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しばしの沈黙の後、コツコツと規則正しい足音が脇を通り過ぎ、やがて遠ざかって行った。
ほうっと気が抜け、膝から崩れ落ちそうになる私をルアが支える。
「ルア、ごめんなさい……契約を破って私的なことに巻き込んでしまいました……申し訳ありません、どうか許してください……」
ボロボロと溢れる涙もそのままに、私はただひたすらルアに詫びた。
なんの気なくルアへの手紙に書き添えた『よかったら今度ダリアを見にきてください』という社交辞令のような言葉。まさかこんな絶妙なタイミングで来てくれるとは思わなかった。
けれど……私的なことには立ち入らない、巻き込まない――そんな大切な取り決めを破ってしまうことになってしまった。
もう契約を破棄されても文句など言えない。
今はただルアに申し訳ない気持ちと、クロードに傷つけられた心が痛くて苦しくて胸が張り裂けそうだった。
ルアは泣きじゃくる私を抱き締めると、トントンとあやすように背を撫でてくれた。
「ごめ、ごめんな、さい……っく」
「本当に申し訳ないと思うなら、早いとこ泣き止んでください」
溜息混じりの酷く素気ない口調だった。
決して私を気遣い慰める類の言葉では無い。
でも――今は近すぎず遠すぎないこの距離が不思議と心地よかった。
私は大きく深呼吸をして、昂った心を沈める努力を試みる。
そうしてルアの温もりと鼓動を直に感じているうちに、いつしか涙もすっかり乾いていた。
「お見苦しいところをお見せして……本当にお詫びの言葉もありません……」
「原因の一端は俺にもあるのでしょう。契約面に関してはそれで相殺にしませんか」
「え……いいのですか?」
驚いて顔を上げると、ルアは猫のように目を細めた。
「ええ、クロード殿の邪魔をするのも中々面白そうですから」
冗談めかした口調ながら、揶揄われているのか本心なのか相変わらずよく分からない。
「私がクロードの手を取ることは決してありません。だから本気で邪魔をするおつもりなら、徹底的にお願いしますね」
ぎこちないながら、ようやく私にも笑う余裕が生まれた。
ルアは指先で涙の跡を拭うと、触れるだけのキスをする。
「クロード殿に関することで俺を利用することは許しましょう。名でも体でも好きに使ってくれていい」
「ルア……ありがとうございます……なるべくご迷惑はお掛けしないようにしますね」
「迷惑……そうですね、あなたはひとまず着替えた方が良さそうです」
ハッとマントを掴んで前を隠す。ワンピースは無惨に裂かれコルセットが剥き出しになっており、只事では無い状況は一目瞭然だ。
クロードがあんな暴挙に及ぶだなんて……怖かったし、とてもショックだった。
でも、まだあまり実感が湧かない。まるで夢の中の出来事のようで。
「歩けますか」
ルアが腰を抱いて私の体を支える。
「申し訳ありません、お手を煩わせて……」
「好きに使えと言ったでしょう。抱き運んだほうがいいですか?」
「い、いえ、大丈夫です! 歩けますから!」
ルアの手を借りながらなんとか自室へ戻り、クローゼットの中から適当なワンピースを選んで着替えた。
ルアはソファに座りつつその様子を無遠慮に眺めている。
帰れとも言えず、さりとて招いた以上放置するわけにもいかず、どうしようかと思案する。
そこでどうせ断られるだろうと予想しながら食事に誘ってみることにした。
「あの……よかったら夕食でも一緒に如何ですか?」
「それは光栄ですね」
まさか本当に応じてくれるとは思わなかった。
私は内心の動揺を隠しながらすぐにレミを呼び、厨房への指示を任せる。
レミは私のワンピースを見てなにか言いたそうな顔をしていたけれど、今は全て飲み込み「承知いたしました」と厨房へ向かった。
夕食まではしばらく時間があったので、私はルアを花壇へ案内することにした。
赤、紫、白、黄……改めて見るとダリアの花は色も形状も様々だ。どれもが美しく調和するよう庭師が計算して植えてくれているのだろう。
ランタンの明かりに照らし出されたダリアは、いずれも夜の女王のように高雅で美しかった。
「美しいですね」
「ええ……あの、ルアが花言葉に詳しいだなんて意外でした」
「女性が好みそうなことはなんでも知ってますよ」
サラッとなんでも無いことのよう告げられたけれど、この時私は何か違和感を感じた。
これまでの言動から、世評通り好色な男とは思えなくなっていたからだ。
「私のほうが何も知らずお恥ずかしい限りです」
「クロエは……そうですね、風変わりですから」
「そう……かもしれませんね」
私はお洒落に疎く社交下手なうえ出不精だから、ルアの周りにいる華やかな令嬢達とは全く異なる人種だろう。
こんな私といてもつまらないだろうに、ルアは嫌な顔ひとつせず付き合ってくれているのだからひたすら感謝の念しかない。
「勘違いしないでください」
ダリアの花弁を撫でながら、ルアが優美な唇を綻ばせる。
「他の令嬢達とは一線を画すあなたを、俺は好ましく思っています」
「一線を画す? そんなつもりはないのですが……」
どう反応して良いか分からず困っている私を見て、ルアがクスクスと笑いだす。
「大分気分も解れたようですね。夜は冷えますからそろそろ戻りましょう」
「ええ、そうですね」
あまりに自然に差し出された手を握る。
何故だろう、今のルアはいつもと違って見えた。
殺気のような険がないからか、妙な緊張を強いられることもない。
こんな穏やかな心持ちでルアと接するのは初めてのことだ。クロードとあんなことがあったばかりだから、気遣ってくれているのだろうか。
「ルア……ありがとうございます」
「何に対しての礼ですか」
「そうですね……ひとつひとつ説明していたら夜が明けてしまいそうです」
「何一つ心当たりなどありませんが」
素気なく流されてしまったけれど、ルアが私の意図を理解していないはずがない。
やっぱり食えない人だと、私は内心苦笑いを浮かべた。
「お嬢様、クロード坊ちゃんからお手紙が……」
翌日、執務室で溜まっていた書類を片付けていたところ、レミがおずおずと手紙を差し出してきた。
「……ありがとう」
若干身構えつつ開封すると、目に飛び込んできたのはよく見慣れたクロードの文字だった。
『昨日は傷付けるような真似をしてすまなかった。でも僕は後悔していないし君を諦めるつもりもない。君を手に入れるために、僕は今日アスローザへ発つ。しばしお別れだ、元気でクロエ』
私は手紙を食い入るように凝視する。
どういうこと?
私を手に入れることとアスローザへ発つことはなにか関係があるというの?
ダメだ、情報が少なすぎる。こんな意味深な手紙を残してクロードはいったい何をしようとしているのか……
心臓がドクドクと嫌な音を立てる。
クロードに対して何もしてあげられることはない。
でも不吉な予感ばかりが頭を過って不安で仕方がない。
どうか危険なことだけはしないで、無事に帰ってきてクロード――
私は逸る気持ちを抑えながら、依頼書を書いてベンを呼んだ。
「これをすぐ情報ギルドに……出来るだけ急いで、お願い」
「かしこまりました」
ベンは私の切羽詰まった様子に何かを察してくれたようだ。顔を引き締め足速にギルドへ向かった。
今ギルドが掴んでいる情報はどの程度だろう。アスローザは二つほど国を隔てた遠国だから、あまり正確性は期待はできないかもしれない。ひとまず安心できる情報が欲しい。
ソワソワと仕事は手につかず、さりとて外出をする気にもなれない。
クロード……
気持ちを受け入れることはできないけれど、大切な人であることに変わりはない。
あんなことをされたって嫌うことも憎むこともできない。
だってあなたは――
「お嬢様、遅くなり申し訳ありません」
「ベン! 待ってたわ!」
いつになく慌てた様子で戻ってきたベンを労いつつ、報告書を受け取りすぐに封を開く。
「……ありがとう、助かったわ。少し一人にしてくれる?」
「はい、何かありましたらすぐにお呼びください」
「ええ」
申し訳ないと思いつつも一人でじっくり報告書を見たくて、ベンに部屋から出てもらった。
そして再び報告書に目を落とす。
そこにはクロードの、留学先での女性達との華やかな交友が記されていた。
高位貴族令嬢、中でもアスローザ王女の名が挙げられていることに驚く。
これはどういうことだろう。
もしここに書かれていることが全て真実だとしても、クロードは理由もなく身を持ち崩すような人ではない。
高位貴族令嬢ばかりが対象なのは偶然なのか、それともなんらかの意図を持ってのことなのか……何か重要な事実を突きつけられているような気がする。後者であった場合は特に……
ああ、なんてもどかしさだろう。
いつか彼の口から真実が語られる日がくるのだろうか。
まだあの日の暴挙が整理できず、私はクロードに返事を書くことができずにいた。
暫く会えないのはいい冷却期間なのかもしれない。
今はただ旅の無事を祈ることしかできない。
どうか危ないことはしないで。
あなたは未来永劫私の大切な人なのだから――
ほうっと気が抜け、膝から崩れ落ちそうになる私をルアが支える。
「ルア、ごめんなさい……契約を破って私的なことに巻き込んでしまいました……申し訳ありません、どうか許してください……」
ボロボロと溢れる涙もそのままに、私はただひたすらルアに詫びた。
なんの気なくルアへの手紙に書き添えた『よかったら今度ダリアを見にきてください』という社交辞令のような言葉。まさかこんな絶妙なタイミングで来てくれるとは思わなかった。
けれど……私的なことには立ち入らない、巻き込まない――そんな大切な取り決めを破ってしまうことになってしまった。
もう契約を破棄されても文句など言えない。
今はただルアに申し訳ない気持ちと、クロードに傷つけられた心が痛くて苦しくて胸が張り裂けそうだった。
ルアは泣きじゃくる私を抱き締めると、トントンとあやすように背を撫でてくれた。
「ごめ、ごめんな、さい……っく」
「本当に申し訳ないと思うなら、早いとこ泣き止んでください」
溜息混じりの酷く素気ない口調だった。
決して私を気遣い慰める類の言葉では無い。
でも――今は近すぎず遠すぎないこの距離が不思議と心地よかった。
私は大きく深呼吸をして、昂った心を沈める努力を試みる。
そうしてルアの温もりと鼓動を直に感じているうちに、いつしか涙もすっかり乾いていた。
「お見苦しいところをお見せして……本当にお詫びの言葉もありません……」
「原因の一端は俺にもあるのでしょう。契約面に関してはそれで相殺にしませんか」
「え……いいのですか?」
驚いて顔を上げると、ルアは猫のように目を細めた。
「ええ、クロード殿の邪魔をするのも中々面白そうですから」
冗談めかした口調ながら、揶揄われているのか本心なのか相変わらずよく分からない。
「私がクロードの手を取ることは決してありません。だから本気で邪魔をするおつもりなら、徹底的にお願いしますね」
ぎこちないながら、ようやく私にも笑う余裕が生まれた。
ルアは指先で涙の跡を拭うと、触れるだけのキスをする。
「クロード殿に関することで俺を利用することは許しましょう。名でも体でも好きに使ってくれていい」
「ルア……ありがとうございます……なるべくご迷惑はお掛けしないようにしますね」
「迷惑……そうですね、あなたはひとまず着替えた方が良さそうです」
ハッとマントを掴んで前を隠す。ワンピースは無惨に裂かれコルセットが剥き出しになっており、只事では無い状況は一目瞭然だ。
クロードがあんな暴挙に及ぶだなんて……怖かったし、とてもショックだった。
でも、まだあまり実感が湧かない。まるで夢の中の出来事のようで。
「歩けますか」
ルアが腰を抱いて私の体を支える。
「申し訳ありません、お手を煩わせて……」
「好きに使えと言ったでしょう。抱き運んだほうがいいですか?」
「い、いえ、大丈夫です! 歩けますから!」
ルアの手を借りながらなんとか自室へ戻り、クローゼットの中から適当なワンピースを選んで着替えた。
ルアはソファに座りつつその様子を無遠慮に眺めている。
帰れとも言えず、さりとて招いた以上放置するわけにもいかず、どうしようかと思案する。
そこでどうせ断られるだろうと予想しながら食事に誘ってみることにした。
「あの……よかったら夕食でも一緒に如何ですか?」
「それは光栄ですね」
まさか本当に応じてくれるとは思わなかった。
私は内心の動揺を隠しながらすぐにレミを呼び、厨房への指示を任せる。
レミは私のワンピースを見てなにか言いたそうな顔をしていたけれど、今は全て飲み込み「承知いたしました」と厨房へ向かった。
夕食まではしばらく時間があったので、私はルアを花壇へ案内することにした。
赤、紫、白、黄……改めて見るとダリアの花は色も形状も様々だ。どれもが美しく調和するよう庭師が計算して植えてくれているのだろう。
ランタンの明かりに照らし出されたダリアは、いずれも夜の女王のように高雅で美しかった。
「美しいですね」
「ええ……あの、ルアが花言葉に詳しいだなんて意外でした」
「女性が好みそうなことはなんでも知ってますよ」
サラッとなんでも無いことのよう告げられたけれど、この時私は何か違和感を感じた。
これまでの言動から、世評通り好色な男とは思えなくなっていたからだ。
「私のほうが何も知らずお恥ずかしい限りです」
「クロエは……そうですね、風変わりですから」
「そう……かもしれませんね」
私はお洒落に疎く社交下手なうえ出不精だから、ルアの周りにいる華やかな令嬢達とは全く異なる人種だろう。
こんな私といてもつまらないだろうに、ルアは嫌な顔ひとつせず付き合ってくれているのだからひたすら感謝の念しかない。
「勘違いしないでください」
ダリアの花弁を撫でながら、ルアが優美な唇を綻ばせる。
「他の令嬢達とは一線を画すあなたを、俺は好ましく思っています」
「一線を画す? そんなつもりはないのですが……」
どう反応して良いか分からず困っている私を見て、ルアがクスクスと笑いだす。
「大分気分も解れたようですね。夜は冷えますからそろそろ戻りましょう」
「ええ、そうですね」
あまりに自然に差し出された手を握る。
何故だろう、今のルアはいつもと違って見えた。
殺気のような険がないからか、妙な緊張を強いられることもない。
こんな穏やかな心持ちでルアと接するのは初めてのことだ。クロードとあんなことがあったばかりだから、気遣ってくれているのだろうか。
「ルア……ありがとうございます」
「何に対しての礼ですか」
「そうですね……ひとつひとつ説明していたら夜が明けてしまいそうです」
「何一つ心当たりなどありませんが」
素気なく流されてしまったけれど、ルアが私の意図を理解していないはずがない。
やっぱり食えない人だと、私は内心苦笑いを浮かべた。
「お嬢様、クロード坊ちゃんからお手紙が……」
翌日、執務室で溜まっていた書類を片付けていたところ、レミがおずおずと手紙を差し出してきた。
「……ありがとう」
若干身構えつつ開封すると、目に飛び込んできたのはよく見慣れたクロードの文字だった。
『昨日は傷付けるような真似をしてすまなかった。でも僕は後悔していないし君を諦めるつもりもない。君を手に入れるために、僕は今日アスローザへ発つ。しばしお別れだ、元気でクロエ』
私は手紙を食い入るように凝視する。
どういうこと?
私を手に入れることとアスローザへ発つことはなにか関係があるというの?
ダメだ、情報が少なすぎる。こんな意味深な手紙を残してクロードはいったい何をしようとしているのか……
心臓がドクドクと嫌な音を立てる。
クロードに対して何もしてあげられることはない。
でも不吉な予感ばかりが頭を過って不安で仕方がない。
どうか危険なことだけはしないで、無事に帰ってきてクロード――
私は逸る気持ちを抑えながら、依頼書を書いてベンを呼んだ。
「これをすぐ情報ギルドに……出来るだけ急いで、お願い」
「かしこまりました」
ベンは私の切羽詰まった様子に何かを察してくれたようだ。顔を引き締め足速にギルドへ向かった。
今ギルドが掴んでいる情報はどの程度だろう。アスローザは二つほど国を隔てた遠国だから、あまり正確性は期待はできないかもしれない。ひとまず安心できる情報が欲しい。
ソワソワと仕事は手につかず、さりとて外出をする気にもなれない。
クロード……
気持ちを受け入れることはできないけれど、大切な人であることに変わりはない。
あんなことをされたって嫌うことも憎むこともできない。
だってあなたは――
「お嬢様、遅くなり申し訳ありません」
「ベン! 待ってたわ!」
いつになく慌てた様子で戻ってきたベンを労いつつ、報告書を受け取りすぐに封を開く。
「……ありがとう、助かったわ。少し一人にしてくれる?」
「はい、何かありましたらすぐにお呼びください」
「ええ」
申し訳ないと思いつつも一人でじっくり報告書を見たくて、ベンに部屋から出てもらった。
そして再び報告書に目を落とす。
そこにはクロードの、留学先での女性達との華やかな交友が記されていた。
高位貴族令嬢、中でもアスローザ王女の名が挙げられていることに驚く。
これはどういうことだろう。
もしここに書かれていることが全て真実だとしても、クロードは理由もなく身を持ち崩すような人ではない。
高位貴族令嬢ばかりが対象なのは偶然なのか、それともなんらかの意図を持ってのことなのか……何か重要な事実を突きつけられているような気がする。後者であった場合は特に……
ああ、なんてもどかしさだろう。
いつか彼の口から真実が語られる日がくるのだろうか。
まだあの日の暴挙が整理できず、私はクロードに返事を書くことができずにいた。
暫く会えないのはいい冷却期間なのかもしれない。
今はただ旅の無事を祈ることしかできない。
どうか危ないことはしないで。
あなたは未来永劫私の大切な人なのだから――
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