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第四章 そして学園
挿入話 テンダー=セラータ 2
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「俺もリリーの婚約者候補に名乗り出たいので」
気づいたら、口からそう言葉が出ていた。
皆も驚いた顔で俺を見ている。それはそうだ。言った自分が一番驚いているのだから。……サラだけはニヤニヤしていて、ちょっとあれだけど。
でもだって、このタイミングを逃したら、もう一生言えないと思って。いや違う、違う?そう、俺は自分の気持ちを言うつもりなんてなかった。一生、そう。どこかでリリアンナはサーフィスと共に生きるだろうと思っていて。だってサーフィスは王太子で勇者で綺麗でカッコよくて。何より先にリリアンナを好きになっていたから。
『先に好きになった方が偉いわけでもないのよ?』
ウンディーネ様の言葉に、頭を殴られた気がした。いや、心のどこかにはあったことだけれど、逃げていた自分に気づいた、が正しいかな。
「フィス、そしてルシー。今まで言えずに済まなかった。いや、言うつもりもなかったんだ。……でも俺も、自分の気持ちに正直に生きたい。許して、もらえるだろうか」
「テンダー。当たり前だ。むしろ俺の許可なんかいらないだろ」
『そうさなあ、人の気持ちは自由だからの。しかもリリーは愛らしいからの。惚れるのも仕方ないしのぅ。そして決めるのはリリーだ』
「そう、ですね」
と、振り返った先のリリアンナは、顔を真っ赤にして口をハクハクさせていた。妖精たちが『リリーだいじょうぶ?』『お顔も体もまっかっか~!』と、キラキラと飛んでいる。妖精たちは楽しそうだけど、リリアンナは涙目だ。
リリアンナも、急な話で驚いているだろう。けれどもう、ここで引くわけには行かない。
「リリー、驚かせたと思うけど、俺も君が好きなんだ。初めて会った時も、素直でかわいい子だなと思っていて。それからずっと、皆に分け隔てなく振り撒く笑顔も、全てを受け入れてくれるような強さも、前向きなところも見ていて、いつしか強く惹かれていた。ずっと一番近くで守りたいと……心から思う。
リリーがもし、婚約者を考えるようになったなら。俺も候補にいれてもらえるだろうか?」
リリアンナの座る椅子の横に跪いて言葉を紡ぐ。こんな仲間の面前で恥ずかしさもあるけれど、皆にも聞いてほしい宣言のようなものでもあった。
「……っ、は、はい……」
リリアンナは真っ赤でプルプル震えながらも、首を縦に振ってくれた。考えてくれるということだけだけど、今はこれで充分だ。
「ありがとう。これからもよろしくな!」
俺がホッとして笑顔を向けると、恥ずかしそうに「うん」と笑顔を返してくれた。それがまた、なかなか破壊力のある笑顔だった。
「やばい……」
思わず天を仰ぐ。油断すると、抱きしめてしまいそうだ。……確かに、ルシールはずるいな。今後はさらに厳しくさせてもらおう。
「う、う~ん、もしやと思っていたけど、やっぱりテンダーもかあ。これは、反対しづらいわ……」
「えっ、マリー!そこはフィスにも平等に頼むよ!」
マリーアの呟きに、マークスが慌ててフォローしている。あれ?そういえば……
「マリーはフィスに少し厳しくないか?なんでだ?フィスは完璧と言ってもいいような王子様だと思うが。一途だし」
俺から見ても、フィスは完璧王子だ。だからこそ諦めようとしていたのもあるわけで。
純粋に疑問に思っただけだが、マリーア、リリアンナ、ヒンター、マークスが苦笑して言い淀む。あれ、そんなに不味かったのか?
「……テンダーに手放しで褒められるのはありがたいけれど、俺も最初から完璧なんかじゃなかったんだよ。……今だって、まだまだだしな」
本人のサーフィスが眉を下げながら肩を竦めてそう話した。サーフィスがまだまだなら俺はどうしようとも思ったが、何かありそうでそれ以上は言うのを止めた。
うん、これからも俺は俺で自分らしく頑張るしかないよな。それは、サバンズ姉妹がさらりと認めてくれたことだ。
まずは、得意のかわいい小物作りから攻めようか。リリアンナの幸せそうな笑顔を見るために。
気づいたら、口からそう言葉が出ていた。
皆も驚いた顔で俺を見ている。それはそうだ。言った自分が一番驚いているのだから。……サラだけはニヤニヤしていて、ちょっとあれだけど。
でもだって、このタイミングを逃したら、もう一生言えないと思って。いや違う、違う?そう、俺は自分の気持ちを言うつもりなんてなかった。一生、そう。どこかでリリアンナはサーフィスと共に生きるだろうと思っていて。だってサーフィスは王太子で勇者で綺麗でカッコよくて。何より先にリリアンナを好きになっていたから。
『先に好きになった方が偉いわけでもないのよ?』
ウンディーネ様の言葉に、頭を殴られた気がした。いや、心のどこかにはあったことだけれど、逃げていた自分に気づいた、が正しいかな。
「フィス、そしてルシー。今まで言えずに済まなかった。いや、言うつもりもなかったんだ。……でも俺も、自分の気持ちに正直に生きたい。許して、もらえるだろうか」
「テンダー。当たり前だ。むしろ俺の許可なんかいらないだろ」
『そうさなあ、人の気持ちは自由だからの。しかもリリーは愛らしいからの。惚れるのも仕方ないしのぅ。そして決めるのはリリーだ』
「そう、ですね」
と、振り返った先のリリアンナは、顔を真っ赤にして口をハクハクさせていた。妖精たちが『リリーだいじょうぶ?』『お顔も体もまっかっか~!』と、キラキラと飛んでいる。妖精たちは楽しそうだけど、リリアンナは涙目だ。
リリアンナも、急な話で驚いているだろう。けれどもう、ここで引くわけには行かない。
「リリー、驚かせたと思うけど、俺も君が好きなんだ。初めて会った時も、素直でかわいい子だなと思っていて。それからずっと、皆に分け隔てなく振り撒く笑顔も、全てを受け入れてくれるような強さも、前向きなところも見ていて、いつしか強く惹かれていた。ずっと一番近くで守りたいと……心から思う。
リリーがもし、婚約者を考えるようになったなら。俺も候補にいれてもらえるだろうか?」
リリアンナの座る椅子の横に跪いて言葉を紡ぐ。こんな仲間の面前で恥ずかしさもあるけれど、皆にも聞いてほしい宣言のようなものでもあった。
「……っ、は、はい……」
リリアンナは真っ赤でプルプル震えながらも、首を縦に振ってくれた。考えてくれるということだけだけど、今はこれで充分だ。
「ありがとう。これからもよろしくな!」
俺がホッとして笑顔を向けると、恥ずかしそうに「うん」と笑顔を返してくれた。それがまた、なかなか破壊力のある笑顔だった。
「やばい……」
思わず天を仰ぐ。油断すると、抱きしめてしまいそうだ。……確かに、ルシールはずるいな。今後はさらに厳しくさせてもらおう。
「う、う~ん、もしやと思っていたけど、やっぱりテンダーもかあ。これは、反対しづらいわ……」
「えっ、マリー!そこはフィスにも平等に頼むよ!」
マリーアの呟きに、マークスが慌ててフォローしている。あれ?そういえば……
「マリーはフィスに少し厳しくないか?なんでだ?フィスは完璧と言ってもいいような王子様だと思うが。一途だし」
俺から見ても、フィスは完璧王子だ。だからこそ諦めようとしていたのもあるわけで。
純粋に疑問に思っただけだが、マリーア、リリアンナ、ヒンター、マークスが苦笑して言い淀む。あれ、そんなに不味かったのか?
「……テンダーに手放しで褒められるのはありがたいけれど、俺も最初から完璧なんかじゃなかったんだよ。……今だって、まだまだだしな」
本人のサーフィスが眉を下げながら肩を竦めてそう話した。サーフィスがまだまだなら俺はどうしようとも思ったが、何かありそうでそれ以上は言うのを止めた。
うん、これからも俺は俺で自分らしく頑張るしかないよな。それは、サバンズ姉妹がさらりと認めてくれたことだ。
まずは、得意のかわいい小物作りから攻めようか。リリアンナの幸せそうな笑顔を見るために。
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妖精さん!大集合!(笑)
王家が妖精さんに好かれる為に
マトモになってくるますように、、!
↑
マトモじゃないと思ってるワタシ😂
姉妹が自由に幸せになってくれたら、
それでいーのだ!(笑)
今年も沢山ありがとう!(´▽`)
来年もよろしくお願いします🙏
わあ、ずっとお付き合いいただけて、嬉しいです!ありがとうございます😆💕✨
dragon.9さんの筋金入りの王家嫌いが、いっそ清々しいです!笑
姉妹は幸せ目指して突き進みます!👍️
本当に応援ありがとうございます!
来年もよろしくお願いいたします!!
王家も精進します!笑
マリーア姉様!素敵(><)*。
リリちゃんもー!
2人には
王家の魔の手から逃れて幸せになってほしいわぁ!(*˘︶˘*).。.:*♡
個人的に王家を毛嫌いしている私(笑)
続けてのご感想、ありがとうこざいます!
王家嫌い!笑
ちょっと分かる気もします(^-^;
さてさて、サバンズ姉妹ちゃんはどう転がるか?!
とりあえず、姉は妹しか見えていないので、そこからです!笑
王子って
王族って
ろくな奴いないんだなぁ、、!
感慨深い、!、
ご感想、ありがとうこざいます!
王子も、これから成長する、かも?
見守っていただけましたら、幸いです。