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そして
2.三つ巴?
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役員の皆からの、何となくそわそわ視線を感じながらも、せっかくお茶の準備をすすめていたので、生徒会室の中に皆様を案内する。
突然のフォンス様の登場に呆けていた皆も、気を取り直してひと通りの挨拶をした。
「フォンス様はお仕事がお済みなのですから、お帰りになってもよろしいのに……」
「本当にだよねぇ。私もそう言ったのだけれど」
シスとルト様がとてもいい笑顔でそんなことを言う。
「ひどい!戦女神とイトコオイがひどい!」
「ルト様、シス。フォンス様もお忙しい中で学園の行事に協力していただいたのですから」
「さすが私の妖精姫!優しい~!っと、」
さすがにちょっと可哀想かしら、と思って私が二人を窘めると、感激したそぶりのフォンス様が抱きついて……来ようとしたところで、グレイさんがわたしの前に立ちはだかった。
皆が少し驚いた顔でグレイさんを見ている。というか、本人が一番驚いた顔をしている。
「グレイ、さん?」
私の声で、グレイさんがハッとした顔をする。
「も、申し訳ありません、思わず……!」
グレイさんは腰を90度に曲げて、フォンス様に頭を下げた。
「グレイ、いいよ。悪いのはいとこ叔父様だからね」
「ルト、何でお前が許すのさ。……まあ、確かに私も失礼だったね。構わないよ、グレイ君」
「は……」
「そうですよ、私の代わりにありがとうございます、グレイ様。大の大人が一番はしゃいでいるのがいけないのですから」
「シスは私にキツすぎるよね?!グレイ君、どう思う?」
「え?あ、自分には、何とも言えず……」
一連の流れを目を細めて見ていたルト様の侍従さんに、まあまあお茶にしましょうと諭されて、ようやく皆で席に着く。私はルト様とフォンス様に挟まれた席だ。
それにしてもグレイさん以外の役員の皆の、生温かい視線が気になるのだけれど。もう、妖精姫とか何とか平気で言える、フォンス様のせいよね。恥ずかしいったら。
「ん、お茶旨いね!いやしかし、懐かしいな、生徒会室も剣術武術大会も」
フォンス様がお茶を一口飲み、一息ついて懐かしそうに話し出す。
「シスが優勝した時の騒ぎは凄かったよな。一年生の女の子が!って」
「あ、あの!グランツール様、その頃のお話を詳しく聞かせて頂いても?」
「私も、お聞きしたいですわ!」
メリーヌさんとアメリアが、すかさず乗っかる。「おお、さすがのシス人気だね!」と、瞠目しながらもフォンス様は楽しそうに話をしてくれた。
シスも眉を下げつつも、聞かれたことには丁寧に答え、フォンス様に突っ込みを入れつつも懐かしそうに話している。
何だかんだ言っても、王家に連なるグランツール家。さすがの役員の皆も始めは若干の緊張が見えたものだったけど、フォンス様の巧みな話術にすっかり夢中で、緊張も解れたようだ。この辺りは本当にさすがフォンス様だなあと思う。諜報向きだよねぇ。辞められたみたいだけど、陛下からしたら痛手なんじゃないかしら。
話も丁度、フォンス様が今まで行った国々の話になっている。話題が豊富だなあ。アーロンさんやグレイさんのお家に役立ちそうネタも教えてくれたり。これだもの、人たらしになれるわよねぇ。さすがの王国一の社交上手と言うべきか。
しかも、人当たりは物凄くいいのだけれど、どこか品というか、威厳というか……、全く威張っていないのに、踏み込めないような高貴さを感じさせるのよね。それを飄々とやってのける。それも素直に凄いなと思う。お姉様方が騒ぐのも分かるわ。……ここへ来て、今さら私のような小娘に言い寄らなくてもと思うのだけれど。
「ん?なんだい?じっと見て。私の妖精姫」
しまった、いろいろ考えていたら、ついフォンス様をガン見してしまったらしい。その呼び名は恥ずかしいし、その甘い笑顔も止めて欲しい。またアメリアとメリーヌさんが、すっごいによによしてるじゃないの!
「いえ、その大事なお仕事をお辞めになってよろしかったのかしらと思ったのですわ。それと、その妖精の呼び名は恥ずかしいので止めて下さいな」
私がフォンス様の反対の方に顔を反らしながら言うと、フォンス様は私の方に体を向けて、覗き込むように見つめて来た。うっ、見目麗しい人からの上目遣いはヤバい!年上でも可愛く見えてしまう。
「仕事は大丈夫さ。優秀な人材は沢山いるから……それより今は、大事な宝を手中に収めたいからね……シャルリアという妖精姫をね。そんな恥ずかしがってツンと澄ましても、ますます可憐で妖精さが増すだけだけど……他に呼び名……アウダーシアの太陽の君、白薔薇の君……?」
しかもそんな事をさらっと言わないで欲しい。そして変な方向で悩まないで欲しい。
「お嬢様は天使もお似合いです」
「ああ、そうだね、どうしようか……」
ちょっとシスさん。こんな時ばかりフォンス様に乗っかるのはやめて下さい。
「リアの肌の白さなら白薔薇も分かるけど、ピンクの薔薇とかフリージアも似合うよね。真っ直ぐな所を考えると、向日葵も似合う。……向日葵は、いずれ贈らせてもらいたいけれど」
にこやかに、でも不思議な圧も含みつつ、ルト様まで参加してくる。
向日葵の花言葉は、確か『一途な愛』とかだったような。……気がするけど、男性がそんな花言葉なんて知らないわよね?と思いつつ、チラっとルト様を見ると、とても熱を含んだ笑顔を向けられた。つられて私も顔に熱を持ったのが分かる。
知ってるんだね!さすが王子様!!
「それはいいね。では私は定番の薔薇の花束かな。まずはそうだな……赤い薔薇を5本から。いずれ、108本を受け取ってもらいたいね」
フォンス様まで蠱惑的な微笑みでそんなことを言ってくる。薔薇は本数で意味が異なる。私は更に顔が赤くなったのが分かり、両手で頬を押さえた。
(ふ、二人して何なの?話がすりかわってない?いや、そりゃあ考えてと言われているけれど!こ、こんな皆の前で……!)
あまりの恥ずかしさに頭が真っ白な私は、シスの「やっぱり妖精姫ですよね……」の呟きに他の皆が全力で頷いている事には気づかなかった。
「……俺は、天使様も推しますけど」
「……えっ?」
想像もしていなかった言葉に、私は両手で頬を押さえたままにその人を見た。
「グレイ、お前」
「あ、すみません、私は、です」
「うん、それもだけど、その後……」
「後?」
アーロンさんの言葉に、首を傾げるグレイさん。いつもの難しい顔をした後に、周囲の視線に気づいて周りを見たと思ったら、一瞬で耳まで赤くなった。
アーロンさんは残念そうに額に手を当て、アメリアとメリーヌさんは更にによによ感が増している。
「すみません、その、つい」
「つい、ね……。リアが天使なのは認めるとして、アーロンならともかく、珍しいな?グレイ」
「うっ」
「へぇ?そうなんだ。リア姫はいつから君の天使だったのかな?」
「その」
二人の笑顔の圧にグレイさんはあっさり押し切られ、子どもの頃のお茶会の話をしてくれた。
「まあ、あの時の。覚えていますわ。グレイさんだったのね」
「名乗りもせずに申し訳ありませんでした。言い訳ですが、恥ずかしくて、その……」
グレイさんが珍しく歯切れが悪い。でも、小さい頃の男の子って、そんなものよね。
「生徒会に入った後も、何度かお礼をと思ったのですが、なかなか言い出せず。すみません」
「お気になさらないで。ふふっ、小さい頃に憧れてくれて、天使様なんて思ってもらえたのでしょう?照れてしまうけれど、嬉しいわ」
私がそう言うと、グレイさんはバッと下を向いてしまった。よく見ると、耳まで赤い。そうよねぇ、子どもの頃の話は悶えたくなるよねぇ。
「グレイさん、安心なさって。子どもの頃のお話でしょう?今でもそんなイメージを持っていただけているのは光栄ですけれど、私は分かっておりますわ」
「え……」
私の言葉にグレイさんが顔を上げて、目が合う。私はしっかりと頷いた。
「お二人とも、子どもの頃の話で、あまりグレイさんを苛めないでくださいな。グレイさんの大切な方に申し訳ないわ」
そして、少し図に乗っているようでアレだけど、ルト様とフォンス様に誤解されてもグレイさんが困ると思い、二人に告げる。彼には大事な幼馴染みがいるのだ。憧れの、遠くの天使などではなく。
「えっ」
「は?」
「あ~……」
途端にグレイさんはいつもの難しい顔になり、ルト様とフォンス様とアーロン様は変な声を出した。
アメリアとメリーヌさんは、眉を下げてグレイさんを見ている。
「シス、これって……」
「……殿下のお考えの通りですわ」
シスの無表情な返事に、「うわ、グレイ……」と一人言のようにルト様はぼやいてグレイ様の肩に手を乗せた。
フォンス様も苦笑気味だ。
ちょっと雰囲気は微妙だけれど、二人には伝わったよね?
突然のフォンス様の登場に呆けていた皆も、気を取り直してひと通りの挨拶をした。
「フォンス様はお仕事がお済みなのですから、お帰りになってもよろしいのに……」
「本当にだよねぇ。私もそう言ったのだけれど」
シスとルト様がとてもいい笑顔でそんなことを言う。
「ひどい!戦女神とイトコオイがひどい!」
「ルト様、シス。フォンス様もお忙しい中で学園の行事に協力していただいたのですから」
「さすが私の妖精姫!優しい~!っと、」
さすがにちょっと可哀想かしら、と思って私が二人を窘めると、感激したそぶりのフォンス様が抱きついて……来ようとしたところで、グレイさんがわたしの前に立ちはだかった。
皆が少し驚いた顔でグレイさんを見ている。というか、本人が一番驚いた顔をしている。
「グレイ、さん?」
私の声で、グレイさんがハッとした顔をする。
「も、申し訳ありません、思わず……!」
グレイさんは腰を90度に曲げて、フォンス様に頭を下げた。
「グレイ、いいよ。悪いのはいとこ叔父様だからね」
「ルト、何でお前が許すのさ。……まあ、確かに私も失礼だったね。構わないよ、グレイ君」
「は……」
「そうですよ、私の代わりにありがとうございます、グレイ様。大の大人が一番はしゃいでいるのがいけないのですから」
「シスは私にキツすぎるよね?!グレイ君、どう思う?」
「え?あ、自分には、何とも言えず……」
一連の流れを目を細めて見ていたルト様の侍従さんに、まあまあお茶にしましょうと諭されて、ようやく皆で席に着く。私はルト様とフォンス様に挟まれた席だ。
それにしてもグレイさん以外の役員の皆の、生温かい視線が気になるのだけれど。もう、妖精姫とか何とか平気で言える、フォンス様のせいよね。恥ずかしいったら。
「ん、お茶旨いね!いやしかし、懐かしいな、生徒会室も剣術武術大会も」
フォンス様がお茶を一口飲み、一息ついて懐かしそうに話し出す。
「シスが優勝した時の騒ぎは凄かったよな。一年生の女の子が!って」
「あ、あの!グランツール様、その頃のお話を詳しく聞かせて頂いても?」
「私も、お聞きしたいですわ!」
メリーヌさんとアメリアが、すかさず乗っかる。「おお、さすがのシス人気だね!」と、瞠目しながらもフォンス様は楽しそうに話をしてくれた。
シスも眉を下げつつも、聞かれたことには丁寧に答え、フォンス様に突っ込みを入れつつも懐かしそうに話している。
何だかんだ言っても、王家に連なるグランツール家。さすがの役員の皆も始めは若干の緊張が見えたものだったけど、フォンス様の巧みな話術にすっかり夢中で、緊張も解れたようだ。この辺りは本当にさすがフォンス様だなあと思う。諜報向きだよねぇ。辞められたみたいだけど、陛下からしたら痛手なんじゃないかしら。
話も丁度、フォンス様が今まで行った国々の話になっている。話題が豊富だなあ。アーロンさんやグレイさんのお家に役立ちそうネタも教えてくれたり。これだもの、人たらしになれるわよねぇ。さすがの王国一の社交上手と言うべきか。
しかも、人当たりは物凄くいいのだけれど、どこか品というか、威厳というか……、全く威張っていないのに、踏み込めないような高貴さを感じさせるのよね。それを飄々とやってのける。それも素直に凄いなと思う。お姉様方が騒ぐのも分かるわ。……ここへ来て、今さら私のような小娘に言い寄らなくてもと思うのだけれど。
「ん?なんだい?じっと見て。私の妖精姫」
しまった、いろいろ考えていたら、ついフォンス様をガン見してしまったらしい。その呼び名は恥ずかしいし、その甘い笑顔も止めて欲しい。またアメリアとメリーヌさんが、すっごいによによしてるじゃないの!
「いえ、その大事なお仕事をお辞めになってよろしかったのかしらと思ったのですわ。それと、その妖精の呼び名は恥ずかしいので止めて下さいな」
私がフォンス様の反対の方に顔を反らしながら言うと、フォンス様は私の方に体を向けて、覗き込むように見つめて来た。うっ、見目麗しい人からの上目遣いはヤバい!年上でも可愛く見えてしまう。
「仕事は大丈夫さ。優秀な人材は沢山いるから……それより今は、大事な宝を手中に収めたいからね……シャルリアという妖精姫をね。そんな恥ずかしがってツンと澄ましても、ますます可憐で妖精さが増すだけだけど……他に呼び名……アウダーシアの太陽の君、白薔薇の君……?」
しかもそんな事をさらっと言わないで欲しい。そして変な方向で悩まないで欲しい。
「お嬢様は天使もお似合いです」
「ああ、そうだね、どうしようか……」
ちょっとシスさん。こんな時ばかりフォンス様に乗っかるのはやめて下さい。
「リアの肌の白さなら白薔薇も分かるけど、ピンクの薔薇とかフリージアも似合うよね。真っ直ぐな所を考えると、向日葵も似合う。……向日葵は、いずれ贈らせてもらいたいけれど」
にこやかに、でも不思議な圧も含みつつ、ルト様まで参加してくる。
向日葵の花言葉は、確か『一途な愛』とかだったような。……気がするけど、男性がそんな花言葉なんて知らないわよね?と思いつつ、チラっとルト様を見ると、とても熱を含んだ笑顔を向けられた。つられて私も顔に熱を持ったのが分かる。
知ってるんだね!さすが王子様!!
「それはいいね。では私は定番の薔薇の花束かな。まずはそうだな……赤い薔薇を5本から。いずれ、108本を受け取ってもらいたいね」
フォンス様まで蠱惑的な微笑みでそんなことを言ってくる。薔薇は本数で意味が異なる。私は更に顔が赤くなったのが分かり、両手で頬を押さえた。
(ふ、二人して何なの?話がすりかわってない?いや、そりゃあ考えてと言われているけれど!こ、こんな皆の前で……!)
あまりの恥ずかしさに頭が真っ白な私は、シスの「やっぱり妖精姫ですよね……」の呟きに他の皆が全力で頷いている事には気づかなかった。
「……俺は、天使様も推しますけど」
「……えっ?」
想像もしていなかった言葉に、私は両手で頬を押さえたままにその人を見た。
「グレイ、お前」
「あ、すみません、私は、です」
「うん、それもだけど、その後……」
「後?」
アーロンさんの言葉に、首を傾げるグレイさん。いつもの難しい顔をした後に、周囲の視線に気づいて周りを見たと思ったら、一瞬で耳まで赤くなった。
アーロンさんは残念そうに額に手を当て、アメリアとメリーヌさんは更にによによ感が増している。
「すみません、その、つい」
「つい、ね……。リアが天使なのは認めるとして、アーロンならともかく、珍しいな?グレイ」
「うっ」
「へぇ?そうなんだ。リア姫はいつから君の天使だったのかな?」
「その」
二人の笑顔の圧にグレイさんはあっさり押し切られ、子どもの頃のお茶会の話をしてくれた。
「まあ、あの時の。覚えていますわ。グレイさんだったのね」
「名乗りもせずに申し訳ありませんでした。言い訳ですが、恥ずかしくて、その……」
グレイさんが珍しく歯切れが悪い。でも、小さい頃の男の子って、そんなものよね。
「生徒会に入った後も、何度かお礼をと思ったのですが、なかなか言い出せず。すみません」
「お気になさらないで。ふふっ、小さい頃に憧れてくれて、天使様なんて思ってもらえたのでしょう?照れてしまうけれど、嬉しいわ」
私がそう言うと、グレイさんはバッと下を向いてしまった。よく見ると、耳まで赤い。そうよねぇ、子どもの頃の話は悶えたくなるよねぇ。
「グレイさん、安心なさって。子どもの頃のお話でしょう?今でもそんなイメージを持っていただけているのは光栄ですけれど、私は分かっておりますわ」
「え……」
私の言葉にグレイさんが顔を上げて、目が合う。私はしっかりと頷いた。
「お二人とも、子どもの頃の話で、あまりグレイさんを苛めないでくださいな。グレイさんの大切な方に申し訳ないわ」
そして、少し図に乗っているようでアレだけど、ルト様とフォンス様に誤解されてもグレイさんが困ると思い、二人に告げる。彼には大事な幼馴染みがいるのだ。憧れの、遠くの天使などではなく。
「えっ」
「は?」
「あ~……」
途端にグレイさんはいつもの難しい顔になり、ルト様とフォンス様とアーロン様は変な声を出した。
アメリアとメリーヌさんは、眉を下げてグレイさんを見ている。
「シス、これって……」
「……殿下のお考えの通りですわ」
シスの無表情な返事に、「うわ、グレイ……」と一人言のようにルト様はぼやいてグレイ様の肩に手を乗せた。
フォンス様も苦笑気味だ。
ちょっと雰囲気は微妙だけれど、二人には伝わったよね?
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