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【10】白雪姫のホワイトバーグ
第29話 バイバイ、りんごおじさん
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ようやくホットケーキを食べ終えたましろは、ふらふらとホテルから外に出た。
この辺りはまだ梅雨明けしていなくて、空がどんよりと湿っぽい。まるで、ましろの心の中のようだ。
「ましろさん!」
不意に、目の前にりんごおじさんが現れて、ましろは驚いた。
りんごおじさんは走って来たようで、肩で大きく息をしていた。
「りんごおじさん、どうしてここに?」
「あなたが行方不明になったとアリス君から聞いて……! よかった、無事で!」
わたしのこと、探してくれてたんだ!
ましろは、りんごおじさんが自分のことを心配してくれたことがうれしくて、パッと笑顔になった。
ほら、やっぱりりんごおじさんは優しい。
「りんごおじさん、ありが……」
「凛悟君! 姪っ子さん、いたのかい⁈」
ましろの言葉を遮ったのは、後ろから走って来た小折シェフだった。その姿を見た途端、ましろの胸はズキズキと痛くなる。
「花衣里さん、ありがとうございました。ましろさん、見つかりましたよ」
「よかった。安心したよ。……ふふっ。あんなに慌てる凛悟君は初めて見たよ」
小折シェフは爽やかに笑っていたけれど、どうやらましろは、小折シェフとりんごおじさんのデートを邪魔してしまったらしい。
わたしのせいで、りんごおじさんが不自由になる。わたしのせいで、りんごおじさんが幸せになれない……。
お父さんとの会話を思い出して、ましろの体は凍りつく。
「では、帰りましょう。詳しい話は、後で聴かせてもらいますよ?」
りんごおじさんは、笑顔でましろに右手を差し伸べた。けれど、ましろはその手を取ることができなかった。
「りんごおじさん。わたし……、お父さんのところに行く」
「どういう……ことです?」
ましろの絞り出すような声に、りんごおじさんの右手は行き場をなくす。そして、りんごおじさんは険しい顔で、ましろを問いただした。
「もしかして、七人さんに会っていたんですか? あの人から、何か言われたんですか⁈」
「別に、いっしょに暮らそうって話しただけだよ」
「今のましろさんの保護者は僕です。そんな大切な話を、勝手に決めては……」
「りんごおじさんは、『叔父さん』でしょ⁈」
思ったよりも、強くて大きな声が出てしまった。そして、りんごおじさんの顔色が青くなったのを見て、ましろの胸は絞られたタオルのように痛くなる。やだよ、そんな顔しないでと叫びたくなるが、ましろの口からその言葉は出てこなかった。
その代わりに口から出た言葉は、ほとんどお父さんの言っていたことと同じだった。
「娘が『お父さん』のところに行くのは、自然じゃない? 姪のわたしがいたら、りんごおじさんは不自由になっちゃうし」
「ましろさん、僕はそんな……」
ちょうどその時、ましろを捜していたアリス君が、ホテルの前に現れた。走り疲れた様子だったけれど、ましろの姿を見て「よかったーっ! いたーっ!」と、大きな息を吐いていた。
「アリス君! 今日、《かがみ屋》さんに泊めてよ! おこずかい全部出すから!」
ましろは、りんごおじさんの横をすり抜けて、アリス君に駆け寄った。そして、アリス君の背中にしがみつく。
「は? いいけど、なんだよ急に」
「マンションには、帰りたくない」
「帰りたくないって、お前……。店長、なんかあったんすか?」
話の経緯を知らないアリス君は、困ってりんごおじさんに助けを求めたけれど、りんごおじさんは答えなかった。
そして、アリス君の背中に顔をうずめていたましろには、りんごおじさんが、いったいどんな表情をしていたかは分からなかった。
「アリス君……。ましろさんをお願いできますか?」
「凛悟君! こういうことは、きちんと話さないといけないんじゃないかい⁈」
「花衣里さん、巻き込んでしまってすみません。でも、大丈夫ですから。……アリス君、頼めますか?」
心配そうな小折シェフをなだめると、りんごおじさんはもう一度アリス君にお願いをした。一方のアリス君は、とても戸惑っていたけれど、「分かりました」とうなずいた。
バイバイ。りんごおじさん……。
***
「何泊できるかな? 今、お財布には二千円しかないけど、銀行には貯金があるよ」
ましろは《かがみ屋》旅館の一室で、お財布の中身を確認していた。
ここは、アリス君がご両親にお願いして用意してくれた部屋だ。窓から白鷺川や神社仏閣が見えて、なかなか贅沢な気分になる。
「財布はしまっとけ。父さんと母さんが、ましろには大サービスするってさ。何泊でもしていい……って、言ってたけど、オレは早く店長と仲直りした方がいいと思うぞ」
アリス君は、ましろをここに連れて来てからずっと部屋に居てくれていた。ごろんと寝転がっているけれど、本当はとてもましろが心配で、様子を見守ってくれているのだと思う。
「りんごおじさんと、ケンカしたわけじゃないもん。ただ、わたしが帰らないって決めたの!」
「昨日オレが、お前が小折シェフと店長の邪魔になるんじゃ……って言ったせいだろ? ごめん! 余計なこと言っちまった!」
アリス君は、体を起こして頭を下げた。もしかしたら、さっきから謝るタイミングを伺っていたのかもしれない。
「アリス君のせいじゃないよ! わたしも、そう思ったから……。お父さんにも、同じこと言われたし、誰から見てもそうなんだと思う」
「お父さんって、離婚したっていう? その人に合ってたのか?」
「うん、そう。ごめんね。アリス君と、りんごおじさんを尾行する約束だったのに」
「連絡くれないと心配だから、そこは怒ってるからな! 反省しろよ。まぁ、ひとりでオヤジさんに会うのも心配だけどさ」
ましろは「ごめんなさい」と、もう一度謝った。するとアリス君は、「で? オヤジさんとどんな話したんだよ」と、話題を変えた。
「東京でいっしょに暮らそうって言われた」
「久しぶりに会って、いきなりか?」
「うん。でも、弁護士さんのお仕事は、うまくいってるみたいだった」
お父さんの名刺を見せると、アリス君はすぐに事務所の名前をスマートフォンで検索して、「ま、ウソじゃなさそうだ」と、うなずいた。それどころか、どうやらとても大きな事務所らしい。
「ましろは、行きたいのかよ。東京」
「わたしがいつまでもいると、りんごおじさんの迷惑になっちゃうでしょ? だから、お父さんのところに行こうかなって」
できるだけ明るく、なんてことないふうに、ましろは言った。
「あっ、ほら! りんごおじさんが小折シェフと東京にお店を出したら、すぐに会いに行けちゃうね! それに、アイドルのコンサートも行きやすくなるなぁ!」
さも、それが当たり前のことのように。
「アリス君も遊びに来てよ! 東京にしかないお菓子屋さんも、きっとたくさんあるよ。恩田さんも、家族で来てくれたらうれしいなぁ」
多分、そうすることが一番丸く収まるから。
「ね。アリス君。絶対……、絶対に来てね」
「……行くもんか。バーカ」
突然、アリス君の鋭いデコピンがましろのおでこに飛んで来た。
「いたぁっっ! 痛いよ!」
アリス君は目つきの悪い目を細くして、いたずらっぽく笑っていた。ましろは一生懸命真面目に話していたのに、ひどいではないか。けれど、アリス君は「お仕置きだ」と、然るべき措置だと言わんばかりの顔をしている。
「何のオシオキ⁈ ひどいよ、アリス君!」
ましろは、じんじんと痛むおでこをさすりながら猛抗議した。痛くて涙が出て来た。
「素直になれないうそつきの子には、お仕置きが必要だ。……ホントは行きたくないんだろ、東京。白雪店長と、一緒にいたいんだろ?」
アリス君は、真っ直ぐましろを見つめていた。もう嘘はつけないと、ましろはズキズキと痛む胸を押さえる。
「……わたし、おとぎ町が、おとぎ商店街が好き。《りんごの木》が好き。……りんごおじさんが好き。離れたくないよ!」
ましろの心からの叫びを、アリス君はどーんっと受け止めて、「うんうん」とうなずいていた。そして、あぐらをかいていた膝をパンっと叩くと、ましろの腕をつかんで立たせた。
「行こうぜ、《りんごの木》に。店長、今日は臨時休業にするけど、店にはいるってさ」
「えっ! お店に行くの⁈ ヤダよ!」
「オレに親とちゃんと話せ、って言ってくれたのは、ましろだったよな。なら、お前も店長と話して来いよ。きっと大丈夫だぜ!」
あぁ。そうだった。わたしあの時、「きっと大丈夫だよ」って、そう言ったんだ。
「お願い、アリス君! 《りんごの木》まで急いで送って!」
「おう! 任せろ! オレのチャリのスピード、なめんな!」
恩田さんの半分のスピードだけどね。
ましろは心の中でクスッと笑った。
この辺りはまだ梅雨明けしていなくて、空がどんよりと湿っぽい。まるで、ましろの心の中のようだ。
「ましろさん!」
不意に、目の前にりんごおじさんが現れて、ましろは驚いた。
りんごおじさんは走って来たようで、肩で大きく息をしていた。
「りんごおじさん、どうしてここに?」
「あなたが行方不明になったとアリス君から聞いて……! よかった、無事で!」
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ほら、やっぱりりんごおじさんは優しい。
「りんごおじさん、ありが……」
「凛悟君! 姪っ子さん、いたのかい⁈」
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「よかった。安心したよ。……ふふっ。あんなに慌てる凛悟君は初めて見たよ」
小折シェフは爽やかに笑っていたけれど、どうやらましろは、小折シェフとりんごおじさんのデートを邪魔してしまったらしい。
わたしのせいで、りんごおじさんが不自由になる。わたしのせいで、りんごおじさんが幸せになれない……。
お父さんとの会話を思い出して、ましろの体は凍りつく。
「では、帰りましょう。詳しい話は、後で聴かせてもらいますよ?」
りんごおじさんは、笑顔でましろに右手を差し伸べた。けれど、ましろはその手を取ることができなかった。
「りんごおじさん。わたし……、お父さんのところに行く」
「どういう……ことです?」
ましろの絞り出すような声に、りんごおじさんの右手は行き場をなくす。そして、りんごおじさんは険しい顔で、ましろを問いただした。
「もしかして、七人さんに会っていたんですか? あの人から、何か言われたんですか⁈」
「別に、いっしょに暮らそうって話しただけだよ」
「今のましろさんの保護者は僕です。そんな大切な話を、勝手に決めては……」
「りんごおじさんは、『叔父さん』でしょ⁈」
思ったよりも、強くて大きな声が出てしまった。そして、りんごおじさんの顔色が青くなったのを見て、ましろの胸は絞られたタオルのように痛くなる。やだよ、そんな顔しないでと叫びたくなるが、ましろの口からその言葉は出てこなかった。
その代わりに口から出た言葉は、ほとんどお父さんの言っていたことと同じだった。
「娘が『お父さん』のところに行くのは、自然じゃない? 姪のわたしがいたら、りんごおじさんは不自由になっちゃうし」
「ましろさん、僕はそんな……」
ちょうどその時、ましろを捜していたアリス君が、ホテルの前に現れた。走り疲れた様子だったけれど、ましろの姿を見て「よかったーっ! いたーっ!」と、大きな息を吐いていた。
「アリス君! 今日、《かがみ屋》さんに泊めてよ! おこずかい全部出すから!」
ましろは、りんごおじさんの横をすり抜けて、アリス君に駆け寄った。そして、アリス君の背中にしがみつく。
「は? いいけど、なんだよ急に」
「マンションには、帰りたくない」
「帰りたくないって、お前……。店長、なんかあったんすか?」
話の経緯を知らないアリス君は、困ってりんごおじさんに助けを求めたけれど、りんごおじさんは答えなかった。
そして、アリス君の背中に顔をうずめていたましろには、りんごおじさんが、いったいどんな表情をしていたかは分からなかった。
「アリス君……。ましろさんをお願いできますか?」
「凛悟君! こういうことは、きちんと話さないといけないんじゃないかい⁈」
「花衣里さん、巻き込んでしまってすみません。でも、大丈夫ですから。……アリス君、頼めますか?」
心配そうな小折シェフをなだめると、りんごおじさんはもう一度アリス君にお願いをした。一方のアリス君は、とても戸惑っていたけれど、「分かりました」とうなずいた。
バイバイ。りんごおじさん……。
***
「何泊できるかな? 今、お財布には二千円しかないけど、銀行には貯金があるよ」
ましろは《かがみ屋》旅館の一室で、お財布の中身を確認していた。
ここは、アリス君がご両親にお願いして用意してくれた部屋だ。窓から白鷺川や神社仏閣が見えて、なかなか贅沢な気分になる。
「財布はしまっとけ。父さんと母さんが、ましろには大サービスするってさ。何泊でもしていい……って、言ってたけど、オレは早く店長と仲直りした方がいいと思うぞ」
アリス君は、ましろをここに連れて来てからずっと部屋に居てくれていた。ごろんと寝転がっているけれど、本当はとてもましろが心配で、様子を見守ってくれているのだと思う。
「りんごおじさんと、ケンカしたわけじゃないもん。ただ、わたしが帰らないって決めたの!」
「昨日オレが、お前が小折シェフと店長の邪魔になるんじゃ……って言ったせいだろ? ごめん! 余計なこと言っちまった!」
アリス君は、体を起こして頭を下げた。もしかしたら、さっきから謝るタイミングを伺っていたのかもしれない。
「アリス君のせいじゃないよ! わたしも、そう思ったから……。お父さんにも、同じこと言われたし、誰から見てもそうなんだと思う」
「お父さんって、離婚したっていう? その人に合ってたのか?」
「うん、そう。ごめんね。アリス君と、りんごおじさんを尾行する約束だったのに」
「連絡くれないと心配だから、そこは怒ってるからな! 反省しろよ。まぁ、ひとりでオヤジさんに会うのも心配だけどさ」
ましろは「ごめんなさい」と、もう一度謝った。するとアリス君は、「で? オヤジさんとどんな話したんだよ」と、話題を変えた。
「東京でいっしょに暮らそうって言われた」
「久しぶりに会って、いきなりか?」
「うん。でも、弁護士さんのお仕事は、うまくいってるみたいだった」
お父さんの名刺を見せると、アリス君はすぐに事務所の名前をスマートフォンで検索して、「ま、ウソじゃなさそうだ」と、うなずいた。それどころか、どうやらとても大きな事務所らしい。
「ましろは、行きたいのかよ。東京」
「わたしがいつまでもいると、りんごおじさんの迷惑になっちゃうでしょ? だから、お父さんのところに行こうかなって」
できるだけ明るく、なんてことないふうに、ましろは言った。
「あっ、ほら! りんごおじさんが小折シェフと東京にお店を出したら、すぐに会いに行けちゃうね! それに、アイドルのコンサートも行きやすくなるなぁ!」
さも、それが当たり前のことのように。
「アリス君も遊びに来てよ! 東京にしかないお菓子屋さんも、きっとたくさんあるよ。恩田さんも、家族で来てくれたらうれしいなぁ」
多分、そうすることが一番丸く収まるから。
「ね。アリス君。絶対……、絶対に来てね」
「……行くもんか。バーカ」
突然、アリス君の鋭いデコピンがましろのおでこに飛んで来た。
「いたぁっっ! 痛いよ!」
アリス君は目つきの悪い目を細くして、いたずらっぽく笑っていた。ましろは一生懸命真面目に話していたのに、ひどいではないか。けれど、アリス君は「お仕置きだ」と、然るべき措置だと言わんばかりの顔をしている。
「何のオシオキ⁈ ひどいよ、アリス君!」
ましろは、じんじんと痛むおでこをさすりながら猛抗議した。痛くて涙が出て来た。
「素直になれないうそつきの子には、お仕置きが必要だ。……ホントは行きたくないんだろ、東京。白雪店長と、一緒にいたいんだろ?」
アリス君は、真っ直ぐましろを見つめていた。もう嘘はつけないと、ましろはズキズキと痛む胸を押さえる。
「……わたし、おとぎ町が、おとぎ商店街が好き。《りんごの木》が好き。……りんごおじさんが好き。離れたくないよ!」
ましろの心からの叫びを、アリス君はどーんっと受け止めて、「うんうん」とうなずいていた。そして、あぐらをかいていた膝をパンっと叩くと、ましろの腕をつかんで立たせた。
「行こうぜ、《りんごの木》に。店長、今日は臨時休業にするけど、店にはいるってさ」
「えっ! お店に行くの⁈ ヤダよ!」
「オレに親とちゃんと話せ、って言ってくれたのは、ましろだったよな。なら、お前も店長と話して来いよ。きっと大丈夫だぜ!」
あぁ。そうだった。わたしあの時、「きっと大丈夫だよ」って、そう言ったんだ。
「お願い、アリス君! 《りんごの木》まで急いで送って!」
「おう! 任せろ! オレのチャリのスピード、なめんな!」
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