、頼寿がもう片方の右手の指を先端に押し当ててきた。
「何するっ……あ、あ、やめてそれ……」
「声我慢してるからよ」
「やっ、あぁ……くすぐんなっ……。やめ、あっ、あ……!」
数ある俺の性感帯の中でもトップ3に入る部分を刺激され、堪えていたはずの声が弾けてしまう。
こんなのずるい。こんなの、我慢できるはずない。
「やだ、やめろってば、あぁ……! そこ駄目、ほんとに、やっ、あぁ……」
「随分マシな声になってきたな。まだまだガキくせえけど」
更には握っていた左手も上下に動かされ、もはや腰を振るまでもなく痙攣が止まらない。
頼寿は冷めた目で俺のそこを見ながら、時折舌なめずりするように唇を湿らせている。まるで獣だ。性欲魔獣だ。
「もう駄目、ほんと無理、イッちゃう……!」
「おっと」
そこでいきなり頼寿の手が離れた。言っていた通りおしぼりを使うのかと思ったけれど、違う……頼寿は俺のそこから完全に手を離し、あとほんの少しで達しそうだった俺の射精を「止めた」のだ。
「な、なに……? やめるの、何で……」
「俺がイかせたら意味ねえだろ。お前が自分で腰を振るって条件だったはずだ」
「ど、どうでもいいそんなの……さっさと終わらせろよ」
「終わるかはお前次第だ」
再び頼寿の手が俺のそれを握り、笑った。
「クソ、もうやだ……絶対おわらせる、う……」
そうして俺もまた腰を前後させる。射精直前だったから、このまま擦っていればすぐにイけるはずだ。
「く、うぅ……」
イけるはずなのに──どうして。
頼寿が弄っていた時の刺激が強過ぎたせいで、自分で擦っても全然高ぶらない。
「よ、頼寿……お願い、イけないから……ちょっとだけ扱いて」
「注文の多い奴だな。今まで旦那にどんだけ甘やかされてきたかよく分かるぜ」
「だって、自分でやっても気持ち良くない……お、お前が変なことしたせいだしっ」
「注文には対価を払う必要があるってのは、もう知ってるよな?」
「あ、……」
頼寿が俺の耳元に唇を寄せ、今回の注文に対する「対価」の支払い方法を囁く。
「───」
どうやら俺はとんでもない注文をしてしまったようだ。
頼寿が囁いたそれは、思わず耳を疑うほどの内容だった。
前では頼寿の手がしっかりと俺のそれを握っている。時折指の腹で側面を撫でつつ、俺の反応を伺うように目を細くさせながら。
「く、うぅ……んふ、ぁっ」
「何だその声、カワイコぶってるのか」
「違げえよっ、声我慢すると変な声になるだけ!」
フロアの音楽のお陰で、恐らく絶叫でもしない限り声は周りに聞こえないだろう。それでも頼寿に俺の声を聞かれるのは癪だった。せめてもの抵抗という思いもあったかもしれない。
「ん、んんっ……」
とはいえ完全に声を抑えることはできなかった。頼寿は俺のペニスを握っているだけなのに。こんなのオナニーと変わらないのに。
「タマ」
「っるさい……話しかけんな、……」
頼寿の肩に手を置いて腰を振るなんて、屈辱でしかない。せめて目をつぶってやり過ごしたいのに、話しかけられると嫌でも頼寿の存在を意識してしまう。
「イくまで、黙ってて……!」
「教育係としては、そういうわけにはいかねえな」
「あっ……」
左手で俺のそれを握りながら、頼寿がもう片方の右手の指を先端に押し当ててきた。
「何するっ……あ、あ、やめてそれ……」
「声我慢してるからよ」
「やっ、あぁ……くすぐんなっ……。やめ、あっ、あ……!」
数ある俺の性感帯の中でもトップ3に入る部分を刺激され、堪えていたはずの声が弾けてしまう。
こんなのずるい。こんなの、我慢できるはずない。
「やだ、やめろってば、あぁ……! そこ駄目、ほんとに、やっ、あぁ……」
「随分マシな声になってきたな。まだまだガキくせえけど」
更には握っていた左手も上下に動かされ、もはや腰を振るまでもなく痙攣が止まらない。
頼寿は冷めた目で俺のそこを見ながら、時折舌なめずりするように唇を湿らせている。まるで獣だ。性欲魔獣だ。
「もう駄目、ほんと無理、イッちゃう……!」
「おっと」
そこでいきなり頼寿の手が離れた。言っていた通りおしぼりを使うのかと思ったけれど、違う……頼寿は俺のそこから完全に手を離し、あとほんの少しで達しそうだった俺の射精を「止めた」のだ。
「な、なに……? やめるの、何で……」
「俺がイかせたら意味ねえだろ。お前が自分で腰を振るって条件だったはずだ」
「ど、どうでもいいそんなの……さっさと終わらせろよ」
「終わるかはお前次第だ」
再び頼寿の手が俺のそれを握り、笑った。
「クソ、もうやだ……絶対おわらせる、う……」
そうして俺もまた腰を前後させる。射精直前だったから、このまま擦っていればすぐにイけるはずだ。
「く、うぅ……」
イけるはずなのに──どうして。
頼寿が弄っていた時の刺激が強過ぎたせいで、自分で擦っても全然高ぶらない。
「よ、頼寿……お願い、イけないから……ちょっとだけ扱いて」
「注文の多い奴だな。今まで旦那にどんだけ甘やかされてきたかよく分かるぜ」
「だって、自分でやっても気持ち良くない……お、お前が変なことしたせいだしっ」
「注文には対価を払う必要があるってのは、もう知ってるよな?」
「あ、……」
頼寿が俺の耳元に唇を寄せ、今回の注文に対する「対価」の支払い方法を囁く。
「───」
どうやら俺はとんでもない注文をしてしまったようだ。
頼寿が囁いたそれは、思わず耳を疑うほどの内容だった。
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