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水野家の朝
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「ってどうしてお前ここで寝てるんだよっ!?」
目覚め早々真実は赤い顔で慌てたように布団から飛び起きた。
「……何よ朝から……自分が間違ったくせに……」
「は?!」
真実は寝ぼけまなこで周りを見渡し……
「悪かった……」
と私に謝る。
しかしハッとしたような顔で透クンに抱きつきながら幸せそうな顔で眠っている水野さんに毒づいた。
「でどうして泉が俺の布団で寝てるんだよ。……いつの間に……!?」
困惑したように頭を押さえた真実……しかし謎を解き明かす手立てはなく……。
★
昨日の夜更けに目を覚ました真実がトイレに立った隙に水野さんはしめたとばかりに真実の寝ていた布団に潜り込んで、戻ってきた真実は気づかず空いていた布団に……寝ぼけていたためなんの疑問も抱かず寝たというわけだった。
★
そのまま朝が来て……この有様だった。
透クンは一度眠ったら起きないタチらしく、水野さんは幸せそうな顔で透クンに抱きついていた。
それにしても……
真実は隣に人が寝ていると抱きつくクセでもあるのか、はたまた隣に寝ているのが透クンだと思ってやったのか分からないが……
朝方真実に抱きしめられているのに気づいた瞬間、心臓が破裂するのではないかというくらいドキドキしたし、すごく嬉しかった。
きっと水野さんもこんな気持ちなんだろうなと思いながら真実を堪能した。
静かな吐息に真実の体温……
密着する背中に、抱かれた腕……
堪らなく切なくて、泣きたくなるほど大好きだと思った。
我慢の限界に達して、こっそり眠る真実にキスをしたところで驚いたように真実が目を覚ましたのだった。
「悪い俺っ……透かと思って……」
そんな事を口走る真実。
……透クンだと思ったって……
それで……キスしてる時に舌まで入れてきたの??
思わずそう言いかけて、やめた。
困ったような顔で戸惑う真実をそれ以上困らせたくなかった。
その静けさを破るように真実の携帯の目覚まし時計が鳴り始める。
目覚ましを止めた真実はただ、早朝マラソンに行くと言ってリビングを出て行ってしまった。
「もう……シンジのバカっ……」
一人呟いて、さっきまで真実が眠っていた布団に顔を埋める。
シンジとキスして……舌を絡めたの……すごく気持ちよかった……
思い出すだけで心臓の鼓動が早くなっていく。
呼吸をするたびに入り込んでくる真実の匂いが一層さっきまでの真実をリアルに思い出させていた。
「……死んじゃいそう……」
本当……どうしようもないくらい真実のことが好きで好きで堪らなかった。
目覚め早々真実は赤い顔で慌てたように布団から飛び起きた。
「……何よ朝から……自分が間違ったくせに……」
「は?!」
真実は寝ぼけまなこで周りを見渡し……
「悪かった……」
と私に謝る。
しかしハッとしたような顔で透クンに抱きつきながら幸せそうな顔で眠っている水野さんに毒づいた。
「でどうして泉が俺の布団で寝てるんだよ。……いつの間に……!?」
困惑したように頭を押さえた真実……しかし謎を解き明かす手立てはなく……。
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昨日の夜更けに目を覚ました真実がトイレに立った隙に水野さんはしめたとばかりに真実の寝ていた布団に潜り込んで、戻ってきた真実は気づかず空いていた布団に……寝ぼけていたためなんの疑問も抱かず寝たというわけだった。
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そのまま朝が来て……この有様だった。
透クンは一度眠ったら起きないタチらしく、水野さんは幸せそうな顔で透クンに抱きついていた。
それにしても……
真実は隣に人が寝ていると抱きつくクセでもあるのか、はたまた隣に寝ているのが透クンだと思ってやったのか分からないが……
朝方真実に抱きしめられているのに気づいた瞬間、心臓が破裂するのではないかというくらいドキドキしたし、すごく嬉しかった。
きっと水野さんもこんな気持ちなんだろうなと思いながら真実を堪能した。
静かな吐息に真実の体温……
密着する背中に、抱かれた腕……
堪らなく切なくて、泣きたくなるほど大好きだと思った。
我慢の限界に達して、こっそり眠る真実にキスをしたところで驚いたように真実が目を覚ましたのだった。
「悪い俺っ……透かと思って……」
そんな事を口走る真実。
……透クンだと思ったって……
それで……キスしてる時に舌まで入れてきたの??
思わずそう言いかけて、やめた。
困ったような顔で戸惑う真実をそれ以上困らせたくなかった。
その静けさを破るように真実の携帯の目覚まし時計が鳴り始める。
目覚ましを止めた真実はただ、早朝マラソンに行くと言ってリビングを出て行ってしまった。
「もう……シンジのバカっ……」
一人呟いて、さっきまで真実が眠っていた布団に顔を埋める。
シンジとキスして……舌を絡めたの……すごく気持ちよかった……
思い出すだけで心臓の鼓動が早くなっていく。
呼吸をするたびに入り込んでくる真実の匂いが一層さっきまでの真実をリアルに思い出させていた。
「……死んじゃいそう……」
本当……どうしようもないくらい真実のことが好きで好きで堪らなかった。
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