俺と（従姉）姉ちゃんの良くある『今日から俺は？』の話だ。

第29話 押しかけ彼女？ （６）

　だから大島や山中……。佐田に村上秀樹に直樹と真田他……。俺のツレ達はこんな感じだよ、と言うか？　この後も更に驚愕しながら俺と浅田唯に尋ねてくるから。

「はぁ～、山本～、こいつらが言っている事は本当か～？」
「お前等～。マジか～？」
「何時からだ？　何時からだ？」
「浅田の兄貴は～。お前等二人の事は公認なのか～？」

　こいつ、浅田の奴は一年生の女子で一番綺麗で可愛いと言われているから。こいつの事を狙っている他のクラスの奴等や先輩隊も多々いるらしい。我が校のアイドル様の一人だから。この場！　自転車、バイク置き場に居る他のクラスの奴等や先輩達も驚愕しながら俺達二人へと尋ねてくるけれど。

「いいや、いいや。違う。違うって」と、同級生タメ達に苦笑い。
「先輩、俺達二人は付き合ってはいませんから……。それに俺～、こいつの兄ちゃんと会った事はありませんから。大丈夫です……」

　俺は何が大丈夫なのかは解らないけれど。苦笑いを浮かべつつ、自分の顔の前で手を振りながら、俺と浅田は付き合ってはいないとジェスチャーをするのだった。

「はぁ～、何を言っているの、あんたは～。うちとあんたは～。もう既に付き合っているから～。他の奴等に変なこと～。誤解されるようなことは言わないでよね～」

　でも他を立てれば、こっちが立たずじゃないけれど。浅田唯は俺の皆への言葉や態度を見て不満を漏らしてくる。

「あのな～、浅田～。俺は昨日も言ったけれど、心に想う女性ひとがいるから付き合うのは無理だと言わなかったか～？」

　俺は呆れた声音で浅田唯へと告げた。