俺と（従姉）姉ちゃんの良くある『今日から俺は？』の話だ。

第36話 ちょっとした悪ふざけが（２）

「新作～？」
「……ん？　何だ、山中？」

　俺は他校のヤンキー兄ちゃんの詰襟学ランの首の硬い襟を掴んで、引っ張り、引きずりながら。
　相手が「すんません、すんません。もう勘弁してください」とダンゴムシのように丸まりながら謝罪してくる様子を嘲笑いながら、更に引きずりながら、荒らしい行為を楽しみつつ山中に言葉を返した。

「未だそいつの事をするのか？」

　山中は俺にまだ他校の奴に荒々しい行為をするのか？　と尋ねてきたから。

「今日は俺気分が優れねぇからまだやる」と山中に言葉を返せば。

「ふぅ～ん、じゃ、好きにしろよ」」と山中は告げてくれたので。

「ああ、悪い」と俺はあいつに言葉を返して、生意気にもガンをつけ返してきた他校の奴を天下の往来──。歩道の上で相手の学ランが地面の砂埃で白くなろうが、お構い無しに引きずっていると。

「新作？」
「何だ、山中？」
「そう言えば、マンガでやっていなかったか、ボンタン狩り……？」