97 / 738
1:輪廻転生、おいでませガムラン町
97:神使いシガミー、ぬま地を疾走る
しおりを挟む
ふりかえるとシガミーを最初に町へ入れてくれた衛兵が、まだ手を振っていた。
「夜番はこれからが本番……不寝の番は大変だよね」
今夜は月も星も、出てないしさ――
「(ギャバハハハハハハハハハッハハハブビャビャビャッ、ギュフッピャー♪)」
「ねえ、君は仮にも美しさの象徴で神様だろう? ぶびゃびゃぁ――は無いと思うよ」
「(ぎゃばばばばっばばば、き、きみぃーだって、何言ってんのよ! 本当にシガミーなの!? ひぃーひひひっ――じゃぎゅdjhんdlj――ぶつん♪)」
宴会で食堂まるごと全部、食い散らかした五百乃大角さま。
腹一杯になって居眠りを始めた御神体は、まちがいなく猪蟹屋の祠にしまってきた。
「ねえ迅雷クン、君の収納魔法に、いつでもどこからでも五百乃大角の〝梅干し〟が出入りできるのは、マズくないかい?」
あれ? 梅干しが消えた――ひょっとして、帰った?
「(――――イオノファラーは、上位権限を所持していますので、問題ありま……)」
「(――残念でしたぁ、まぁだぁいーまぁすぅー!)」
本当は――惡神なんじゃないかと、思うときがときどきある。
別の和菓子の影から顔をだす、梅干し。
スタタッ、トトォォォ――――ン!
多少夜目が利く程度では、天狗装束のシガミーを目でとらえることはできない。
ガムラン町を15歩で走破できる――金剛力を全開にする。
トトォォンタタァァンストトトォォォォォォォォォォン――――どごぉぉん!
残響をのこし、一瞬で目のまえの丘を駆け登った。
ひゅぉぉぉぉぉぉぉぉっ――――すぽん♪
風を切る音が、耳栓でふさがれた。
跳びあがった高さは、三階建てのギルドの……倍くらいかな。
右手には森の木々。左手には大岩が転がる荒地。
さっき地図で見た『湿地』が、どんどん近づいてくる。
「じゃあ、道なりに進むね?」
ぬかるむ地面に、石や木でつくられた街道。
金剛力で駆けぬけると、壊れそうだから――点在する岩や倒木を踏みつけていく。
「(ねぇちょっと迅雷、真面目な話、シガミーはどうしたの?)」
「(大したことではありません。猪蟹屋の新メニュー『ボテトカツ』に殺到する女性客への配慮です)」
「(ふぅん――まぁ、なれてきたら「ぼく」の方がよっぽど、かわいい外見には似合ってるわよ――すくなくとも「おれ」よりは、プークス♪)」
「うるさいよ? (いちおう聞いとくけど、そもそもなんで――おれぁ子供でしかもこんなしゃらあしゃらした形で、ここに来ることになったん……だい?)」
若返るにしても、おれの元の体でも良かったんじゃ?
「(だって、そのシガミーの姿形はさ、ランダム生成したら偶然できた珠玉の造形だから――消したくなかったのよ。作りなおすのには課金しなきゃだしぃ――?)」
「(迅雷クン――説明できる?)」
「(偶然うまく作れたシガミーの体を、あらたに作りなおすのは、もったいないから――そのまま使ったそうです)」
「あー、体をつくるアレかぁ。おれ……ぼくも御神体つくるときにやったから、気持ちはわからんでも――わからないでもないよ」
そもそもが、酒瓶で素っ転んでおっ死んだおれに――来世があるだけ、めっけもんだ。
「(そーそー。人間、あきらめが肝心よねぇー♪ それじゃ、お土産、すっごくすっごくすうごおぉおぉおぉおぉおぉっく、期待してるかbヶ#s――ぶつん♪)」
「(――今度は本当に、帰ったようです)」
「(土産の催促に来ただけか――)」
隣町の名物が、おいしいことを願おう。
トトォン――――ド、ドンッ――――あ、近くに岩も倒木もなくなった。
街道を壊すわけには、いかない。
仕方がないから、高下駄で思いきり――ぬかるみを踏みつけた!
バッシャッ――――ぐるるんっ――――勢いあまってひっくりかえった!
「――下駄の歯をよコにしてください――!」
「うっわわわわわわわっわっ――――よこだぁ!?」
って、どっちだ!?
バッシャバシャバシャバシャシャシャァァァァァッ――――もう、うえだかしただかわからないけど――――こうか――――!?
――――体をちぢめ――――高下駄をひねって、おもいりき伸ばした!
ズッボザザザッ――――沈む沈んでく――――「(その姿勢を――あと2秒維持――)」
ぬかるみの底の感触はない。
泥と草木のにおい。
ここは間違いなく沼地だ。
なのに、ズザザザザザザザザザザァァァァァァァァァァァァァッ――――――――高下駄が持ちあがっていく。
「(水中翼船の原理で、湖沼上を滑空できます)」
わからないけど――わかった!
ズァァァァァァァァァァァ――――――――!?
水がおおくある場所ほど――下駄の歯が沈まないんだな。
足裏を下から持ちあげる――謎のちから。
踏み場になる大岩が、近づいてくる――――ドゴッ――――スタトトトォォォォォンッ――――!
大岩の影に堆積した倒木を蹴りあがり、その頂点に――――降り立つ!
さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ――――――!
雲の切れ間から、小さな光が瞬いているのが見えた。
「ふぅーーーーっ――――あっぶなかった!」
「(九死に一生を得ましたね)」
なにもかもわからないけど、たすかったよ。
「ふぅー、星がでたね――そういえば五百乃大角さまが、星をあつめろとかなんとか言ってたっけ?」
星てのは〝あの光〟だよね?
「(星屑というアイテムをあつめると、星に移住――引っ越しができるようです)」
あそこに住むなら、まず家を建てなきゃならない。
そもそも、あんなに小さな〝空に浮かぶ光に、どうやって人が乗るんだろう。
乗れるわけがないよね。あのたかさから落ちたら、大けがじゃすまないしさ。
なんていう、五百乃大角や迅雷の冗談に付き合ってたから――――反応がおくれた。
それは洞窟でも見かけた、首が二本ある大鷲。
クッケェェェェェェェェェェェェ――――――――!
翼と足は一対ずつ、生えてる。
その片方の足に――――捕まれた。
ギャギャギャァァァァァァッ――――――――!
大鷲にさらわれたぼくは、そのまま運ばれていく。
どうやら行き先は同じみたいで、渓谷へ向かっている。
「(迅雷――――動きが見えるヤツは、どうしたんだい!?)」
「(動体検知は、相対速度を元に新規に検出されます)」
「(説明――?)」
「(シガミーと速度を合わせて、忍び寄ったようです)」
洞窟じゃ敵じゃなかったけど、広いところで戦うとやっかいかもしれない。
「わかった――じゃあ……アレは何だとおもう?」
ぼくが捕まったのは、右足。
「アレとはなんだねぇぇ、そこの黒い服の人さぁ――聞いてるー?」
左足には先客が、捕まってた。
「どちら様でしょうか?」
っていうか、コッチみたいな耳栓もなしで――よく聞こえるな。
「ふふーん♪ 良く聞いてくれたね。我が名はルコラコル・ラ・コントゥル――」
帽子ごしでもよくわかる耳の形は、姫さんそっくりだった。
「夜番はこれからが本番……不寝の番は大変だよね」
今夜は月も星も、出てないしさ――
「(ギャバハハハハハハハハハッハハハブビャビャビャッ、ギュフッピャー♪)」
「ねえ、君は仮にも美しさの象徴で神様だろう? ぶびゃびゃぁ――は無いと思うよ」
「(ぎゃばばばばっばばば、き、きみぃーだって、何言ってんのよ! 本当にシガミーなの!? ひぃーひひひっ――じゃぎゅdjhんdlj――ぶつん♪)」
宴会で食堂まるごと全部、食い散らかした五百乃大角さま。
腹一杯になって居眠りを始めた御神体は、まちがいなく猪蟹屋の祠にしまってきた。
「ねえ迅雷クン、君の収納魔法に、いつでもどこからでも五百乃大角の〝梅干し〟が出入りできるのは、マズくないかい?」
あれ? 梅干しが消えた――ひょっとして、帰った?
「(――――イオノファラーは、上位権限を所持していますので、問題ありま……)」
「(――残念でしたぁ、まぁだぁいーまぁすぅー!)」
本当は――惡神なんじゃないかと、思うときがときどきある。
別の和菓子の影から顔をだす、梅干し。
スタタッ、トトォォォ――――ン!
多少夜目が利く程度では、天狗装束のシガミーを目でとらえることはできない。
ガムラン町を15歩で走破できる――金剛力を全開にする。
トトォォンタタァァンストトトォォォォォォォォォォン――――どごぉぉん!
残響をのこし、一瞬で目のまえの丘を駆け登った。
ひゅぉぉぉぉぉぉぉぉっ――――すぽん♪
風を切る音が、耳栓でふさがれた。
跳びあがった高さは、三階建てのギルドの……倍くらいかな。
右手には森の木々。左手には大岩が転がる荒地。
さっき地図で見た『湿地』が、どんどん近づいてくる。
「じゃあ、道なりに進むね?」
ぬかるむ地面に、石や木でつくられた街道。
金剛力で駆けぬけると、壊れそうだから――点在する岩や倒木を踏みつけていく。
「(ねぇちょっと迅雷、真面目な話、シガミーはどうしたの?)」
「(大したことではありません。猪蟹屋の新メニュー『ボテトカツ』に殺到する女性客への配慮です)」
「(ふぅん――まぁ、なれてきたら「ぼく」の方がよっぽど、かわいい外見には似合ってるわよ――すくなくとも「おれ」よりは、プークス♪)」
「うるさいよ? (いちおう聞いとくけど、そもそもなんで――おれぁ子供でしかもこんなしゃらあしゃらした形で、ここに来ることになったん……だい?)」
若返るにしても、おれの元の体でも良かったんじゃ?
「(だって、そのシガミーの姿形はさ、ランダム生成したら偶然できた珠玉の造形だから――消したくなかったのよ。作りなおすのには課金しなきゃだしぃ――?)」
「(迅雷クン――説明できる?)」
「(偶然うまく作れたシガミーの体を、あらたに作りなおすのは、もったいないから――そのまま使ったそうです)」
「あー、体をつくるアレかぁ。おれ……ぼくも御神体つくるときにやったから、気持ちはわからんでも――わからないでもないよ」
そもそもが、酒瓶で素っ転んでおっ死んだおれに――来世があるだけ、めっけもんだ。
「(そーそー。人間、あきらめが肝心よねぇー♪ それじゃ、お土産、すっごくすっごくすうごおぉおぉおぉおぉおぉっく、期待してるかbヶ#s――ぶつん♪)」
「(――今度は本当に、帰ったようです)」
「(土産の催促に来ただけか――)」
隣町の名物が、おいしいことを願おう。
トトォン――――ド、ドンッ――――あ、近くに岩も倒木もなくなった。
街道を壊すわけには、いかない。
仕方がないから、高下駄で思いきり――ぬかるみを踏みつけた!
バッシャッ――――ぐるるんっ――――勢いあまってひっくりかえった!
「――下駄の歯をよコにしてください――!」
「うっわわわわわわわっわっ――――よこだぁ!?」
って、どっちだ!?
バッシャバシャバシャバシャシャシャァァァァァッ――――もう、うえだかしただかわからないけど――――こうか――――!?
――――体をちぢめ――――高下駄をひねって、おもいりき伸ばした!
ズッボザザザッ――――沈む沈んでく――――「(その姿勢を――あと2秒維持――)」
ぬかるみの底の感触はない。
泥と草木のにおい。
ここは間違いなく沼地だ。
なのに、ズザザザザザザザザザザァァァァァァァァァァァァァッ――――――――高下駄が持ちあがっていく。
「(水中翼船の原理で、湖沼上を滑空できます)」
わからないけど――わかった!
ズァァァァァァァァァァァ――――――――!?
水がおおくある場所ほど――下駄の歯が沈まないんだな。
足裏を下から持ちあげる――謎のちから。
踏み場になる大岩が、近づいてくる――――ドゴッ――――スタトトトォォォォォンッ――――!
大岩の影に堆積した倒木を蹴りあがり、その頂点に――――降り立つ!
さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ――――――!
雲の切れ間から、小さな光が瞬いているのが見えた。
「ふぅーーーーっ――――あっぶなかった!」
「(九死に一生を得ましたね)」
なにもかもわからないけど、たすかったよ。
「ふぅー、星がでたね――そういえば五百乃大角さまが、星をあつめろとかなんとか言ってたっけ?」
星てのは〝あの光〟だよね?
「(星屑というアイテムをあつめると、星に移住――引っ越しができるようです)」
あそこに住むなら、まず家を建てなきゃならない。
そもそも、あんなに小さな〝空に浮かぶ光に、どうやって人が乗るんだろう。
乗れるわけがないよね。あのたかさから落ちたら、大けがじゃすまないしさ。
なんていう、五百乃大角や迅雷の冗談に付き合ってたから――――反応がおくれた。
それは洞窟でも見かけた、首が二本ある大鷲。
クッケェェェェェェェェェェェェ――――――――!
翼と足は一対ずつ、生えてる。
その片方の足に――――捕まれた。
ギャギャギャァァァァァァッ――――――――!
大鷲にさらわれたぼくは、そのまま運ばれていく。
どうやら行き先は同じみたいで、渓谷へ向かっている。
「(迅雷――――動きが見えるヤツは、どうしたんだい!?)」
「(動体検知は、相対速度を元に新規に検出されます)」
「(説明――?)」
「(シガミーと速度を合わせて、忍び寄ったようです)」
洞窟じゃ敵じゃなかったけど、広いところで戦うとやっかいかもしれない。
「わかった――じゃあ……アレは何だとおもう?」
ぼくが捕まったのは、右足。
「アレとはなんだねぇぇ、そこの黒い服の人さぁ――聞いてるー?」
左足には先客が、捕まってた。
「どちら様でしょうか?」
っていうか、コッチみたいな耳栓もなしで――よく聞こえるな。
「ふふーん♪ 良く聞いてくれたね。我が名はルコラコル・ラ・コントゥル――」
帽子ごしでもよくわかる耳の形は、姫さんそっくりだった。
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし〜
水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑
★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位!
★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント)
「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」
『醜い豚』
『最低のゴミクズ』
『無能の恥晒し』
18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。
優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。
魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。
ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。
プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。
そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。
ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。
「主人公は俺なのに……」
「うん。キミが主人公だ」
「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」
「理不尽すぎません?」
原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
無能な悪役王子に転生した俺、推しの為に暗躍していたら主人公がキレているようです。どうやら主人公も転生者らしい~
そらら
ファンタジー
【ファンタジー小説大賞の投票お待ちしております!】
大人気ゲーム「剣と魔法のファンタジー」の悪役王子に転生した俺。
王族という血統でありながら、何も努力しない怠惰な第一王子。
中盤で主人公に暗殺されるざまぁ対象。
俺はそんな破滅的な運命を変える為に、魔法を極めて強くなる。
そんで推しの為に暗躍してたら、主人公がキレて来たんだが?
「お前なんかにヒロインと王位は渡さないぞ!?」
「俺は別に王位はいらないぞ? 推しの為に暗躍中だ」
「ふざけんな! 原作をぶっ壊しやがって、殺してやる」
「申し訳ないが、もう俺は主人公より強いぞ?」
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル総合週間ランキング50位入り。1300スター、3500フォロワーを達成!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる