俺と（従姉）姉ちゃんの良くある『今日から俺は？』の話だ。

第６話 俺って一人暮らしができるかも？ （３）

「う～ん、そうだな。新作を兄貴の所にかぁ……」
「うん、そう、あなた。お兄さんに聞いてみてよ……」
「う～ん、う～ん、そうだな……」

　家のお袋様がいくら自分の胸を叩いて、俺は良い子だと太鼓判を押しても何故か親父様は中々自分の首を縦に振らないで呻るばかりだから。

　俺は『親父は一体、何に悩んでいるのだろうか？』と首を傾げれば。

「お前……。兄貴の家には新作の従姉になる美奈子が居るんだぞ……。お前、その事をすっかり忘れているだろう？」

　家の親父様は苦笑いを浮かべながらお袋様へと尋ねる。


「あっ！　そう言えば！　美奈子ちゃんいたわよね……」

　お袋様は親父様の問いかけに対して驚愕しながら言葉を返しす。

　そう俺も長らく会っていないからすっかり忘れていたけれど。
　伯父さんの家には、俺よりも一つ年上の従姉の姉ちゃんがいるのだよ。

　その事をお袋様はすっかり忘れて親父様へと提案をだしていたようだ。