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バトル オブ ライブ──開幕〜王者防衛戦
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遊隆が近いうちに期待の新人をゲットしようとも、康政と南雲が引くくらいエロい動画を撮ろうとも、ともあれ現在動画の売上げ一位は俺と雀夜だ。ライブでも絶対一位になりたい。他のカップルに負けたくない。
何より、雀夜のブランドに傷を付けたくない。ナンバーワンモデルの雀夜がライブでは二位、三位だなんて、きっと俺は悔しくて泣いてしまう。
「雀夜の良さをもっと知って貰えるような内容にすればいいんだ」
事務所で貰ったメモ帳を開いて、雀夜の良いところを思い付く限り書き出してみる。……だけどその殆どは「セクシー」だの「エロい」だのばっかりで、とても生放送のライブでは使えなさそうだ。
「それか、雀夜の意外な一面を……ああでも、これは雀夜が嫌がるか」
料理も駄目、ゲームも駄目、イチャイチャも駄目で、雀夜は喋りが得意ではない。一時間ずっと黙っている可能性だってある。
ちゃんと全ての段取りが出来ている動画だからこそ雀夜の良さは発揮するのだ。フリーなライブは、雀夜には向かないのかもしれない……。
「ん。決めた」
俺はメモ帳を閉じて大きく頷き、幸城さんの元へと走った。
そして本番を控えた金曜日、午後八時半。
「あああ、ドキドキする!」
固定カメラの前に用意したテーブルとイス、喉の渇きを潤すためのスポーツドリンク。それから見てる人達が送ってくれたチャットのメッセージを見るためのパソコン。今日俺達が使うのはそれだけだ。
「雀夜。何度も言うけど、見てる人に何言われてもキレたら駄目だからな。イメージダウンに繋がる発言と態度は禁止」
「お前もな」
今日、俺達が配信する内容──それは、ストレートに「ノープラン」だ。考え付かなかったから開き直ってる訳じゃなく、まずは普段の俺達を、取り分け雀夜を見てもらうという目的がある。
「下手なこと言うよりは黙ってるんだぞ。俺が何とかするから」
「ああ」
まだ始まってもいないのに、既に結構な数のファンが待機している。サイト会員限定のライブだから皆ある程度は好意を持ってくれている人達だけど、流石に千人近くの人達が俺達の前にいると考えると、緊張から手が震えてしまう。
「雀夜、桃陽。そろそろ開始するよ~」
「は、はいっ!」
テーブルに両手をついて深呼吸する俺と、腕組みをしてカメラを睨んでいる雀夜。今日の雀夜は七分袖の黒いシャツにシルバーのネックレス、俺の大好きなウェーブがかった黒髪で前髪をアップにし、濃ゆくて凛々しい顔をはっきり出すという感じにヘアメイクされている。控えめに言ってめちゃくちゃカッコいい。
「あああ、カッコいい! 金払うから、終わったらその格好で抱いてくれる?」
「黙っとけ」
撮影担当の井上さんが俺達に向けて手のひらを見せた。五秒前だ。四、三、二……
「こんばんは! 東京ブレイン・コミュニケーションズ、桃陽です!」
『始まった!こんばんはー!』『待ってたよー!』『生桃と生雀夜だ!』『神企画ありがとう』
開始早々、物凄い数のメッセージが飛んできた。それだけでビビってしまい、手だけでなく声も震る。
「ど、どうぞよろしく。初めてだから緊張してるしトチるかもしれないけど……えっと、そんな感じで」
『桃陽がんばって』『桃ちゃん可愛い♡』『雀夜さんも何か喋ってー』
雀夜は腕組みをしたままカメラを睨んでいるだけだ。緊張のあまり気絶しているのかと思ったけれど、違う。コメントを見ていないからライブの実感がないのだろう。
「雀夜、自己紹介」
小声で言うと、雀夜が「ああ」と初めて声を発した。それだけでコメント欄が大騒ぎだ。『ぎゃー!さくやーーー』『雀夜雀夜雀夜雀夜!』『雀夜様最高、抱いて!』……分かってはいたけど、俺と雀夜に対する反応の、この差よ。
「雀夜だ。よろしく」
そしてまたギャーの嵐。皆、こいつはタレントでもアイドルでもない、ただのAV男優だぞ。
『桃陽くんのシャツ可愛い。自前ですか?』
「あ、このシャツはスタイリストさんが用意してくれたんですよ! 雀夜の服もね。髪型もヘアメイクさんがやってくれてるし」
『次の新作いつアップされますか?』
「えっと次のは、来週の頭くらいかな?」
『桃陽、売り専は戻らないの?』
「うん、売り専はもうやらないよ」
『好きな食べ物は何ですか?』
『最近動画外でエッチしたのいつ?』
『雀夜のチンチン見たい』
「えっと好きなのはお菓子で、エッチしたのは秘密で、雀夜のチンチンは見せられないよ!」
コメントが早すぎて慌ててしまう。焦って喋っているうちにコメントが流れてしまい、次の質問がどんどん押し寄せてくる。雀夜は黙ってるし、もうてんてこ舞いだ。
その時。
〈落ち着け桃陽。コメントは見えたやつだけ拾えばいい〉
インカムを通して幸城さんの声が聞こえてきて、何だか凄く安心した。
〈雀夜も手伝ってやれ。桃陽をテンパらせるな〉
「………」
面倒臭そうに雀夜が座り直し、俺の前にあったパソコンを少しだけ自分の方へ引き寄せた。
「……好きな音楽か。特にないな、音楽は殆ど聞かねえ。ヤバいか?」
「そういえば雀夜って音楽聞かないし、テレビも見ないよね。暇な時何やってんの?」
「飲んでるか寝てるかだな」
「オヤジじゃん!」
コメントが「w」で埋め尽くされる。
「雀夜の好きな男のタイプだって」
「咥えるのが上手い奴」
「そんなこと言ったら皆名乗り出ちゃうよ」
「おう、ガンガン名乗り出ろ」
「そういう企画あったら面白いかもね。雀夜のアレを咥える選手権、最速でイかせた人が勝ち」
「始めの奴が有利じゃねえか」
喋っているうちに少しずつ余裕が出てきて、滑らかに言葉が出るようになってきた。雀夜も同じで、ちゃんとコメントを読んで俺に話を振ってくれている。
『動画を見ていると二人が本物の恋人同士に見えます。実際付き合ってないんですか?』
「付き合ってたらビックリだよね。でもこの仕事してると、誰かと付き合うって大変だと思うよ。売り専もそうだけど、性を仕事にするのってその辺の覚悟が一番必要なんだよね」
本当は言いたい。一緒に住んでるし毎晩セックスしてるし、雀夜のことが大好きなんだ。それを知って喜ぶ人も多少はいるかもしれないけれど、駄目だ。雀夜の狂信的なファンの方が圧倒的に多い。
『お互いの好きなところ、嫌いなところが知りたいです』
「雀夜の嫌いなところはね、すぐ俺にアイアンクローするとこ。あれ本当に痛いんだぞ、下手したら意識なくなるから」
「俺はお前が時間にルーズなところが嫌いだ」
「それはすいません。……じゃ、じゃあ好きなところは?」
「………」
雀夜が再び腕組みをして、天井を見つめた。
「中身がガキで、扱いやすいところかな。単純で分かりやすいしよ」
「俺はね、雀夜の仕事に対する真面目さは結構好きだよ。いい動画作るのに妥協しないじゃん。撮影の時だけじゃなくて、日頃から健康に気を使ったりしてるし」
そうだ、雀夜の良いところ。もっともっと皆に伝えたい。
「雀夜は無口だから近寄り難いイメージあるけど、実は面倒見も良いし案外優しいんだよ。俺が何かやらかさない限り、滅多に怒らないしね」
『桃陽、褒めすぎw』『らぶらぶ!』──ヤバい。もう少し抑えないと。
それから当たり障りのない、だけど皆が楽しめるような会話や回答をして、コメディがかった雀夜とのやり取りも見せることができたし、リクエストで雀夜が腹筋を見せたり、俺が下手なモノマネを披露したりと、予想よりずっとずっと盛り上がった。
「それじゃ、あと二分、三分くらいで終わります。皆さん、来てくれてありがとうございました!」
『お疲れ様でした!』『楽しかった、また来ます~』『新作も待ってます!』
ライブは終了時間が来れば自動的に暗転することになっている。だから最後の挨拶を終えて、もうやることはないんだけど、……
『最後にサプライズください!』
そんなコメントが目に入った。
「え、どうしよ? 何も思い付かない、サプライズ……?」
「桃陽」
「はい」
雀夜に肩を叩かれ、顔を向ける──
「っ、……うわっ、あぁぁあぁ……!」
突然唇を塞がれ、あまりのことに驚いた俺はイスから転げ落ちてしまった。「はい、オッケーだよ。お疲れ様!」しかも、そこで終わった。
何より、雀夜のブランドに傷を付けたくない。ナンバーワンモデルの雀夜がライブでは二位、三位だなんて、きっと俺は悔しくて泣いてしまう。
「雀夜の良さをもっと知って貰えるような内容にすればいいんだ」
事務所で貰ったメモ帳を開いて、雀夜の良いところを思い付く限り書き出してみる。……だけどその殆どは「セクシー」だの「エロい」だのばっかりで、とても生放送のライブでは使えなさそうだ。
「それか、雀夜の意外な一面を……ああでも、これは雀夜が嫌がるか」
料理も駄目、ゲームも駄目、イチャイチャも駄目で、雀夜は喋りが得意ではない。一時間ずっと黙っている可能性だってある。
ちゃんと全ての段取りが出来ている動画だからこそ雀夜の良さは発揮するのだ。フリーなライブは、雀夜には向かないのかもしれない……。
「ん。決めた」
俺はメモ帳を閉じて大きく頷き、幸城さんの元へと走った。
そして本番を控えた金曜日、午後八時半。
「あああ、ドキドキする!」
固定カメラの前に用意したテーブルとイス、喉の渇きを潤すためのスポーツドリンク。それから見てる人達が送ってくれたチャットのメッセージを見るためのパソコン。今日俺達が使うのはそれだけだ。
「雀夜。何度も言うけど、見てる人に何言われてもキレたら駄目だからな。イメージダウンに繋がる発言と態度は禁止」
「お前もな」
今日、俺達が配信する内容──それは、ストレートに「ノープラン」だ。考え付かなかったから開き直ってる訳じゃなく、まずは普段の俺達を、取り分け雀夜を見てもらうという目的がある。
「下手なこと言うよりは黙ってるんだぞ。俺が何とかするから」
「ああ」
まだ始まってもいないのに、既に結構な数のファンが待機している。サイト会員限定のライブだから皆ある程度は好意を持ってくれている人達だけど、流石に千人近くの人達が俺達の前にいると考えると、緊張から手が震えてしまう。
「雀夜、桃陽。そろそろ開始するよ~」
「は、はいっ!」
テーブルに両手をついて深呼吸する俺と、腕組みをしてカメラを睨んでいる雀夜。今日の雀夜は七分袖の黒いシャツにシルバーのネックレス、俺の大好きなウェーブがかった黒髪で前髪をアップにし、濃ゆくて凛々しい顔をはっきり出すという感じにヘアメイクされている。控えめに言ってめちゃくちゃカッコいい。
「あああ、カッコいい! 金払うから、終わったらその格好で抱いてくれる?」
「黙っとけ」
撮影担当の井上さんが俺達に向けて手のひらを見せた。五秒前だ。四、三、二……
「こんばんは! 東京ブレイン・コミュニケーションズ、桃陽です!」
『始まった!こんばんはー!』『待ってたよー!』『生桃と生雀夜だ!』『神企画ありがとう』
開始早々、物凄い数のメッセージが飛んできた。それだけでビビってしまい、手だけでなく声も震る。
「ど、どうぞよろしく。初めてだから緊張してるしトチるかもしれないけど……えっと、そんな感じで」
『桃陽がんばって』『桃ちゃん可愛い♡』『雀夜さんも何か喋ってー』
雀夜は腕組みをしたままカメラを睨んでいるだけだ。緊張のあまり気絶しているのかと思ったけれど、違う。コメントを見ていないからライブの実感がないのだろう。
「雀夜、自己紹介」
小声で言うと、雀夜が「ああ」と初めて声を発した。それだけでコメント欄が大騒ぎだ。『ぎゃー!さくやーーー』『雀夜雀夜雀夜雀夜!』『雀夜様最高、抱いて!』……分かってはいたけど、俺と雀夜に対する反応の、この差よ。
「雀夜だ。よろしく」
そしてまたギャーの嵐。皆、こいつはタレントでもアイドルでもない、ただのAV男優だぞ。
『桃陽くんのシャツ可愛い。自前ですか?』
「あ、このシャツはスタイリストさんが用意してくれたんですよ! 雀夜の服もね。髪型もヘアメイクさんがやってくれてるし」
『次の新作いつアップされますか?』
「えっと次のは、来週の頭くらいかな?」
『桃陽、売り専は戻らないの?』
「うん、売り専はもうやらないよ」
『好きな食べ物は何ですか?』
『最近動画外でエッチしたのいつ?』
『雀夜のチンチン見たい』
「えっと好きなのはお菓子で、エッチしたのは秘密で、雀夜のチンチンは見せられないよ!」
コメントが早すぎて慌ててしまう。焦って喋っているうちにコメントが流れてしまい、次の質問がどんどん押し寄せてくる。雀夜は黙ってるし、もうてんてこ舞いだ。
その時。
〈落ち着け桃陽。コメントは見えたやつだけ拾えばいい〉
インカムを通して幸城さんの声が聞こえてきて、何だか凄く安心した。
〈雀夜も手伝ってやれ。桃陽をテンパらせるな〉
「………」
面倒臭そうに雀夜が座り直し、俺の前にあったパソコンを少しだけ自分の方へ引き寄せた。
「……好きな音楽か。特にないな、音楽は殆ど聞かねえ。ヤバいか?」
「そういえば雀夜って音楽聞かないし、テレビも見ないよね。暇な時何やってんの?」
「飲んでるか寝てるかだな」
「オヤジじゃん!」
コメントが「w」で埋め尽くされる。
「雀夜の好きな男のタイプだって」
「咥えるのが上手い奴」
「そんなこと言ったら皆名乗り出ちゃうよ」
「おう、ガンガン名乗り出ろ」
「そういう企画あったら面白いかもね。雀夜のアレを咥える選手権、最速でイかせた人が勝ち」
「始めの奴が有利じゃねえか」
喋っているうちに少しずつ余裕が出てきて、滑らかに言葉が出るようになってきた。雀夜も同じで、ちゃんとコメントを読んで俺に話を振ってくれている。
『動画を見ていると二人が本物の恋人同士に見えます。実際付き合ってないんですか?』
「付き合ってたらビックリだよね。でもこの仕事してると、誰かと付き合うって大変だと思うよ。売り専もそうだけど、性を仕事にするのってその辺の覚悟が一番必要なんだよね」
本当は言いたい。一緒に住んでるし毎晩セックスしてるし、雀夜のことが大好きなんだ。それを知って喜ぶ人も多少はいるかもしれないけれど、駄目だ。雀夜の狂信的なファンの方が圧倒的に多い。
『お互いの好きなところ、嫌いなところが知りたいです』
「雀夜の嫌いなところはね、すぐ俺にアイアンクローするとこ。あれ本当に痛いんだぞ、下手したら意識なくなるから」
「俺はお前が時間にルーズなところが嫌いだ」
「それはすいません。……じゃ、じゃあ好きなところは?」
「………」
雀夜が再び腕組みをして、天井を見つめた。
「中身がガキで、扱いやすいところかな。単純で分かりやすいしよ」
「俺はね、雀夜の仕事に対する真面目さは結構好きだよ。いい動画作るのに妥協しないじゃん。撮影の時だけじゃなくて、日頃から健康に気を使ったりしてるし」
そうだ、雀夜の良いところ。もっともっと皆に伝えたい。
「雀夜は無口だから近寄り難いイメージあるけど、実は面倒見も良いし案外優しいんだよ。俺が何かやらかさない限り、滅多に怒らないしね」
『桃陽、褒めすぎw』『らぶらぶ!』──ヤバい。もう少し抑えないと。
それから当たり障りのない、だけど皆が楽しめるような会話や回答をして、コメディがかった雀夜とのやり取りも見せることができたし、リクエストで雀夜が腹筋を見せたり、俺が下手なモノマネを披露したりと、予想よりずっとずっと盛り上がった。
「それじゃ、あと二分、三分くらいで終わります。皆さん、来てくれてありがとうございました!」
『お疲れ様でした!』『楽しかった、また来ます~』『新作も待ってます!』
ライブは終了時間が来れば自動的に暗転することになっている。だから最後の挨拶を終えて、もうやることはないんだけど、……
『最後にサプライズください!』
そんなコメントが目に入った。
「え、どうしよ? 何も思い付かない、サプライズ……?」
「桃陽」
「はい」
雀夜に肩を叩かれ、顔を向ける──
「っ、……うわっ、あぁぁあぁ……!」
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