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第119話 盲侯惇! (3)

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「夏侯惇! 貴様~! 良くもアーシの仲穎をやってくれたなぁ~!」
「上田先輩の仇はうちがとっちゃぁるけぇねぇ」

 僕の大事な二人でもある張繡さんと樊稠さんへと、自身の両手を合わせ、ボキボキと関節を鳴らしつつ、ニヤニヤと不気味……と言うか? 余裕の笑みを浮かべつつ近寄る僕を蹴り吹き飛ばした男が誰なのか、やっと解った。理解ができた。

 そう奴の名は【夏侯惇】……。三国志の物語を読んだ事がある者達やゲームをプレイしている者達ならば必ず知っている超有名人の転生者……。証持ちなのだと僕も理解ができれば。
 何故僕が彼の魔力を感じる事もなく、安易に彼の接近を許し、夏候惇の蹴りを真面に食らう羽目にもなったのかも理解ができたのと。
 この力が三国志の中でも強者達だけが持つ力、【一騎当千万夫不当】の力なのだと言う事も僕は理解ができたから。

「うぅ、ううう」と呻りながらも『不味いな』と自身の脳裏で思い。
『そう言えばあいつ、夏侯惇って……。軍神関羽と打ち合いをして引かなかって書いてあったな……』と僕が脳裏で呟くと。

「(そうだ、相棒よ。あいつは、あの軍神関羽とも打ち合いをして引かなかった。魏の名将の一人盲侯惇の転生者だ。郭嘉の場合は本来はかなりの力を持っているのだが。偶々李術と対峙していたのと。デブが儂だと気がついていなかった。だから奴には大きな隙があったから、あっさりと倒すことができた。でも夏侯惇の場合は始めからデブの事を只物ではないと気がついて魔力全開で攻めてきたから曹洪や于禁のようにはいかん。奴に隙を見せれば。今のようにデブの巨躯や牛輔の巨躯でさえも安易に飛んで路面に横たわるようになってしまうぞ)」と久し振りに声が。

 そう僕の心の奥底にいる闇……。魔王董卓が呻り、立てない僕の事をケラケラ笑いながら今迄の戦況を説明してくれた。




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