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奥編 moglie

21:同居しました! Viviamo sotto lo stesso tetto!

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「これは良い。落ち着く」
「全くだ。アルフィに感謝する。周囲も静かだし、完璧だな」
「あたしは長期に住む場所を探していたので本当に良かったです。経済的にも助かります」
 師匠から部屋を使って良いと言われたので、みんなを呼んだけど、喜んでくれて良かった。
「今日は初日だから、歓迎会として鍋にしたよ」
 リビングの中央にある机に用意する。
「俺はエールを持って来た。酒が足りんとは言わせんぞ!」
「鍋材料は色々用意した。今日は豪華に行こう」
「あたしも用意しました~」
 みんなで楽しい夕食にする。
 これで拠点も出来たし、みんなと連絡を取り合う手間も無くなる。

 夕食後、お茶にしながら今後の事を相談する。
「色んな会社の宣伝があちこちにあるのは面白いな」
「そうなんだよね。コンピュータとか情報通信の関係が多いと思ったけど、意外に生活用品が多いんだよね。家具とか服とか」
装飾品アッチェソーリオにも入ってますし」
「これが俺たちの課金分に充てられていると思えば文句も言えん」
「このくらいが良いんでしょうね」
「ボスモンスターが登場するときに提供とか出たらガッカリするもんね」

「さて、話は尽きんが、近況報告と行こう」
「まずボクからだけど。師匠からの情報がある」
「ほぅ、それは面白い」
「 “火の山の魔女„ という依頼クエストがあって、一回しか受託できないらしい。そして、これをクリアすれば次の町へ行ける実力があるとのこと」
「これは良いことを聞いた。その依頼クエストを目標にして腕を磨けばいいわけだな」
「 “火の山„ って言うくらいだから、火属性のモンスターがいっぱい居そうな気がします」
「とりあえず情報を集めよう。無理して挑んでも全滅するだけだ。これについて聞くことがあればここで情報交換しよう」
「ボクも賛成だね。師匠も今の状態では無理と言い切ってたし、焦ることはないと思う」
「火対策として、水系の魔法や装備を充実させることを優先しよう」
「水属性の盾とか有効かもしれんな。探してみよう」

「次は私だな」
 サヤはいつも凛々しい。現実レアーレはどうなんだろうとつい思ってしまう。人柄って持ちキャラにも出て来る。
「次の街について情報があった。ここから西へ7日から10日程度の行程らしい。名前は “冒険者が集う街„ だ。移動も大変らしいが、実力者が揃っているそうだ」
「いよいよ、この世界の腕利きたちに会えるわけか。楽しみだ」
「ここでは、各地の初期拠点からのキャラクタが集まっているそうだ。色々な情報も聞けると思う」

「俺からは、特にはないが、最近感じていることについて話して置きたい。このゲームは基礎能力も関係するが、プレイヤー・スキルの影響がかなり大きいと思う。これから先、色々な状況に対応するために、いつもとは違った戦い方を考える必要がある。例えば、ひとり怪我をして戦闘バッターリア出来なくなった時など、一人欠けたからと言って何をすればいいか分からないでは済まされないからな」
「サッカーのレッド・カードで一人選手が欠けた時みたいだね。事前に検討して心構えを持つだけでも違って来ると思うな」
「あたしは、みなさんより少し誕生日が遅いし、この辺で頑張って実力を溜めて行きたいと思います。できれば色々な所に連れて行って下さい」

「さて、これからだが、食事について朝昼は個人に任せよう。それぞれの予定があるはずだしな。夜は出来るだけみんな顔を合わせて夕食にしたい。また、依頼クエストなどで遠出するときはメモを残しておいて欲しい。心配するからな」
「あ、小さいですけど掲示板を用意しました。ここにメモを貼り付けて下さい」
 不思議の同居生活が始まった。
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