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第二章 夢と魔法の国
23.王城再び
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妖精さんの祝福のレア度に騒ぎはしたものの、その後はいつものように朝食を美味しくいただいた。
落ち着いてから、私はリリスから「いつでも呼んで」と言われたことを思い出しお父様に伝えたが、陛下にお伝えするまで自粛するように言われてしまった。ちぇっ。
仕方ないけどさ。こんなことなら黙ってれば良かったと過るけども、私も勉強不足でしたしね……。後悔先に立たずだ。
そんなこんなで二日後。
私たち家族は王城に来ています。仕事早いな~、陛下。
しかし、こんなすぐにまたお城に来ようとは想定外もいいとこだよ。
原作でももちろんこんなイベントないし。そりゃそうだよね、家族仲が最悪だったわけだし。そこが変わっただけで、運命って変わるんだなあ。何となく理解していたけど、改めて凄さと言うか怖さも感じてしまう。けれど、自分で望んだことでもあるんだし!人間万事塞翁が馬を信じて突き進もう。守るぞ、お嬢様生活。楽しもう、せっかくのファンタジー。
「よく来てくれた、サバンズ家の皆」
今日は謁見の間ではなく、王宮の応接室に通された。ひとまず、まだ王家とうちだけの話にしたいらしい。
陛下と王妃殿下、そして王太子殿下も一緒だ。殿下の弟君もいるけれど、まだ5歳なのでお留守番なのだろう。
王族の登場に、ソファーから立ち上がろうとした私たちを、陛下が手で制する。
「そのままでよい。畏まった挨拶も不要だ。皆、急な呼び出しに応じてもらい、感謝する」
「とんでもないことでございます」
陛下の言葉にお父様が座ったまま頭を下げ、私たちも黙って頭を下げる。
殿下の色味は陛下と同じだけど、この中性的なキラキラ感は、どうやらお母様の王妃殿下似だ。
「マリーア嬢、リリアンナ嬢。サーフィスが世話になっているね。仲良くしてくれて、ありがとう」
「特別に仲良くしている訳ではないですよ、陛下」
にこやかに私たち姉妹に話しかけてくれた陛下に、私たちが返事をする前にお父様が黒い笑顔で返す。え、大丈夫なの?
「そんなにつれないことを言わんでもいいだろうが、アルバート」
「それは失礼致しました」
ん?と首を傾げる私たちに、王妃殿下が優しく説明してくれる。
「ふふっ。陛下と侯爵は学園の同級生で親友なのよ。マリーアさんもリリアンナさんも、サーフィスと友人になってくれたら嬉しいわ」
「王妃殿下、あくまで友人ですからな!」
「分かってますよ。本当にお嬢様たちが大切なのね、侯爵」
王妃殿下も、空のように広い心で返してくれる。後で聞いたら、王妃殿下も同級生だったんだって。だからか。まあ、お父様の家族への溺愛ぶりをみていたら、いろいろ諦めてくれたのかもしれない。
「サバンズ侯爵、先日は夫人にも世話になった。お嬢様方にも友人になることを認めてもらえたので、今後ともよろしく頼む」
「あくまで友人ですがな!」
殿下とお父様にも火花が見えます。殿下もさすが王族と言うべきか、こんな面倒な、げふんげふん、家族思いのお父様に負けずに笑顔で張り合ってる。
お母様は静観を決め込んだようで、安定のアルカイックスマイルだ。
「コホン。ではそろそろ本題に入ろうか。リリアンナ嬢、粗方お父上から聞いているが、妖精と会った経緯を改めて聞かせてもらえるかな?」
「はい、陛下」
良かった、いつまでこの不毛な争いが続くのかと思ったよ。
やっと話が進むわと思いつつ、リリスとの出会いを順を追って説明する。
「王宮庭園に仲間がたくさんいると?」
「はい。わたくしも、お茶会の時は見えなかったのですが。そして、殿下のこともあの子って。大切に想われてそうでしたよ」
「そうなんだ……」
殿下が不思議そうな顔で呟いた。
「はい。殿下はお会いしたことはなかったのですか?」
「残念だけどね」
そうなのか。意外なような、納得できるような。
「ふむ。そのリリスとやらは呼べば会えると?」
「はい」
陛下は少し逡巡した後、「皆で庭園に行ってみるか」と提案した。もちろん誰も反対せず、ソファーから立ち上がる。そして陛下とお父様を筆頭に、庭園に向かって歩きだした。陛下はしきりにお父様に何かを話して睨まれている。小声だから聞こえないけど、また不毛な争いかなあ、あれ……。
「リリアンナ嬢。今日も来てくれてありがとう。妖精なんて凄く驚いたけど、また会えて嬉しいよ」
いつの間にか隣を歩いていた殿下が、王子様スマイルで恥ずかしげもなく、さらりとそんなことを言ってきた。すごいなー、私がちょっと照れちゃうよ。ここは平常心、平常心。
「こちらこそ、私事でお時間を取っていただいて、ありがとうございます」
「私事でもないんじゃないか?それにしてもすごいね、リリアンナ嬢は。妖精にも好かれるなんて、さすがというか」
「そ、う、でしょうか?でも、殿下にいただいたお花に付いてきたみたいですから。そもそも殿下が好かれていたのだと思いますよ?」
「そうかな?だったらわたしも嬉しいな」
「きっとそうですよ!」
ふふっ、殿下も嬉しそう。ずっとニコニコしている。妖精さんに見守られていたなんて、幸せだもんね!わかるわかる!私もつられてニコニコしちゃう。「お庭で会えるの楽しみです!」と、テンション上がりまくりだ。緊張も解れてきて、だんだん楽しくなってきた。
赤い顔を横に背けて「……妖精に、感謝だな」と呟いた殿下の声も聞こえないほどに。
「あらあら、まあまあ。可愛い二人だわあ。ねえ?ジョセフィーヌ」
「左様でございますね。子ども同士は微笑ましいですわね。……マリーアもいってらっしゃい?」
「!はいっ、お任せください、お義母様!」
後ろでもそんなやり取りがあったのも知らず、合流してきたマリーアと楽しく手を繋ぎ、殿下の微妙な笑顔にも気づかずウキウキな私。
リリス、今会いに行きますわ!
落ち着いてから、私はリリスから「いつでも呼んで」と言われたことを思い出しお父様に伝えたが、陛下にお伝えするまで自粛するように言われてしまった。ちぇっ。
仕方ないけどさ。こんなことなら黙ってれば良かったと過るけども、私も勉強不足でしたしね……。後悔先に立たずだ。
そんなこんなで二日後。
私たち家族は王城に来ています。仕事早いな~、陛下。
しかし、こんなすぐにまたお城に来ようとは想定外もいいとこだよ。
原作でももちろんこんなイベントないし。そりゃそうだよね、家族仲が最悪だったわけだし。そこが変わっただけで、運命って変わるんだなあ。何となく理解していたけど、改めて凄さと言うか怖さも感じてしまう。けれど、自分で望んだことでもあるんだし!人間万事塞翁が馬を信じて突き進もう。守るぞ、お嬢様生活。楽しもう、せっかくのファンタジー。
「よく来てくれた、サバンズ家の皆」
今日は謁見の間ではなく、王宮の応接室に通された。ひとまず、まだ王家とうちだけの話にしたいらしい。
陛下と王妃殿下、そして王太子殿下も一緒だ。殿下の弟君もいるけれど、まだ5歳なのでお留守番なのだろう。
王族の登場に、ソファーから立ち上がろうとした私たちを、陛下が手で制する。
「そのままでよい。畏まった挨拶も不要だ。皆、急な呼び出しに応じてもらい、感謝する」
「とんでもないことでございます」
陛下の言葉にお父様が座ったまま頭を下げ、私たちも黙って頭を下げる。
殿下の色味は陛下と同じだけど、この中性的なキラキラ感は、どうやらお母様の王妃殿下似だ。
「マリーア嬢、リリアンナ嬢。サーフィスが世話になっているね。仲良くしてくれて、ありがとう」
「特別に仲良くしている訳ではないですよ、陛下」
にこやかに私たち姉妹に話しかけてくれた陛下に、私たちが返事をする前にお父様が黒い笑顔で返す。え、大丈夫なの?
「そんなにつれないことを言わんでもいいだろうが、アルバート」
「それは失礼致しました」
ん?と首を傾げる私たちに、王妃殿下が優しく説明してくれる。
「ふふっ。陛下と侯爵は学園の同級生で親友なのよ。マリーアさんもリリアンナさんも、サーフィスと友人になってくれたら嬉しいわ」
「王妃殿下、あくまで友人ですからな!」
「分かってますよ。本当にお嬢様たちが大切なのね、侯爵」
王妃殿下も、空のように広い心で返してくれる。後で聞いたら、王妃殿下も同級生だったんだって。だからか。まあ、お父様の家族への溺愛ぶりをみていたら、いろいろ諦めてくれたのかもしれない。
「サバンズ侯爵、先日は夫人にも世話になった。お嬢様方にも友人になることを認めてもらえたので、今後ともよろしく頼む」
「あくまで友人ですがな!」
殿下とお父様にも火花が見えます。殿下もさすが王族と言うべきか、こんな面倒な、げふんげふん、家族思いのお父様に負けずに笑顔で張り合ってる。
お母様は静観を決め込んだようで、安定のアルカイックスマイルだ。
「コホン。ではそろそろ本題に入ろうか。リリアンナ嬢、粗方お父上から聞いているが、妖精と会った経緯を改めて聞かせてもらえるかな?」
「はい、陛下」
良かった、いつまでこの不毛な争いが続くのかと思ったよ。
やっと話が進むわと思いつつ、リリスとの出会いを順を追って説明する。
「王宮庭園に仲間がたくさんいると?」
「はい。わたくしも、お茶会の時は見えなかったのですが。そして、殿下のこともあの子って。大切に想われてそうでしたよ」
「そうなんだ……」
殿下が不思議そうな顔で呟いた。
「はい。殿下はお会いしたことはなかったのですか?」
「残念だけどね」
そうなのか。意外なような、納得できるような。
「ふむ。そのリリスとやらは呼べば会えると?」
「はい」
陛下は少し逡巡した後、「皆で庭園に行ってみるか」と提案した。もちろん誰も反対せず、ソファーから立ち上がる。そして陛下とお父様を筆頭に、庭園に向かって歩きだした。陛下はしきりにお父様に何かを話して睨まれている。小声だから聞こえないけど、また不毛な争いかなあ、あれ……。
「リリアンナ嬢。今日も来てくれてありがとう。妖精なんて凄く驚いたけど、また会えて嬉しいよ」
いつの間にか隣を歩いていた殿下が、王子様スマイルで恥ずかしげもなく、さらりとそんなことを言ってきた。すごいなー、私がちょっと照れちゃうよ。ここは平常心、平常心。
「こちらこそ、私事でお時間を取っていただいて、ありがとうございます」
「私事でもないんじゃないか?それにしてもすごいね、リリアンナ嬢は。妖精にも好かれるなんて、さすがというか」
「そ、う、でしょうか?でも、殿下にいただいたお花に付いてきたみたいですから。そもそも殿下が好かれていたのだと思いますよ?」
「そうかな?だったらわたしも嬉しいな」
「きっとそうですよ!」
ふふっ、殿下も嬉しそう。ずっとニコニコしている。妖精さんに見守られていたなんて、幸せだもんね!わかるわかる!私もつられてニコニコしちゃう。「お庭で会えるの楽しみです!」と、テンション上がりまくりだ。緊張も解れてきて、だんだん楽しくなってきた。
赤い顔を横に背けて「……妖精に、感謝だな」と呟いた殿下の声も聞こえないほどに。
「あらあら、まあまあ。可愛い二人だわあ。ねえ?ジョセフィーヌ」
「左様でございますね。子ども同士は微笑ましいですわね。……マリーアもいってらっしゃい?」
「!はいっ、お任せください、お義母様!」
後ろでもそんなやり取りがあったのも知らず、合流してきたマリーアと楽しく手を繋ぎ、殿下の微妙な笑顔にも気づかずウキウキな私。
リリス、今会いに行きますわ!
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