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死の大陸編 青年期

第225話. スキャン

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 「バルサ!」

 「なんでしょう?」

 「僕がここを出る前に1度ミレンに挨拶を済ませて去ろうと思ったんだけど、もしバルサとミレンの許可をもらえるなら、今から一度僕がミレンさんの身体を診てもいいかな?」

 「えっ?どう言う事でしょうか」

 「ミレンさんが動けない原因を探ってみようかなと思ってね。だからと言ってどうなるとも限らないんだけどね」

 そう言うとバルサはミレンの方を向くと

 「リン様がそう言われるのであれば私は構いません!」
 
 「ありがとう。その前にミレンは何か魔法は使えるかい⁉︎いや違うか、動けなくなる前に何か魔法が使えていたよね⁉︎」

 「リン様、よくお分かりになられますね」

 「その通りです。病に伏すまでは魔法を使えてましたが、今は全く魔法が使えません」

 「それまでは巨人族ですので地魔法と火魔法を使えてましたが、今は何故だか使えません」

 「んー、やっぱりね」

 シュレンとバルサがすかさず聴いてくる

 「リン、やっぱりとは⁉︎」

 「リン様!何か感付かれたのですか⁉︎」

 「んー、詳しくは触診して観ないと分からないけどね」

 「しょくし???」″バルサ″
 
 「しょくしん???」″シュレン″

 「あー、えっと、ミレンの身体に直接的に触れて観るって事ね!じゃあ、ミレンはそのまま寝たままでいいから僕が今から直接、君の身体に触れるけど、いいかな?」

 「分かりました、リン様!どうぞいつでもお好きにして下さって宜しいですよ」

 何かそう言われると、やり辛くなるんですけどね

 僕はベッドで寝てるミレンの横に行き、左手を心臓部に置き、そして右手を下腹部に置く

 感知であらかじめ分かってたが、魔力を全く感じられない

 魔力がない訳じゃなく、魔素は十分にあるんだが魔力に変換されてからが消失している

 下半身が動かないので、恐らくは脊椎に何らかの異常をきたしているんだろう

 「ミレン!ごめんけど、うつ伏せになってもらうよ」

 今度はうつ伏せになってもらい、同じ様に左手を背中に置き、右手を腰に置いて少しの時間調べる

 そして最後にペットに座ってもらい、僕の左手をミレンの背中に、右手を胸の上の所に当て、挟み込むように右手と左手の間から情報を読み取る

 この時の僕は右手と左手から身体に害のない位の微弱な電磁波を発生させ体内をスキャンしながら調べていた

 まずは首に1ヶ所発見、そしてもう1ヶ所、腰から少し上の所で流れを阻害しているのを見つける

 この2ヶ所が原因か!

 
 
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