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しおりを挟むしばらくして、ヴィクトールは、あの仲良くしていた令嬢と新しく婚約したようだ。
あの令嬢は、婚約者を勘違いしていたことをヴィクトールから聞いたようで、きちんとエレノアのところに来て謝罪してくれた。話してみるととても感じのいい令嬢だった。婚約者がヴィクトールにいることも、勘違いしていることも知らなかったようだ。
(知らなかったのなら、仕方がないわよね。婚約したことを私も殆どの人には話してなかったし……)
エレノアは、とんでもないことに巻き込まれたものだと思っていた。
エレノアの婚約が破棄になったことで、王子との婚約が決まることになったのは数カ月後のことだった。
令嬢たちの多くが婚約者になりたいと思っていた相手で、格好良くて何をさせても素敵なのだ。エレノアもよく見惚れてしまっていた。そんな方と婚約することになったのだ。
(まさか、こんなことになるなんて……)
ヴィクトールの勘違いから、こんなことになったのだ。婚約者をあろうことか勘違いしていた話を聞いた王子が、エレノアのことを気にかけてくれたのが、きっかけとなったのだ。
婚約してすぐにそんな酷い目にあったのにエレノアが、元婚約者にも、新しく婚約者になった令嬢に対しても恨み言を言うこともなく、わざとではなくて勘違いしてしまっただけなのだとして、悪口を言う周りにもエレノアは丁寧に誤解を解いたことも良かったようだ。そのことで、ヴィクトールの婚約者の令嬢とも、すっかり仲良くなれてもいたのだ。
あれがなければ、王子との婚約もなかったことだろう。
(むしろ、勘違いしてくれたことに今なら感謝したいくらいだわ!)
エレノアは王子と婚約してから、益々綺麗になることになった。それによって、国一番のお似合いのカップルだと言われるまでになるのにそんなに時間はかからなかった。
王子はエレノアをひたすらに大切にしてくれ、溺愛してくれたのだ。いつ見かけても、仲睦まじくしている二人を羨む者たちも多くいた。
エレノアたちは、幸せな家庭を築くことになり、笑顔溢れる人生を送ることが出来たのだった。
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★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
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