精霊綺譚

深水千世

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精霊の語り部

黄泉の帝王

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「ジゼル、お前もとうとう女王に列することになるな」

 エイモスの葬儀が終わったあと、ジゼルは玉座の前に控えていた。目の前で黒い金剛石の玉座に腰掛けているのは、帝王パーシヴァルだ。
 彼は立ち上がり、父親の顔に戻って我が子を抱きしめた。

「もう少し、ただの子どもでいさせてやりたかったが」

「ありがとう、父上」

 ジゼルは父親の逞しい腕に包まれ、泣きはらした目を細める。

「私、エイモスから初仕事を頼まれているの。彼のためにも、女王としての務めを果たさなきゃ」

 そっと離れた帝王が、矢車菊色の瞳を見据える。

「どんなに辛いことがあったとしても、お前は逃げ出さずにいられるか?」

 伝令の女王となれば、今までのように冥界にこもりっきりとはいかず、四つの世界を渡り歩かなければならない。おまけに、よい知らせを届けるばかりが務めではない。だが、ジゼルは深く頷いた。

「エイモスが言ったの。母上のように、天命に抗いなさいって」

「ナディアのように?」

 彼は一瞬眉をひそめたが、すぐに笑い出した。

「あぁ、そうだな。お前はナディアによく似ている。きっと、そうできる」

 そして、玉座の前の階段に腰を下ろし、手を差し伸べた。

「おいで。お前の天命を話してあげよう。強く生きるために」

 ジゼルを膝に抱いた黄泉の帝王は、愛する双子が生まれた日のことを話し出した。

 この神殿の中庭は光る苔や草、そして花で覆われている。半透明の木々が立ち、そして中央に泉がある。その泉こそが冥界の中心であり、最も大事な場所だった。神殿が先にあったのではなく、この泉を囲むように神殿が造られたのだと、パーシヴァルは知っていた。
 小さな泉は底が知れぬほど深く、沸き出した水は神殿の外に流れ出る。そして金の粒の川底を持つ小川となって冥界を潤すのだ。
 ある日、彼の妻はいつものように泉のほとりにいた。彼女は歩み寄った夫に向かって笑みを向けた。

「パーシー、見て!」

「どうした? えらく機嫌がいいな」

 いつもより弾んだ声に、パーシヴァルがきょとんとする。

「だって、ほら」

 彼女が指差しているのは泉だった。仄暗い底からゆらりと、無垢な色をした丸い玉が浮かび上がって来るところだった。
 死者の鳥によって狩られた魂は、この泉に沈められて罪や穢れを祓う。そしてまた次の生を授かるとき、こうして浮かび上がるのだ。

「へぇ、久々に見た。なんだか嬉しいね」

 彼は顔をほころばせた。泉の底から、同時に二つの魂が浮かんで来る。つまり、双子の魂だった。
 水面に浮かんだ魂を両手ですくいあげたナディアの顔が驚きに染まる。みるみるうちに、その矢車菊色の瞳に、興奮が滲んだ。

「パーシー、大変だわ」

「どうした?」

 時の女帝は、その魂に触れたときに何か感じることがある。なにか不吉な予感だろうかと眉をひそめた夫とは裏腹に、彼女はこぼれんばかりの笑みを漏らした。

「この双子、私たちの子よ」

「本当か?」

 彼の大声が中庭に響き渡った。咄嗟に妻に抱きつくと、彼女が声を上げて笑う。

「パーシー、落ち着いて」

「これが落ち着いていられるか。しかも双子だぞ」

 彼は妻の顔中に口づけを繰り返し、破顔した。ナディアも気恥ずかしそうにしていたが、ふと口許を引き締めた。

「さぁ、これから天命を授けるわよ」

 夫が喜んでくれるのは嬉しいが、時の女帝としての務めがある。
 言霊を司り、生まれつく魂に天命をこめる。それこそが『時の女帝』の使命だった。魂への最初で最大の贈り物を、今は我が子へ授けるのだ。彼女は唇を噛み締め、姿勢を正した。パーシヴァルはそんな妻を後ろから抱きしめながら、その様子を見守る。
 ナディアの体から闇が迸った。次第にそれは大きくなり、パーシヴァルもろともナディアを包んでいく。パーシヴァルは目を細めた。彼女の操る闇は温かく、闇なのに光を隠し持っているような気がするのだった。
 闇の中、ナディアがじっと片方の魂を見つめていたが、ふいにこう口走った。

「お前は双子の兄になる」

 言葉が漏れ出すたびに、その口から闇が溢れ出た。まるで、彼女の言霊が闇そのもののように見える。

「闇の王。我が夫を継ぎ黄泉の帝王となる天命をお前に」

 ふっくらした唇の隙間から流れる闇は、するすると一つの魂に吸い込まれていく。無垢な色だった玉が、闇を吸い込んで漆黒に変わる。魂が色を宿すのは、天命を担った証だった。
 そしてナディアはもう一つの魂に目を向ける。しばらく沈黙が続いたが、やがて彼女の声が闇に響いた。

「双子の妹よ、お前の生きる道は兄よりも辛いかもしれない」

 パーシヴァルは眉根を寄せた。帝王というのは巨大な力と責任を持つはずだ。それよりも辛い道とは何だろう。
 彼はまだ見ぬ娘を案じ、妻の言葉を待った。

「お前は一度見聞きした物を忘れない記憶を司る『伝令の女王』の魂。だけど、それだけではない。お前は結び目。精霊と人をつなぐ糸の片割れ」

 ナディアの言葉は闇を纏い、魂に滑り込む。パーシヴァルが息を呑んだ。その魂が今まで見たことのない色の光を放ち始めたのだ。普通は単色に染まるものだが、それは幾つもの色が揺らめき、まるで虹を集めて丸めたようだ。
 そのとき、女帝を包んでいた闇が消え失せた。
 二つの魂がふわりと浮かび、ナディアの中に埋もれて消える。彼女は魂の宿った下腹部を撫で、背後から抱きしめたままの夫に言った。

「すぐに会えるわ」

 パーシヴァルは妻の頬に口づけをする。

「楽しみだな。妹の天命が何か気になるが。あんな色の魂を俺は見たことがない」

「えぇ、そうね。時の女帝といえども、魂を見たときに自然と心に浮かぶ言葉を口にするだけ。その意味はわからないわ」

 だが、彼女は凛とした目で言う。

「でも、きっと強く生きるわ。私たちの子だから」

 その目には、彼女が人間界で生きていた頃と同じ光があった。パーシヴァルが「あぁ」と小さく囁く。

「お前はやっぱり眩しいよ」

 そこには確かに、帝王が恋をした吟遊詩人がいたのだった。

 そんな話をジゼルに語った帝王は、そっと柔らかい髪に顎を乗せた。

「お前の魂のように、お前の未来は虹色だ。どんな可能性も秘めているんだと信じているよ」

「結び目……」

 ジゼルは惚けたように呟いていた。しばらく何事か思案していたが、やがてゆっくりと頭を振る。

「でも、少し怖いの」

 しゅんとしたジゼルが呟くように言う。

「この力のせいで、嫌なことも忘れられない。誰かと深く関わるのが怖くなるの。エイモスみたいに」

 そのときだった。凜とした声が響く。

「それなら、吐き出してしまえばいいわ」

 二人が声のしたほうを見ると、ナディアが立っていた。

「孤独や苦しみはじっと抱えて、向き合うもの。だけど、どうしても耐えられなかったら、吐き出したっていいのよ」

 彼女はそっと娘の傍らに膝をついた。

「これから先、いろんな伝令をするでしょう。悪い知らせも授けるかもしれない。嘆き悲しむ様に胸が潰れそうになるときは、私たちに吐き出していいのよ」

「いいの?」

「お前は精霊たちの一喜一憂を目にする。その人生の一幕を語ってちょうだい。吟遊詩人のように」

 その妻の言葉に、パーシヴァルが頷く。

「妙案だ。お前さえよければ、語り部として生きてみたらどうだろう」

「語り部?」

 初めて聞く言葉に、ジゼルがきょとんとする。

「精霊たちの生き様を語って聞かせるんだ。私たちだけでなく、それを願う人々のために」

 口を開いたのはジゼルではなく、ナディアだった。

「では、この子に精霊の話を広めろと言うのね?」

「あぁ。それが精霊のためになるだろう」

 戸惑っている娘に、パーシヴァルが静かに話し出す。

「よくお聞き。人間たちは精霊を知らない。人間界以外の世界のこともだ。それはお前も知っているね?」

「はい」

「人々は目に見えない精霊の力を感じ取り、神秘として受け入れて来た。それが宗教にもつながったんだが、最近の人間は信心深い者や精霊の力を感じやすい者が減っている」

 ふっと、帝王の顔に翳りがさした。

「このまま人間たちが精霊をないがしろにすれば、我々だって危ういんだよ」

 ジゼルは驚いていた。言葉の内容よりも、こんなにも苦悩に満ちた顔をする父を初めて見たのだ。

「人間が神秘を信じなくなるということは、我々精霊を弱らせることになる。人間と精霊は互いに影響しあっているものなのだ。人間が自然を敬えば、精霊の力も強くなり、人間はその恩恵を受ける。そうして今まで幾つもの世界は次元こそ違えど、均衡を保って来たんだ」

 そこで、ナディアが唸るように呟く。

「それで、人間たちに精霊の姿を語り継いで目を向けさせようというのね?」

「そう。ジゼルの天命の『精霊と人間の結び目』という意味が、ここにあると思わないか?」

 パーシヴァルは期待のこもった目で、呆気にとられている娘を見つめた。

「もちろん、これはお前さえよければの話だ。決して帝王としての命令ではない。お前の父としての考えだから」

 そっと、娘の黒髪をナディアが撫でる。

「私も母として言うわ。娘が私と同じ吟遊詩人の道をたどってくれるなら、本当に嬉しい。けれど、まずはお前の心に訊きなさい。語りたいと思ったとき、伝えたいと思ったとき、それが『語り部』としてのお前の誕生だから」

 そう言うナディアは娘の手を取り、その顔を見据えた。

「お前は忘れられない力が辛いと言うけれど、すべてが辛いわけじゃないはずよ。物事にはいい面もあれば悪い面もあるものだから。お前はその力と向き合わなくてはならないわ。そして知らない世界に飛び出してごらん。何も知らない、わからないということはとても怖いことよ。それは母がよく知っています」

 ジゼルの脳裏に、セシリアから聞いた母の過去が甦った。自分の人間にはない力ゆえに孤立し、恐れを抱いた母。だが、彼女は懸命に生きたとセシリアは目を細めていたものだ。

「恐れずに、世界を巡ってごらん。いろんなことを知ってごらん。お前の心のままに」

 足を踏み出すときだと、母の目は伝えていた。
 ジゼルがゆっくり口を開く。

「あのね、忘れたくないことが一つだけあるの。母上は、あの鉄紺色の魂を覚えているかしら?」

 ジゼルが二歳のときだった。
 彼女は母の腕に抱かれ、うとうととまどろんでいた。金髪から漂う甘い香りが眠りを誘う。
 ふと、ナディアが泉のほとりに膝をついた。その水底からゆらゆらと清められた魂が浮かび上がって来たからだ。

「ほら、ジゼル。お前は見るのは初めてだったかしら? あれがこれから生まれゆく魂よ」

 幼子のジゼルが眠い目を向けると、無垢な色の小さな玉が水面に浮かんだところだった。魂をすくい取ったナディアが思わず「あら」と声を漏らす。

「これは火の王の孫ね」

 ジゼルが「きゃっきゃ」と嬉しそうな声を上げた。彼女は火の王イグナスを祖父のように慕っていた。

「ジゼル、お前は本当にイグナスが好きなのね」

 苦笑する母は、ふと魂に視線を戻して呟いた。

「彼は人間のようね。そういえば、イグナスは人間と子を成したんだったわ」

 そう言い終わらないうちに、ナディアの体を闇がまとう。ジゼルは母の口から天命を帯びた黒い闇がこぼれ落ちるのを、それが何かもわからずに見つめている。

「お前は結び目。精霊と人をつなぐ糸の片割れ。お前は終焉の地の守り人となり、人々に安らぎを与える。その終焉の地からお前の天命は始まるのだ。愛しい人の天命を回す歯車となって」

 そこでナディアの言葉が途切れた。闇をまとった言霊が魂に吸い込まれていく。すべての闇が消えたとき、女帝の手の上に残っていたのは鉄紺色の魂だった。
 魂を生まれつく体に届ける『生の鳥』が羽ばたきと共に舞い降りた。

「さぁ、生きなさい」

 ナディアの凛とした声に、傀儡の鳥は魂を足でつかみ取る。たき火の爆ぜるような鳴き声と共に小さくなっていく鳥を見送りながら、ナディアは我が子にこう囁いた。

「あの魂がお前と同じ結び目になるのなら、きっと再会できるでしょう。安らぎを与えてばかりにならず、そのぶん誰かから与えてもらえるといいわね」

 何故、母はそんな心配をしているのだろうか。ジゼルはそんな風に思っていた。彼女にはなんら不安な予感などしなかったのだ。
 あの鉄紺色の魂を見た途端、彼女はその色が好きになっていた。そして柔らかく光る様に、言いようのない安堵に似た気持ちを感じていたのだった。きっと、あの魂は幸せになれると思う。ジゼルは無意識にそう感じていた。

 そう話を終えたジゼルが照れながら小さく笑う。

「さっき、父上から私の天命を聞いてね、あの『結び目』という言葉に驚いたの。私があの鉄紺色の魂に惹かれたのは、何か理由があるのかもしれない」

「そうかもしれないわね」

 ナディアの白い手が娘をそっと抱き寄せる。

「そういう天命ならば、イグナスの孫にいつか出逢うこともあるでしょう」

 その言葉に、ふとジゼルの顔が綻ぶ。

「いつか、私があの魂に伝えることが何か起こる気がするの。そうしたら会いに行くわ。母上のように吟遊詩人になってみたいと思ったこともあるし」

 その瞬間、ナディアの顔が嬉しそうに輝く。

「まぁ、本当に?」

「うん。でも伝令の王は使いを傀儡に任せるから、そうは出来ないと思っていたの。私一人では次元を越えられないもの」

 パーシヴァルがそっと我が子の髪を撫でた。

「それなら問題ない。お前が出向かなければならないときはセシリアがついているし、いずれお前が語り部として生きるときは、傀儡を作ってあげよう。精霊と人間の結び目に相応しい鳥をね。精霊の今後を左右するかもしれない大事な使命を背負っているのだから」

 ジゼルは顔色を明るくさせる。それを見たナディアがふと深いため息を漏らした。

「あぁ、お前が語り部になるんだったら、是非ともあの楽器を持たせたいものだわ」

「あの楽器?」

 問い返すジゼルに、ナディアが悲しそうな目をした。

「そう、私がかつて弾いていた四弦の楽器よ。あれは人間界に残っているけれど、とても素晴らしいものだった。セシリアとの思い出がつまったあの楽器を、なんとしてもお前に伝えたかったわ」

 ナディアの声には心からの悔いがあった。すると、ジゼルが噛みしめるように呟いた。

「あの鉄紺色の魂も人間界にいるのよね。今頃どんな人間になっているのかな? 何故かわからないけど、辛いことがあっても、あの鉄紺色を思い出すと、いつも心が安らぐの。不思議ね」

「天命が望むなら、きっと会えるでしょう」

 ナディアが目を細め、娘に口づけをした。
 ナディアはある予感を抱いていた。あの鉄紺色の魂の持ち主ならば、あるいは無意識に心に壁を作ってしまう娘の心を、なんなく裸にして包んでくれるのではないか、と。
 パーシヴァルがそっと跪き、娘の手に自分の大きな手を重ねる。

「ジゼル、まずは伝令の王として、天命に従い、よく励め。そして、自分の心の声に従うのだよ」

 それは威厳に満ちた声だった。

「天地の理のままに」

 そう答え、ジゼルは唇を結ぶ。
 伝令の女王になることは、早すぎる子ども時代の終焉を意味していた。
 今、目の前にいるのは黒い金剛石の玉座に君臨する帝王。彼はもはや父だけの存在ではなかった。冥界を統べ、死者を導く主だ。
 金緑石の玉座から自分を見守るのは、母であり母ではない。帝王の伴侶にして、言霊を司り生まれゆく魂に天命をこめる時の女帝。
 親子でありながら、その前に越えられない一線が出来た日だった。何も考えずに腕に抱かれた日々はもう来ない。
 これからは帝王の作る傀儡を従え、各々の使命を果たすべく遣わせる。ときには自らが伝令を持って四つの世界をまたに駆ける。
 そして、いつか本当に自分が語り部となりたいと願うとき、また天命は動き出すだろう。
 パーシヴァルがふと、しみいるような声で語りかけた。

「お前はまだ、自分が本当に何を望んでいるのかわからずにいる。けれど、お前が探しているものを見つけたら、そのときは怖くても不安でも、手を伸ばすことだ。とにかく足を踏み出すことだ」

 そして彼は愛しい妻に目をやった。輝かしい女帝は柔らかい笑みを夫に返す。

「うずくまっていてはいけないよ。勇気を持って、まずは自分が動かなければ何も変わらない。相手にも何も伝わらない。お前は伝令の女王だけれど、自分の想いだけは使命ではなく、自分の意志で伝えるんだよ」

 彼はそっと妻の肩を抱き寄せ、口許に笑みを浮かべた。

「想いというものは、伝えようとすれば届くんだ。何年かかるかはわからないけれどね」

 ジゼルはふと口許を緩めた。きっと、それは彼が過去に得た教訓であり、それがあるから妻が今そこにいるのだと、なんとなくわかったからだ。

「仰せのままに」

 ジゼルは静かに頭を垂れた。両親を父と母としてだけでなく、自分よりも多くの生を経験してきた存在として見た気がしたのだった。

「ジゼル、お前を伝令の女王と叙す」

 パーシヴァルの凛とした声が響き渡る。ジゼルにとって、パーシヴァルが自らを統べる存在になった瞬間であった。

「新しき伝令の女王にこれを」

 彼が差し出したのは、鶏の卵ほどもある宝石が三つずつはめこまれた二つの腕輪だった。
 ジゼルの両腕がそれで飾られると、帝王が満足げに頷いた。

「その宝石が光るときは、帝王たちがお前に伝令を求めるときだ。そのときは、伝令の女王となった姿を帝王たちに見せておやり」

「かしこまりました」

 ジゼルが顔を上げ、そっと腕輪に目をやる。伝令の女王としての日々が、こうして始まった。
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