僕は魔王董卓仲穎だ！ お前等かかってこいよ！ オラオラ！ と肩を振って威張り歩きたいけれど……

第145話 復讐？ それとも裏切り？ （２）

　それでも長安学園にさえくれば、この学園の理事長でもある劉家の双子だから玉座に座っているとは思うし。もしもいなくても？　何かしら二人に関する事情がわかると思うから。
　僕は先程も説明をした通りで、今日はいつもよりも朝早く、自宅を飛び出し、電車に乗り込み、乗り換えを繰り返しながら慌てて登校……。直ぐに理事長室へと向かえばこの通りだ。

　だから僕は肩を落としてトボトボと下を向きつつ歩きながら自分のクラスへと向かう。



「仲頴君……？」

　僕が下を向きながら教室へと入ればリちゃんが直ぐに声をかけてきた。

　だから教室内に居るクラスメイト達が一斉に僕へと注目をした。

「……ん？　何、リちゃん？」

　僕は下を向いていた顔をゆるりと上げ、にへらと笑いながら彼女へと声を返した。

「劉家の双子は？」

　リちゃんが僕に弁と協のことを尋ねてきた。

　だけど民さんも知っての通りで、弁と協の二人は昨日から自宅に帰らず行方不明になっている。

「ん？　弁と協の二人ならば昨晩から帰宅していない。だから僕は昨晩から二人のことを探していし、学園にもきたけれど……」

　僕はリちゃんへと説明をした。

「そうなんだ？」
「うん」

　僕は頷きつつ自分の席へと向かう。そして席へと着けば──机にカバンを寄りかける。

　でッ、終われば僕は踵を返して今から弁と協の探索だ！　と思えば。