俺と（従姉）姉ちゃんの良くある『今日から俺は？』の話だ。

第30話 押しかけの、あの娘の不満？ （３）

　だから俺は自身の目を細め、不快感をあらわにした表情へと移り変わり始めると。

「新作～、あぁ～ん」

　俺の横でちょこんと女う○こ座りをしている浅田唯が、自分が持ってきた【か○ぱえびせん】を一つ俺の口へとタイミング良く声を掛けながら入れてくれたから。俺は正直驚いたから。

　俺は『ガル、ルルル』と他のクラスの奴や先輩達に唸る行為を辞めて「ありがとう。浅田……。（ポリポリ）」とお礼を告げる。

「ふっ、ふふふ」

　浅田唯は俺のお礼を聞くと得意気な態度で微笑むと。

「新作の好きな奴は英語の大道寺だって……。ケラケラ」と。

　俺が久美ちゃん先生にホの字だと言う事を暴露しやがった。

　だから俺の好きな人を知っているツレ以外のメンバー達……。他のクラスの奴等や先輩達は仲良く一斉に。

「えぇえええっ！　嘘～～～！」
「マジかぁ～～～！？」
「冗談だろう～～～？」

「山本～。お前～。マジで頭可笑しいじゃねぇのか～？」と迄言われる程。

　皆は仲良く声を大にして驚嘆を吐くのだが。

　その様子を妖艶に薄ら笑いを浮かべつつ見ていた浅田唯は直ぐに他のクラスの奴や先輩達に。

「そうじゃろ？　可笑しいじゃろぅ？　新作の奴は……」と真剣な顔で告げ。
「あんな婆よりも皆～、うちの方がええと思わん？」

　浅田唯の奴は最後には、真横にいる俺の事を自分の目を細め、睨むガンをつけながら。自分の俺への不満をツレ達が相手にしないし、庇ってもくれないからと。こいつは悪知恵は働くようだから、他のクラスの奴や先輩達に意図的に嘆き、愚痴を漏らし同情票をとってきた。

　だから策士の浅田唯の思惑通りに事が進む。