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第4話 片隅のステージ
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こんなの絶対間違ってる。暗くて爆音の音楽がかかっているとはいえ、一応は公共の場である店の中で、おっぱい丸出しの上に後ろから乳首を抓られるなんて。
「やだ、ってば……見られる、頼寿っ……」
「見られるのが嫌か?」
「い、嫌に決まってるだろ! おかしいって、こんなの……」
言いかけたその時、別の席に妙なものが見えた。こちらからはソファの背もたれ部分しか見えないが、本来なら座っている人の頭が見えるはずなのに、どういうわけかそこから剥き出しの「脚」が伸びている。
「え? え、え?」
一瞬何かの怪奇現象かと思ったが、違う。それはまさしく「脚」なのだ。
「あっ、あぁ……もっと、もっと吸って……!」
その脚は時折ビクビクと痙攣しているようにも見える。……すなわち、ソファに仰向けで寝転がっている奴が片脚を大きく広げていたのだ。
しかもそいつの台詞から察するに、別の奴が開いた脚の間でイカガワシイ事をしているらしい。公共の場で。
「ひえっ……」
気付けばあちこちの席から「いやん」とか「あふん」みたいな声が聞こえてきている。俺は思わずゾッとして、相変わらず俺の乳首を捏ねている頼寿を振り返って言った。
「こ、こいつら全員おかしい。変なことやってる……!」
「お前もだろうが」
「俺はやってるんじゃない、やられてるんだっ!」
ここにいたら俺も変態になってしまう。
三上会長の大事な愛人・玉雪が。
ふわふわな新雪のようにピュアな青年・玉雪が。
「ゴチャゴチャ言ってねえで、そろそろ勃ってきたか?」
ここにいたら、骨の髄までイカ臭くなってしまう──!
「よ、頼寿……もう帰りたい。お願い、帰して……」
「どうした、怖くなったのか」
その言葉に何度も頷いてみせると、頼寿がニヤリと笑って俺のズボンのファスナーを下ろした。
「何やって、……!」
そのままボタンも外され、中の下着をずらされてしまう。頼寿のそれは、抵抗どころか止めるように言うこともできないほどの早業だった。
「ほれ、勃ってた」
「な、なな……、な……!」
飛び出したのは俺の半勃ちペニス。散々乳首を弄られたせいで反応してしまっている、会長が愛した俺のぷるぷるスイートバナナ。
「何やってんの阿呆──ッ!」
「怖がりながら勃起するなんて、お前マゾの性質あるぞ」
「バカバカ! しまえってば早く! ……ちょ、脚広げんなっ! 頼寿あぁ!」
後ろからグッと膝を持ち上げられ、左右に大きく開かされてしまった。ミラーボールの粒子のようなライトに照らされた俺のそれは、エアコンの風に嬲られ震えている。
「ちょちょ、ほんとやめて。謝るから。もう二度と生意気言わないから。お金あげるから!」
「テンパるな、落ち着け」
「落ち着けるわけがっ……せめて隠してくれよ! お願いだから布か何かかけて、見られたくない……!」
恥ずかしさと屈辱に涙が溢れる。俺はプライドも何もかも捨てて、必死で頼寿に懇願した。
「お、お願い……こんなのいきなり無理……。俺、会長とお前にしかちんちん見られたことないんだよ……。お願いだから勘弁して。な、何でもするから……」
その瞬間、ふ、と頼寿の息が耳にかかった気がした。
「何でもする、か?」
「やだ、ってば……見られる、頼寿っ……」
「見られるのが嫌か?」
「い、嫌に決まってるだろ! おかしいって、こんなの……」
言いかけたその時、別の席に妙なものが見えた。こちらからはソファの背もたれ部分しか見えないが、本来なら座っている人の頭が見えるはずなのに、どういうわけかそこから剥き出しの「脚」が伸びている。
「え? え、え?」
一瞬何かの怪奇現象かと思ったが、違う。それはまさしく「脚」なのだ。
「あっ、あぁ……もっと、もっと吸って……!」
その脚は時折ビクビクと痙攣しているようにも見える。……すなわち、ソファに仰向けで寝転がっている奴が片脚を大きく広げていたのだ。
しかもそいつの台詞から察するに、別の奴が開いた脚の間でイカガワシイ事をしているらしい。公共の場で。
「ひえっ……」
気付けばあちこちの席から「いやん」とか「あふん」みたいな声が聞こえてきている。俺は思わずゾッとして、相変わらず俺の乳首を捏ねている頼寿を振り返って言った。
「こ、こいつら全員おかしい。変なことやってる……!」
「お前もだろうが」
「俺はやってるんじゃない、やられてるんだっ!」
ここにいたら俺も変態になってしまう。
三上会長の大事な愛人・玉雪が。
ふわふわな新雪のようにピュアな青年・玉雪が。
「ゴチャゴチャ言ってねえで、そろそろ勃ってきたか?」
ここにいたら、骨の髄までイカ臭くなってしまう──!
「よ、頼寿……もう帰りたい。お願い、帰して……」
「どうした、怖くなったのか」
その言葉に何度も頷いてみせると、頼寿がニヤリと笑って俺のズボンのファスナーを下ろした。
「何やって、……!」
そのままボタンも外され、中の下着をずらされてしまう。頼寿のそれは、抵抗どころか止めるように言うこともできないほどの早業だった。
「ほれ、勃ってた」
「な、なな……、な……!」
飛び出したのは俺の半勃ちペニス。散々乳首を弄られたせいで反応してしまっている、会長が愛した俺のぷるぷるスイートバナナ。
「何やってんの阿呆──ッ!」
「怖がりながら勃起するなんて、お前マゾの性質あるぞ」
「バカバカ! しまえってば早く! ……ちょ、脚広げんなっ! 頼寿あぁ!」
後ろからグッと膝を持ち上げられ、左右に大きく開かされてしまった。ミラーボールの粒子のようなライトに照らされた俺のそれは、エアコンの風に嬲られ震えている。
「ちょちょ、ほんとやめて。謝るから。もう二度と生意気言わないから。お金あげるから!」
「テンパるな、落ち着け」
「落ち着けるわけがっ……せめて隠してくれよ! お願いだから布か何かかけて、見られたくない……!」
恥ずかしさと屈辱に涙が溢れる。俺はプライドも何もかも捨てて、必死で頼寿に懇願した。
「お、お願い……こんなのいきなり無理……。俺、会長とお前にしかちんちん見られたことないんだよ……。お願いだから勘弁して。な、何でもするから……」
その瞬間、ふ、と頼寿の息が耳にかかった気がした。
「何でもする、か?」
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