僕は魔王董卓仲穎だ！ お前等かかってこいよ！ オラオラ！ と肩を振って威張り歩きたいけれど……

第60話 更に乱闘は続くぞ（２）

「……じゃ、張繡先輩！　上田先輩の中身は、いつものおデブちゃんじゃのぅて。前世の董卓仲穎の意思が乗っ取っているちゅうことなんですか～？」

　張繡の説明を聞き、また樊稠が奴が驚いた顔を見せる。

　だから張繡の奴が「うん」と頷く迄は良かった。

　しかし、その後が大変になる。

　今迄唖然、呆然と男四人の喧嘩を口を開けたままボ～と見詰め様子を窺っていた李儒の奴がこの通り切れよった。

　そう、我に返った李儒の奴が君主であるこの儂、董卓仲頴に対して憎悪を含んだ目で睨みつけ。

「董卓ー！　私の仲穎を返せぇえええっ！」と怒声を吐いてきた。

　李儒の奴は今迄さんざんとデブの事を玩具して虐めてきたのに。
　デブは自分の物だから返せと怒声を放ってくる。

　でも李儒の奴は主に対して怒声を吐くだけではない。
　奴は大馬鹿者だからすかさず、自身が召喚していた戟を振るい、儂に斬りかかり薙ぎ払ってきた。