確実にモブだけど、好きにさせていただきます！

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「さて、それではまず皆さんの魔力の測定を行います」



あの後席に着くと、すぐに先生が来て授業が始まりました。
何故か後方から鋭い視線を感じるけど、気にしません。


さて、この世界では魔法が存在する。
貴族であれば幼い頃に1度、魔力と属性を調べてはいるけど、成長と共に変化もあるので、入学後に改めて測定をします。


因みに私は光と水の属性を持っていて、魔力も高い方です。


先生が教壇の上に用意した水晶に手をかざすと、魔力があれば属性の色に光ります。



「では、順番にこちらで測定を」



先生の指示により、殿下から順番に前に出て測定が始まりました。



殿下は光と風で、魔力はさすが王族というだけあって、かなり高いです。


メリアローズ様は、火と土。魔力は貴族として平均的な量です。


グレイシア様は、水と風。魔力も殿下ほどでは無いけど、かなり高めです。


…さて、私の番です。
属性等も既に知っているのに、こういうのは少しドキドキする。



「うん、光と水。申請通りだね。ただ、魔力は増えてるかな」



「ありがとうございます」



なんせ魔法がなかった前世の記憶があるせいか、魔法を使うのが楽しすぎて、魔法の訓練ばかりしていたからか、魔力が上がっていたみたいだ。



「ローズベルト嬢は光魔法も使えるんですね」



席に着くと同時に、グレイシア様から話しかけられる。



「はい、少しですけど。グレイシア様は水と風なんですね。先程の魔力の光も綺麗で、イメージぴったりですね」



「そう…ですか？」



「はい。一見水のように冷たそうですけど、風のようにふわっと包み込んでくれそうですし、何より光の色がグレイシア様の髪と同じようにキラキラしていて、綺麗でした」



先程の殿下とのやり取りを見て、私はかわいい！と悶えていたが、グレイシア様は普通にしていると基本笑わないし、他人を見る目は少し冷たい。
殿下の側近として、近付いて来る人たちを見極める為なのだと思うけど。



「っ…そんな事言われたの、初めてです」



でも、私なんかの言葉で耳を赤くしてるのを見ると、ただシャイなだけかもしれないけど。



「では次、ダクワーズさん」



あ、ピンクさん。
ヒロインという事は…聖魔法とか？



水晶に手をかざすと、やはり聖属性を示す光だった。
けど…魔力、少なくない？
あれでは本当に軽い怪我を治したりするくらいしか出来ないんじゃないかしら。


くるっと振り返ったマリアンヌ様は、ものすごいドヤ顔で私とメリアローズ様を見下ろしているけれど、あの魔力量でマウント取ってくるのが逆に凄い。
確かに聖属性は珍しいのだけど。