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死の大陸編 青年期
第150話 点と点
しおりを挟むアトランティー先生から過去の出来事や魔族に関しての貴重な情報が聴けたことで、何やら点と点が繋がり始める
これで過去の出来事に対して、ある程度の確信が自分の中で持て始めた
アトランティーと会話をしている内容は僕にしか聴こえてないので、当然ながら内容も僕にしか分からず周りからしてみれば、その場に突っ立ってるだけでしかないんだが、エルフからして観れば一目瞭然で僕とアトランティーが会話しているのをみんなは知っている
アトランティーとの会話を終えると、待っていましたと言わんかばかりにエミリーが僕の腕にしがみ付いてきた
「リン様!精霊様との会話は終わりましたか⁉︎もう大丈夫ですか⁉︎」
何故こうもエミリーには僕とアトランティーとの会話が終わったのがすぐに分かったのか疑問に思えたので聞いてみる
「大丈夫!今終わったけど、何故エミリーは僕とアトランティーの会話が終わったと思ったの?」
「それは、精霊様がリン様から離れられましたからです!」
「んっ?そんなのがエミリーには見えるの?」
「はい、見えます」
それはエミリーだけが見えるのか、それともエルフだから見えるのか疑問に感じた
「それってみんな見えてるの?」
「はい、見えています!・・・精霊様、リン様にお応えしてもいいでしょうか?」
「構いません!聴くより見たほうが早いでしょう」
「あぁ、なるほど!」
エミリーとアトランティーがやりとりを始めた事で、ようやく僕も謎が解けた
アトランティーと交信している時は光り輝く樹木の一部である光の粒子がエミリーにまとわりつくように付着していた
そしてアトランティーからの声が聞こえなくなる時は光の粒子が樹木に戻っていたのだった
「そういうことだったのね、ありがとう、エミリー」
「いえ、とんでもありません、リン様のお役に立てれば私はそれだけで・・・・」
それだけでのあとがなんだか気になるが、ふれちゃいけないと思いスルーする
横でエミリーが満面の笑みを浮かべていたので、そのまま一緒に宴会の席へと戻る
未だにアースは美味しそうに次々と骨付き肉にかぶりつき、必死にまだ食べているじゃないか
「リィン、お話しは終わったの⁉︎このお肉美味しいよぉ!」
・・・・・・・
何も言葉がでない!
「フェンリル様!まだまだ沢山のお肉を準備していますのでゆっくりと召し上がってくださいね」
「うん!エミリー!美味しいねぇー」
・・・・・・・
「⁉︎」
皆んなが飲み食いしてる最中に数人のエルフとビリーがこの場から離れて行くのが目に入る
急ぎ足でこの場から離れて行く際に何やら会話しながら弓矢と剣を取り出し、走って行く姿を他のエルフも観ているが慌てる事もなくそのまま何事もなかったかの様に皆んなは宴会を続けている
ひょっとしてこれはアース君が相当量のお肉をずっと食べ続けているので追加の食材確保に向かったのではと思いアースに振り返ると
「どうしたのリン⁉︎食べないの⁉︎お肉美味しいよお!!」
・・・・・・・
申し訳ないと思っていると、横からエミリーが僕にしがみ付いたまま、あれやこれやと食べ物を取り分けてくれている
それから数十分が経ち先程出て行ったビリー達御一行が戻ると、それから普通に何も無かったように飲み食いを始めている
とりあえずビリーに一言お礼を言っておこうと思い席を立つと、エミリーがすぐに気付きビリーを呼びに行ってくれた
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