僕は魔王董卓仲穎だ！ お前等かかってこいよ！ オラオラ！ と肩を振って威張り歩きたいけれど……

第80話 えぇ～、何で僕が～？ （２）

「うぅん、そんな事はない。ないよ。リちゃん……。てぇ、言うか？　僕のサイズに合うかな？　あっ、ははは……」

　僕はリちゃんに自分が用意した白ランが気に入らないのか？　と、自身の目を細め尋ねられて『ブルブル』だよ。
　僕は直立不動──慌てて自分の背筋を伸ばし、首を振り、震えながら、リちゃんへと笑い誤魔化してみた。

　そしてチラリと彼女の様子を窺うと。

「そう、仲穎君～、リが用意していた物を気に入ってくれたのね。本当に良かった～！」

　リちゃんは機嫌を直してくれて、本当に心から喜んでくれているようだから僕はホッと胸を撫でおろす。


「リちゃん？」
「ん？　何、仲穎君？」
「リちゃんはこの学生服をいつから用意していたの？」

　僕はリちゃんから貰い受けた白ランを見て、ふと思い尋ねてみた。


「結構前からだよな、李儒？」
「うん。そうね……。牛輔の言う通りで結構前からだよね。仲頴君に白ランを用意したのは……」

　牛輔君の問いかけに対してリちゃんが考える人になり答えた。

「……高校入学してからじゃなかったけぇ？　リ～が仲穎に用意したのは？」
「うん、確かそうだったはず？」
「うんうん、俺もそんな記憶がある」

　考える人へと変貌しているリちゃんを見ながら張繡さんが言葉を漏らせば。李傕君と郭汜君も頷き、首肯をしながら告げる。