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死の大陸編 青年期
第161話 ギガースの陰謀
しおりを挟むギガースの手下にサキが捕まってしまう
「痛い!痛いよ!痛いよ!離してぇ!お兄ちゃん、助けてぇ」
「サキ!」
「痛いよ、お兄ちゃん!」
「サキ!貴様ぁー!サキに触れるなあ!」
サキがギガースの手下に捕まったので、僕はサキを捕まえてた手下の1人に地魔法を使い、相手が動けないように足場を固定してから、手下を殴り倒してサキを助けたんだ
「ナイスだ、シモン!そのままサキを連れて行け!」
その間ラキはもう1人の手下を僕とサキに近づけさせない様に接近戦で戦っていたけど、全く歯が立たず足止めするので精一杯だった
「シモン!早く行け!そして親父にこの事を伝えろ!今やるべき事をやれ!」
「分かった、ラキ!また後でね!」
「おう、シモン!サキを頼んだぞ!」
「うん、分かった!・・・サキ、僕の背中に乗ってしっかり捕まってて!」
「うん」
僕はすぐにサキをおぶさって、ダッシュで森の中へと逃げる
ラキが足止めしていたが、手下にラキが殴られ勢いよく吹き飛ばされ木に激突する
その衝撃でラキは気絶してしまい、ギガースはそそのままラキに近寄り問答無用で気絶しているラキを蹴り飛ばした
「馬鹿者共がぁ!逃がす訳がないだろうが!お前達も早くその2人を捕まえろ!」
僕はサキを連れてオーガの国へと急いで走っていたが、すぐ背後に手下の1人が迫る勢いで追いかけて来ていたのが分かり、なんとか死に物狂いで逃げ続ける
サキはずっと、泣きじゃくりながら必死に僕につかまり、僕も必死に森の中を駆け抜けオーガの国近くまで来た所で、手下の1人に先回りされてしまい、あと少しの所で道を塞がれ挟み撃ちになってしまった
「サキ!僕が食い止めておくから、此処からはサキ1人で戻って、皆んなにこの事を伝えてくれ!」
「嫌だよ!シモンも一緒がいい!」
「ごめんよ、サキ!後から絶対にラキと一緒に行くから、ちゃんとこの事を伝えてくれ!」
「うん、わがったぁー」
泣きじゃくるサキに言い聞かせ、僕は先回りしていた手下に向かって地魔法で足場を固定して身動きがとれないようにして、その隙にサキを1人逃してから手下に殴りかかる
サキは全力で手下の横を走り去り、1度此方に振り返る
「僕の事はいいからサキは早く皆んなの所に行ってくれ!」
僕の声を聞いたサキは再び泣きながら走って行く
その直後に僕は後ろから追って来ていた手下1人に追いつかれ、殴り倒されて捕まってしまう
「ギガースは何の為にこんな事をしたんだ‼︎これはギガースの陰謀なのか?お前達の目的は一体何なんだ⁉︎」
「腰抜けのお前達にはどうでもいい事だ!互いに滅びてしまえ!」
「えっ?何を言っているんだ!お前は⁉︎」
足止めしていたもう1人の手下も地魔法で自由に動き出し、2対1となってしまう
「まあいい!どちらにせよギガース様がオーガのガキを1匹捕まえているのでいい」
「お前達はラキをどうするんだ⁉︎」
「逃げ帰ったあのクソガキもどちらにせよ、すぐに捕まるがな!」
「えっ?どう言う意味だ」
「簡単なことさ!オーガの中にも俺達の仲間がいるんでな、ちゃんと無事に辿り着けるかな⁉︎」
「何!!くそっ!離せ!離せぇー」
僕は頭に血が上り感情の高ぶりを押さえつけられなくなり、そのまま手下達をなぎ倒し、その場から再びサキを追いかけて走り出した
僕はオーガの国の入口まで辿り着き、門の所で警備していた2人のオーガがいたので、すぐにサキのことを尋ねる
「すみません、サキは、サキは戻って来ましたか?」
「何だ、お前!巨人族が何故ここに来た⁉︎」
「お願いです!教えてください!サキは、サキは戻って来ましたか?」
「何故お前がサキ様を知っている?怪しい奴め!!早く自分達の所に戻れ!」
「お願いです!教えて下さい!!じゃないと、、、ラキィー、どうしよう」
そして時間がない僕が取った行動は、門番2人のオーガを無視して直接サキの家に行こうと思いその場から走り出す
すると慌てたオーガ2人が僕を止めようとしたが、なりふりかまっていられなかった僕はそのオーガ2人を押し倒して、そのまま中へと入って行く
直後、倒されたオーガに警笛を鳴らされ大勢のオーガ達が一気に駆けつけ、僕はすぐに取り囲まれてしまう
そして、そのうちの1人のオーガに背後から殴られ僕はそのまま気絶して倒れてしまい、その後は押さえつけられ身動きが取れないまま縛られ、それからこの牢屋に閉じ込められてしまう
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