☆なんちゃってクエスト★

Natsu

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■救助編

【6】

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 ウルフとの一戦後、ナルシアの提案で村に早くたどり着ける近道を使って進むことになるが、

「――着きました。ここが私の村です」

 なんと山の頂上にある村にたどり着いたのはあれから5時間後のことだった。

「つ、疲れた」

 魔法使いは体力なし。ティアはへなへなと座りこんだ。

「ねぇ、近道したって言うけど、しなかったらどれだけかかったわけ?」

「えっと、5時間15分ぐらいです」

「………」

 本当に近道だったの?と思ったが疲れてティアはなにも言えなかった。
 なんせあの後からモンスターとのバトルの連続で、心身共にズタボロになっているのだ。

「正規ルートもあんなにモンスターでるのか?」

「いえ、まったくでません。近道して獣道を通ったから、モンスターのなわばりにはいったせいだと思います」

「……ああ、そう」

 ロゼンはつっこまなかった。
 が、15分程度しか時間に大差ないなら謎の近道を使わずに正規ルートを通って欲しかったのが本音である。

「だらしねえな。もっと体力つけろよ」

 ゼンスはまだまだ体力ありといった様子だ。

「武道家のあなたと一緒にしないでよ。私、魔法使いなんだけど。……あーもう動けないよー。ぶーぶー!」

 ティアがぶーぶーとわかりやすい文句を言い始める。

「休憩が必要ですね。宿屋はどこでしょうか?」

「はい、あっち……あ…」

 ナルシアは、ミモザに返す答えに詰まった。

「なにか?」

「あの、私の家でもいいですか?」

「なぜです?」

「いえ、さっき言ったんですが今は村に人がいないんで、その」

 ああ、とミモザは軽く村を見渡した。

「そういえばそうでしたね。ということは略奪し放題ですね?」

「はい……はい!? ダ、ダメですよ!」

「冗談です。無人の宿屋に勝手に入るのも失礼ですしね。ナルシアさんのお宅にお邪魔してもよろしいですか?」

「ええ、こちらへどうぞ」

 ロゼンパーティーは、ナルシアについていった。
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