69 / 163
第3章エピローグ 別れと再会の物語
第67話 一難去ってまた海難
しおりを挟む
「ベルチャーナ君、雪原で私に見せびらかしたものは持っているな? 投げろ」
「はいはーい、もうっ、上司でもないのに人使いが荒い……!」
いかなレツェリとて、視界内のすべての位置に『箱』を配置できるわけではない。
この力には、空間を把握する能力が必要だ。俗に空間認識能力と呼ばれるそれを、万物停滞《アンチパンタレイ》を活かすためレツェリはギフトを手にした十歳のころから自分なりの方法で鍛えてはいたが、それでもあまり遠い距離に仮想の箱を置くことはできなかった。
この能力には先天的な部分も多い。それに距離を隔てた場所の空間的な広がりを把握し、その場所のある一定の範囲だけを三次元的に切り取って意識するというのは、人間にとって簡単なことではないのだ。
「まさか魔物相手にこれを使う日がくるなんて——ねっ!」
ベルチャーナは修道服のポケットから、白い液体の入った小ビンを取り出す。その中になにかを入れると、蓋を締め直し、優れた体幹を思わせる整ったフォームでそれを投擲した。
レツェリの手によって——否、眼によって、クラーケン本体への道を塞ぐものはない。エクソシストの強肩によって投げつけられた小ビンは、過つことなくクラーケンの丸みを帯びた赤い頭部——に見えるそれは実のところは胴部であるのだが——に着弾する。
その時、小ビンが木っ端みじんに爆散した。
「ゥ——ゥゥ————ッ!?」
小ビンの中身の正体は、エクソシストが葬送に使用する対イモータルの液体爆薬だ。後から別の溶液を入れ、五秒ほどで大きく爆発を引き起こす。
このように二種を混ぜ合わせるものは聖水の中ではバイナリと呼ばれたが、これは中でも危険性の高いものだ。不死身の怪物に使うためだから当然と言えた。無論爆発でもイモータルは傷つかないが、爆風でその場からどかしたり、一瞬でも動きを止めるために使用する。
ただどちらかと言えば、葬送檻穽と呼ばれる、イモータルを地中に葬送するための穴を咄嗟に用意したり、地形を破壊して有利を作るために使われることの方が多かった。
「今だ、イドラ!」
「言われるまでもない……!」
イモータルのための品が魔物に通じないはずもなく。流石に一撃で殺すほどの威力はないが、クラーケンは衝撃に怯み、残った触手をばたつかせる。
だが、正面の触手はあらかたレツェリが薙ぎ払ったあとだ。イドラは駆け出し、船縁に足をかけ——躊躇なくその身を海へと投げ出した。
海上に浮かぶクラーケンの本体まで、せいぜい15メートル。
——跳躍は二度。それで十分。
イドラの両眼にレツェリのような力はない。当然だ。その目はギフトでもなんでもなく、生まれ持ったただの眼球に過ぎない。
しかし距離に対し、目測で必要な『跳躍』がどの程度か、どの角度と強さで行うべきかを判断することはできる。できるようになるまで、あの聖堂の夜以降、イドラとて鍛錬を積んできた。
それはあるいは、同じレアリティ1の天恵を持つ男が、その左眼の力を活かすべく、空間認識能力を自分なりに鍛えようとしてきたのとも似ているかもしれない。
「はぁっ!」
右手に握る青の天恵を、逆手のまま後方へ振り抜く。
背後の空間がマイナスを帯びた刃に斬られ、膨張する。イドラの体は8メートルほど前方へ押し出され、見様によっては瞬間移動したように現れる。
だが、そこはあくまで船とクラーケンの中間地点。周囲にあるのは深い海。
海に向けて自由落下を始める肉体を、ぐっと腕を斜め下に突き出すように制御する。そして今度はそこにある空間を切り裂いた。
レツェリが世界を『箱』で区切るように、イドラは空間に『壁』を視る。
眼下、水面の上に広がる壁。微妙に角度のついた床のようなそれは、あくまでイドラの脳の中にだけある。
仮想の地平。実存を伴わない、偽られた平面。
それでも、そのシミュレートがなければイドラの能力は成り立たない。ならばきっと必要なことで、価値のあるものだった。
「魔物ごときに——」
二度目の『跳躍』——空間斬裂による座標移動。
今度は、斜め上に跳ぶ。イドラは足の下の空間を膨張させたことで、一気に水面を浮かぶクラーケンの上方へと移動した。
「……つまずいてなんかいられるか!」
赤い怪物が、突然頭上に現れたなにかに気づき、上を向こうとする。それより早く、落下の勢いを乗せながら降り抜かれたナイフの刃が深く突き刺さった。
無論、右手に持つマイナスナイフの負数の刃ではない。今度は空間を斬っていたそれではなく、左手に持つ通常のナイフだ。
「ゥ——グ————!!」
期せず、そこは急所だった。クラーケンの心臓はそこに——一見すると頭頂部のようにも見える胴体の先に存在したのだ。
魔物の体内を巡る血液が、激しく噴き出してくる。
それは珍妙な、青みがかった色をしていた。
「グ——、ゥ…………ゥゥ」
やがて、周囲の触手たちが力なく海の中へと沈んでいき、クラーケン本体もまた、ぐらりとその水面へ倒れ込む。
「お、っと」
「イドラさん! こっちですっ」
「ああ!」
クラーケンの水没に巻き込まれぬよう、イドラは再度右手の負数を振るう。またしても二度の跳躍を伴い、イドラは目測通り、船縁へと無事に着地した。
「すごい……もう完全に使いこなしてますね、移動する能力」
「一撃で仕留めたのにも驚いた。イドラ、クラーケンの心臓があの位置にあることを知っていたのか?」
「心臓? いいや、知らなかった。そうか、やけに出血が夥しいと思ったが……心臓だったのか。ヘンな体の構造だな」
「む……」
レツェリはごくわずかにだけ、表情を歪める。失言だった。船縁から降りるイドラはそれに気付かないふりをする。
ともあれ障害は排した。
まったく突然のことで驚いたが、これで一息つける——
両手のナイフを腰のケースに仕舞い、イドラは何気なく周囲を確認する。クラーケンが沈み、海には平穏が戻ってくる。
その青い水面が……どことなく、傾いているように見えた。
「…………。ん?」
しかし大前提として、海は傾かない。当たり前のことだ。
だから、あり得るとすれば、傾いているのは海そのものではなく、自分たちで。
「あの。ベルちゃんてば、せっかくキショい魔物を倒してやっと終わったーって場面でこんなこと言いたくないんだけどさ。……なんか、船沈んでない?」
下を見る。船の床に、薄く水が張っていた。
一難去ってなんとやら。
船が傾く——つまるところ、浸水が始まっていた。
「破損箇所を探せ、すぐだ!」
小休止をする暇は、まだイドラたちには与えられないようだった。レツェリが言うが早いか、一行は船に水が流れ込んできている場所を探す。ほどなくしてソニアが「ありました!」と声を上げた。
「どれどれ……うわっ、おっきい!」
近くにいたベルチャーナが寄って確かめる。
船の側面に空いていたその穴は、彼女の手のひらよりも一回りか二回りは大きい、船のサイズからすれば大穴と呼んでも差し支えない程度のものだった。
原因は言うまでもなくクラーケンだろう。触手が何度かぶつかってきた際、外装が耐えきれなかったのだ。まだ見つかっていないだけでほかにも破損している部分や、壊れかけているところがある可能性もある。
不幸中の幸いだったのは、その穴が海面ぎりぎりのラインで空いていたことだ。海水の流入は少しずつで済んでいる。これがもし、海面より下の位置で穴が空いていれば、船は段違いの速度で沈没を初めていたに違いない。
しかし——その幸いも、少しばかりの時間的猶予をもたらす程度でしかなかった。
少しずつ流れ込んだ海水が溜まり、船がより沈めば、いずれ穴は海面のラインを下回る。そうなればことは同じだ。
「うぅっ、せっかくクラーケンを倒したって言うのに……っ!」
悔しさを声ににじませながら、ベルチャーナは修道服を勢いよく脱ぎ始める。柔らかくも引き締まった健康的な肢体にぴたりと沿う黒いインナー姿になった彼女は、手早く修道服を丸めて船の大穴へぎゅっと詰め込んだ。
船の浸水を遅らせる的確な処置だ。判断の素早さに、彼女のエクソシストとしての優秀さの一端が現れていると言えよう。
「はいはーい、もうっ、上司でもないのに人使いが荒い……!」
いかなレツェリとて、視界内のすべての位置に『箱』を配置できるわけではない。
この力には、空間を把握する能力が必要だ。俗に空間認識能力と呼ばれるそれを、万物停滞《アンチパンタレイ》を活かすためレツェリはギフトを手にした十歳のころから自分なりの方法で鍛えてはいたが、それでもあまり遠い距離に仮想の箱を置くことはできなかった。
この能力には先天的な部分も多い。それに距離を隔てた場所の空間的な広がりを把握し、その場所のある一定の範囲だけを三次元的に切り取って意識するというのは、人間にとって簡単なことではないのだ。
「まさか魔物相手にこれを使う日がくるなんて——ねっ!」
ベルチャーナは修道服のポケットから、白い液体の入った小ビンを取り出す。その中になにかを入れると、蓋を締め直し、優れた体幹を思わせる整ったフォームでそれを投擲した。
レツェリの手によって——否、眼によって、クラーケン本体への道を塞ぐものはない。エクソシストの強肩によって投げつけられた小ビンは、過つことなくクラーケンの丸みを帯びた赤い頭部——に見えるそれは実のところは胴部であるのだが——に着弾する。
その時、小ビンが木っ端みじんに爆散した。
「ゥ——ゥゥ————ッ!?」
小ビンの中身の正体は、エクソシストが葬送に使用する対イモータルの液体爆薬だ。後から別の溶液を入れ、五秒ほどで大きく爆発を引き起こす。
このように二種を混ぜ合わせるものは聖水の中ではバイナリと呼ばれたが、これは中でも危険性の高いものだ。不死身の怪物に使うためだから当然と言えた。無論爆発でもイモータルは傷つかないが、爆風でその場からどかしたり、一瞬でも動きを止めるために使用する。
ただどちらかと言えば、葬送檻穽と呼ばれる、イモータルを地中に葬送するための穴を咄嗟に用意したり、地形を破壊して有利を作るために使われることの方が多かった。
「今だ、イドラ!」
「言われるまでもない……!」
イモータルのための品が魔物に通じないはずもなく。流石に一撃で殺すほどの威力はないが、クラーケンは衝撃に怯み、残った触手をばたつかせる。
だが、正面の触手はあらかたレツェリが薙ぎ払ったあとだ。イドラは駆け出し、船縁に足をかけ——躊躇なくその身を海へと投げ出した。
海上に浮かぶクラーケンの本体まで、せいぜい15メートル。
——跳躍は二度。それで十分。
イドラの両眼にレツェリのような力はない。当然だ。その目はギフトでもなんでもなく、生まれ持ったただの眼球に過ぎない。
しかし距離に対し、目測で必要な『跳躍』がどの程度か、どの角度と強さで行うべきかを判断することはできる。できるようになるまで、あの聖堂の夜以降、イドラとて鍛錬を積んできた。
それはあるいは、同じレアリティ1の天恵を持つ男が、その左眼の力を活かすべく、空間認識能力を自分なりに鍛えようとしてきたのとも似ているかもしれない。
「はぁっ!」
右手に握る青の天恵を、逆手のまま後方へ振り抜く。
背後の空間がマイナスを帯びた刃に斬られ、膨張する。イドラの体は8メートルほど前方へ押し出され、見様によっては瞬間移動したように現れる。
だが、そこはあくまで船とクラーケンの中間地点。周囲にあるのは深い海。
海に向けて自由落下を始める肉体を、ぐっと腕を斜め下に突き出すように制御する。そして今度はそこにある空間を切り裂いた。
レツェリが世界を『箱』で区切るように、イドラは空間に『壁』を視る。
眼下、水面の上に広がる壁。微妙に角度のついた床のようなそれは、あくまでイドラの脳の中にだけある。
仮想の地平。実存を伴わない、偽られた平面。
それでも、そのシミュレートがなければイドラの能力は成り立たない。ならばきっと必要なことで、価値のあるものだった。
「魔物ごときに——」
二度目の『跳躍』——空間斬裂による座標移動。
今度は、斜め上に跳ぶ。イドラは足の下の空間を膨張させたことで、一気に水面を浮かぶクラーケンの上方へと移動した。
「……つまずいてなんかいられるか!」
赤い怪物が、突然頭上に現れたなにかに気づき、上を向こうとする。それより早く、落下の勢いを乗せながら降り抜かれたナイフの刃が深く突き刺さった。
無論、右手に持つマイナスナイフの負数の刃ではない。今度は空間を斬っていたそれではなく、左手に持つ通常のナイフだ。
「ゥ——グ————!!」
期せず、そこは急所だった。クラーケンの心臓はそこに——一見すると頭頂部のようにも見える胴体の先に存在したのだ。
魔物の体内を巡る血液が、激しく噴き出してくる。
それは珍妙な、青みがかった色をしていた。
「グ——、ゥ…………ゥゥ」
やがて、周囲の触手たちが力なく海の中へと沈んでいき、クラーケン本体もまた、ぐらりとその水面へ倒れ込む。
「お、っと」
「イドラさん! こっちですっ」
「ああ!」
クラーケンの水没に巻き込まれぬよう、イドラは再度右手の負数を振るう。またしても二度の跳躍を伴い、イドラは目測通り、船縁へと無事に着地した。
「すごい……もう完全に使いこなしてますね、移動する能力」
「一撃で仕留めたのにも驚いた。イドラ、クラーケンの心臓があの位置にあることを知っていたのか?」
「心臓? いいや、知らなかった。そうか、やけに出血が夥しいと思ったが……心臓だったのか。ヘンな体の構造だな」
「む……」
レツェリはごくわずかにだけ、表情を歪める。失言だった。船縁から降りるイドラはそれに気付かないふりをする。
ともあれ障害は排した。
まったく突然のことで驚いたが、これで一息つける——
両手のナイフを腰のケースに仕舞い、イドラは何気なく周囲を確認する。クラーケンが沈み、海には平穏が戻ってくる。
その青い水面が……どことなく、傾いているように見えた。
「…………。ん?」
しかし大前提として、海は傾かない。当たり前のことだ。
だから、あり得るとすれば、傾いているのは海そのものではなく、自分たちで。
「あの。ベルちゃんてば、せっかくキショい魔物を倒してやっと終わったーって場面でこんなこと言いたくないんだけどさ。……なんか、船沈んでない?」
下を見る。船の床に、薄く水が張っていた。
一難去ってなんとやら。
船が傾く——つまるところ、浸水が始まっていた。
「破損箇所を探せ、すぐだ!」
小休止をする暇は、まだイドラたちには与えられないようだった。レツェリが言うが早いか、一行は船に水が流れ込んできている場所を探す。ほどなくしてソニアが「ありました!」と声を上げた。
「どれどれ……うわっ、おっきい!」
近くにいたベルチャーナが寄って確かめる。
船の側面に空いていたその穴は、彼女の手のひらよりも一回りか二回りは大きい、船のサイズからすれば大穴と呼んでも差し支えない程度のものだった。
原因は言うまでもなくクラーケンだろう。触手が何度かぶつかってきた際、外装が耐えきれなかったのだ。まだ見つかっていないだけでほかにも破損している部分や、壊れかけているところがある可能性もある。
不幸中の幸いだったのは、その穴が海面ぎりぎりのラインで空いていたことだ。海水の流入は少しずつで済んでいる。これがもし、海面より下の位置で穴が空いていれば、船は段違いの速度で沈没を初めていたに違いない。
しかし——その幸いも、少しばかりの時間的猶予をもたらす程度でしかなかった。
少しずつ流れ込んだ海水が溜まり、船がより沈めば、いずれ穴は海面のラインを下回る。そうなればことは同じだ。
「うぅっ、せっかくクラーケンを倒したって言うのに……っ!」
悔しさを声ににじませながら、ベルチャーナは修道服を勢いよく脱ぎ始める。柔らかくも引き締まった健康的な肢体にぴたりと沿う黒いインナー姿になった彼女は、手早く修道服を丸めて船の大穴へぎゅっと詰め込んだ。
船の浸水を遅らせる的確な処置だ。判断の素早さに、彼女のエクソシストとしての優秀さの一端が現れていると言えよう。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています
転移先は迷宮入り口でした~レアアイテムと交換できるモノリスのお蔭で無双します~
まるせい
ファンタジー
クラスチェンジの儀式の最中、ライアスはどこか知らない場所へと転移させられた。そこには天に届く程の巨大な木とその根元には小屋があった。
小屋の中には漆黒のプレートがあり、浮かび出る文字によると、素材をポイントに変換し、そのポイントに応じでアイテムと交換をしてくれるらしい。
伝説の武器や伝説の防具の他に、食糧や無限に収納する鞄や魔法石などなど、普通なら手に入らない超レアアイテムが手に入るという。
ライアスは元の場所に戻るため、迷宮を攻略することにした。
怪力幼女は恋愛関係おことわり!
白生荼汰
ファンタジー
恋愛のいざこざに巻き込まれて死んだ榊千尋は、気がつけば見知らぬ世界で幼女となっていた。
声が小さいコミュ障の美形ロイの厄介になりつつ、千尋改めチーロは異世界で生きていく。
カクヨム、小説家になろうにも投稿してます。
異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜
KeyBow
ファンタジー
主人公の井野口 孝志は交通事故により死亡し、異世界へ転生した。
そこは剣と魔法の王道的なファンタジー世界。
転生した先は侯爵家の子息。
妾の子として家督相続とは無縁のはずだったが、兄の全てが事故により死亡し嫡男に。
女神により魔王討伐を受ける者は記憶を持ったまま転生させる事が出来ると言われ、主人公はゲームで遊んだ世界に転生した。
ゲームと言ってもその世界を模したゲームで、手を打たなければこうなる【if】の世界だった。
理不尽な死を迎えるモブ以下のヒロインを救いたく、転生した先で14歳の時にギフトを得られる信託の儀の後に追放されるが、その時に備えストーリーを変えてしまう。
メイヤと言うゲームでは犯され、絶望から自殺した少女をそのルートから外す事を幼少期より決めていた。
しかしそう簡単な話ではない。
女神の意図とは違う生き様と、ゲームで救えなかった少女を救う。
2人で逃げて何処かで畑でも耕しながら生きようとしていたが、計画が狂い何故か闘技場でハッスルする未来が待ち受けているとは物語がスタートした時はまだ知らない・・・
多くの者と出会い、誤解されたり頼られたり、理不尽な目に遭ったりと、平穏な生活を求める主人公の思いとは裏腹に波乱万丈な未来が待ち受けている。
しかし、主人公補正からかメインストリートから逃げられない予感。
信託の儀の後に侯爵家から追放されるところから物語はスタートする。
いつしか追放した侯爵家にザマアをし、経済的にも見返し謝罪させる事を当面の目標とする事へと、物語の早々に変化していく。
孤児達と出会い自活と脱却を手伝ったりお人好しだ。
また、貴族ではあるが、多くの貴族が好んでするが自分は奴隷を性的に抱かないとのポリシーが行動に規制を掛ける。
果たして幸せを掴む事が出来るのか?魔王討伐から逃げられるのか?・・・
秘宝を集めし領主~異世界から始める領地再建~
りおまる
ファンタジー
交通事故で命を落とした平凡なサラリーマン・タカミが目を覚ますと、そこは荒廃した異世界リューザリアの小さな領地「アルテリア領」だった。突然、底辺貴族アルテリア家の跡取りとして転生した彼は、何もかもが荒れ果てた領地と困窮する領民たちを目の当たりにし、彼らのために立ち上がることを決意する。
頼れるのは前世で得た知識と、伝説の秘宝の力。仲間と共に試練を乗り越え、秘宝を集めながら荒廃した領地を再建していくタカミ。やがて貴族社会の権力争いにも巻き込まれ、孤立無援となりながらも、領主として成長し、リューザリアで成り上がりを目指す。新しい世界で、タカミは仲間と共に領地を守り抜き、繁栄を築けるのか?
異世界での冒険と成長が交錯するファンタジーストーリー、ここに開幕!
聖女の地位も婚約者も全て差し上げます〜LV∞の聖女は冒険者になるらしい〜
みおな
ファンタジー
ティアラ・クリムゾンは伯爵家の令嬢であり、シンクレア王国の筆頭聖女である。
そして、王太子殿下の婚約者でもあった。
だが王太子は公爵令嬢と浮気をした挙句、ティアラのことを偽聖女と冤罪を突きつけ、婚約破棄を宣言する。
「聖女の地位も婚約者も全て差し上げます。ごきげんよう」
父親にも蔑ろにされていたティアラは、そのまま王宮から飛び出して家にも帰らず冒険者を目指すことにする。
【完結済み】番(つがい)と言われましたが、冒険者として精進してます。
BBやっこ
ファンタジー
冒険者として過ごしていたセリが、突然、番と言われる。「番って何?」
「初めて会ったばかりなのに?」番認定されたが展開に追いつけない中、元実家のこともあり
早々に町を出て行く必要がある。そこで、冒険者パーティ『竜の翼』とともに旅立つことになった[第1章]次に目指すは? [おまけ]でセリの過去を少し!
[第2章]王都へ!森、馬車の旅、[第3章]貿易街、
[第4章]港街へ。追加の依頼を受け3人で船旅。
[第5章]王都に到着するまで
闇の友、後書きにて完結です。
スピンオフ⬇︎
『[R18]運命の相手とベッドの上で体を重ねる』←ストーリーのリンクあり
『[R18] オレ達と番の女は、巣篭もりで愛欲に溺れる。』短編完結済み
番外編のセリュートを主人公にパラレルワールド
『当主代理ですが、実父に会った記憶がありません。』
※それぞれ【完結済み】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる